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南の星  作者: 亜菜多
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プロローグ、ページ1

4月。時計は午後の11時35分くらいに指している。暑くなければ寒くもない。外、涼しいって感じ。それでも、内には違う熱さで一人の女の子が燃えている。静かな空間の中で少しでも近く寄れば聞こえるのが盛り上がっていそうな音。


「えい!えい!おー!」


瞳にまるでしずくが溢れ出そう。そんな彼女の目に輝くのはスマホ画面。なにをやっているんでしょうか。ただのネットサーフではないらしい。


「はい!今夜のライブをご視聴いただき、マコトにサンキュ〜!」


終わったか?と疲れながら悲しそうな彼女が思って…


「それではぽちっするね!」


あ、終わった。片手の指でスクロールすると見ていた内容がはっきり見える。20万人あたりの登録者数の持ち主で、羽ばたくに見えそうな金髪が特徴の、アイドルの上羽愛(うえはいと)である。アイコンや動画にも、2.5次元っぽいモデルを使って毎週ダンスや相談配信を行う。


(わたしもこんなのになれるかな…)


とスマホをいじりながら妄想しそうにひたる。ちょっとでもコメント欄を眺めるか。


「すげえ!」「パーフォマンス最高!」みたいな褒め言葉におぼれる彼女だが、あ!と気づき、(あぶない!明日学校あるじゃ!)


画面の灯りを消して寝よう!




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