68.オキナ大陸(4) オキナダンジョン(3)
「私は案内役のローズといいます。今日はよろしくお願いします。」
「もっと屈強のマッチョマンが来ると思っていました」
「単なる案内と監視ですので、逃げ足優先で選ばれました」
「こちらは、メンバーの仲間と、従魔たちです。」
「魔物を従えているのですか?
だっ大丈夫ですか?」
「もちろん、意思の疎通も出来るし、俺に従いますし、強力ですが凶暴ではありません」
「わかりました。命がけで着いていきます。」
「では出発します。
湖のどの辺りで目撃されているのですか?
あと、どの様な生物でしょうか?」
「湖の街側の岸辺です。大きさは50mぐらい、長いからだに小さな手足、角やヒゲもあったと思います」
「んー、その特徴だけから考えるとドラゴンじゃなくて、龍の様な感じかな。
高位の魔物なら会話ができるかも」
湖へは3kmほどしか離れていないため直ぐに着いた。
「では、この辺りでお待ち下さい、我々は進みます」
俺とドラファが先頭で、ライディ、アリー、アイスと従魔達が続く。
まずは、呼びかけをドラファにお願いする。
〈こちらに来るそうです〉
『なんだ!』
「俺はロイと言うものだ、近くの街で依頼があって来た」
『なんの用だ』
「近くの街で、凶暴な生物が住み着いて困っているそうだ。ここにはずっと居るのか?」
『ここは環境が良さそうだからな、ねぐらにしようと思っている』
「そうか、追い払うか、討伐するかと言われているが、見た所高位の魔物らしい、話し合いで解決したい」
『ここでは強者に従うのが習わしだ、我に勝てるか?』
「では、従魔に相手してもらおう、キング!やってしまいなさい。殺さない程度にね」
ずこーん、どどどどーん、どーん、どーん、どーん
キングが高速体当たりをした。
魔物は湖の反対側まで水切りの様にはねながら吹き飛ばされた。
『ぐぬぬ、やりおるな』
魔物は結界を張った様だ。
キングは装備のガトリング速射砲を出して
ガシャ、ぶぶぶぶ〜ん
多重に張られた結界がどんどん削られていく
『まっ、まいった、やめてくれーー』
勝ったみたいだ。キングお疲れさん。
「すまないな、別に殺すつもりは無かった」
『何を言っている、死んじゃうよあれ、危ないよ』
「俺に従うならもっと良い環境の所を紹介できるけど、どうする
マイワールド『龍の池』クリエイト!」
魔物が入っていった、しばらくして頭を突き出して
『ここいい、すごくいい、ここに住みたい』
「じゃあ、まず名付けだな、えっと、体が黒いから『シュヴァルツ』、よろしく」
『おぉおー、力がみなぎる気がする。名付けとは凄いな。じゃあ用があったら呼んでくれ』
『龍の池』に行ってしまった。
一件落着。
「ローズ、これで良い?」
「えっえっと、追い払った、ん、ですよね」
「ああ」
「宜しいかと」
やった。これで立ち入りを許可される。




