67.オキナ大陸(3) オキナダンジョン(2)
ワクワクしながら観測を続けたのだが、なんせ広い。疲れた。
自動探索機を作ろうか。
・動くもの
・水場
・音を立てるもの
を感知する様にして、多数発射した。見つけたら画像をお送るようにした。
湖や川や海はすぐに見つかった。マッピングしていく。
どうやら地上と似ているようだった。地上の大陸がこちらの山で支えられている様なものだからそりゃ似ているはずだ。
ここは裏オキナ大陸だろう。
北100kmぐらいに比較的大きな湖があった、行ってみよう。あっ、ここは南極だから、どの方向でも北か。基準が無いからわかりにくいな。
湖近くに人工建造物らしきものがあった。
人も居るようだ、しばらく観察してからコンタクトを図ってみるか。古代文明の子孫かな。
人工は1万人規模。地上とほぼ同じぐらいの技術文化レベル。
人種のみで亜人種は居ない、言語は地上と似ているが少し異なる。通貨は地上とは異なる。エネルギーは龍脈由来と思われる。取引されている食べ物はこの大陸特有の様だ。
他の動物はあまり居ないみたいだ、移動にはここの大陸特有の動物を利用している様だ。
文化汚染や侵略をする気もないので、とりあえず領主と思われる所でコンタクトを図ってこの大陸の情報を得よう。
まずは、俺とドラファで領主館らしき所に向かう。
ーーーーー
で、とりあえず不審人物として捕らえられてしまいました。
看守の言語中枢をいつものようにスキャンしてとりあえず会話ができるようになりました。
責任者を呼んでもらい、事情説明をした。
上空の穴とその意味は知っているようで、地上から来た事は理解されたが信じられては居ないみたいだ。
領主との面会は許可された、良かった。
執務室で面会することになった。
「私は領主のクッカ・ラチャだ。上の世界から来たと聞いたが本当か?」
ゴキブリさんですか。
「はい本当です、私は上の世界で冒険者をしているロイといいます。」
とりあえず、亜人国辺境伯は隠しておいた。
「冒険者とは職業か?」
「はい、便利屋みたいなものです。色々な依頼をギルドが受注して、登録者が実行する職業です」
しまった、冒険者は無かったんだ
「どの様にして来た?」
「近くに飛行可能な母船があります」
「で、何をしに来た?」
「主にはこの地下世界の探検です。あとは古代歴史の解明です。」
「依頼できたのか?」
「いえ、休暇でレジャーとして探検をしています」
「なるほどな、だが多国へ無断で侵入するのは看過できない」
「すみません、公式ルートが無かったもので、直接許可を得に来てしまいました」
「そうだな、前例がないのは仕方ないな。
冒険者と言うことなら、こちらの依頼を受けてくれたら許可しよう」
「はい、内容にもよりますが」
「では、この近くの湖に最近凶暴な生物が住み着いてしまって困っている。
追い払うか討伐できないか? もちろん街に被害が出ないようにだ。
出来そうか?」
「はい、おそらく出来ると思います。一応Sランクという、冒険者の中でも高位のパーティです。
ドラゴン程度であれば問題なく出来ます」
「ドラゴン程度なら問題ないだと、ならばお願いしよう」
「わかりました。一応街全体に結界を張っておきますので、出入りの制限をお願いします。
あと、他にもパーティーメンバーが居るので呼んでも良いですか?」
「わかった。こちらも監視役を付けさせてもらう」
「もちろんです、でも監視役の命までは保証できません。出来るだけ守りますが結界の外では限界があります。」
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とりあえず街に結界を張り、メンバーを呼び出した。
「湖に行ってみよう」
「「「OK!」」」




