レビューってなんだろう
私はこのサイトで次に読む作品を決めるときにレビューを見ることが多い。
ランキングのみを探すだけでは巡り会えない作品に出会えるからだ。
もちろん、このサイトの小説を片っ端から調べた方がさらに多くの名作を見つけることができるだろう。
しかし、(自分で言うのも何だが)私はめんどくさがりなので、他人の薦める小説を読むだけにとどめている。
さて、ある日のことだが。
何時ものようにレビューを見ていると、あるレビューを見つけた。
それを見て、私はとても気分が悪くなった。
作者を煽るような言葉が書かれていたり、作者の性格を否定する言葉が書かれていたからだ。
また、こんなレビューもあった。
作品に対する否定のみが書かれたレビューだ。
私は、人に対して否定ばかりするという事が好きでないのでそのレビューにたいしてあまり良い感情は持たなかった。
しかし、否定をしないYESマンなレビューは作者のためにならないのではないだろうかとも思った。
私は感想を書くときに良いところだけでなく、悪いところも書いた方が良いという意見を持っている。
よって、レビューにもそれが当てはまるのではないかと思ったのだ。
そこで、レビューについてもう一度深く考え直すことにした。
そもそもレビューとはなんなのだろうか。
辞書によると
レビュー(review) とは
「批評記事。文芸・芸能などに関する評論。論評。また、評論雑誌。*」
そして評論は
「物事の価値・善悪・優劣などを批評し論じること。また、その文章。*」
であるそうだ。
つまり、ある作品のレビューを書くというのは、その作品を批評するということである。
ここで大事なのが『批評する』ということだ。
批評は非難とは全く異なるものだ。
非難が「相手の欠点や過失を取り上げて責めること*」であるのに対して、批評というのは「物事の是非・善悪・正邪などを指摘して、自分の評価を述べること、良い点も悪い点も同じように指摘し、客観的に論じること*」である。
したがって、私がレビューについて考えるきっかけとなったレビューには非難しか書かれていなかったのであまり良くないものと言えるだろう。
レビューは決してある作品や作者を吊し上げ人と人の繋がりを断ち切るためのものではない。
自分の読んだ作品を他の人に紹介し人々を繋げるためのものである。
だから、レビューの使い方を誤っている人はもっとレビューを大切にしてほしいと思う。
引用
* デジタル大辞泉より