77.オキナ大陸(13) オキナダンジョン(12) ブラックドラゴンの里(3)
補佐役との話を纏めると
1ヶ月ほど前に黒龍に里が襲われ、その時は撃退できたがかなり被害を出したそうだ。
長は、ホワイトドラゴンの助けを得ようとホワイトドラゴンの里に向かったらしい。
そこに、シュヴァルツや奇妙な飛行物体の我々が来たので攻撃を加えたと。
なあ、シュヴァルツ、心当たり有るか。
『んー、俺以外の黒龍は地底の反対側にほとんど居るはずだからなぁ、逸れ龍じゃないか』
「お前も逸れ龍か?」
『んー、おれは群れないんだ、のんびり過ごしたい』
「なるほど」
『そいつは、この里を支配して、のんびり過ごそうと思っているんじゃないか』
「違うだろ、多分、そういう考えはお前だけだ」
「わかった補佐役、ホワイトドラゴンと友誼があるなら、俺が協力しよう」
〈ありがとうございます。お願いします。〉
まず、俺達がめちゃめちゃにした、というか、ほとんどその黒龍のせいらしいが、修復していく。まあドラゴンだから建物は無く、穴とかだけど、ドラファと協力して崩れたのをぱぱっと直した。
そして、里の廻りにシールドを張ってあげた。ドラゴンは出入りできるけど龍は出入りできないという、セキュリティフィルター付きだ。シュヴァルツは例外に設定。
と、言ったが実はマイワールドに新しい里を構成して一気に移動させただけだ、シールドはマイワールドの出入り口を全面に設定して、セキュリティをかけている。なんちゃってシールドだが秘密だ。
まあ、俺が居る間に来たら撃退してあげよう、居なくてもこのシールドがあれば問題無いだろ。
また襲ってくるかはわからないが。別の所、人の街に行ったら危ないな。探したほうが良いかな。
「俺達は人の街に向かう。何かあれば念話でドラファに伝えてくれ」
「ところで、オサオサ、付いてくるなよ」
〈えっ?なんにも言ってないけど〉
「念のためにな、言っておいた、従魔だからこれで逆らえないだろ
お前は長の帰りをここで待て」
〈ちっ!〉
まあ付いてこれないだろうけどな。速度的に。
普段、従魔に命令などしないけど。こいつは命令しないと駄目なやつだな。




