66.オキナ大陸(2) オキナダンジョン(1)
オキナダンジョンへは女神教パーティで行こう
ダンジョンツアー開始だ
邪神様から結構空間が広く空いていると聞いたので、母船の飛行モードで行こうと思う。
飛べなければ、入口からダンジョンに抜けて、ダンジョンに入った途端真っ逆さまに10kmほど落ちるのだそうだ。いきなりのトラップだ。
オキナ王国では『戻らずのダンジョン』と呼ばれている。誰も戻った者が居ないそうだ。
入口は南極点に大きく開いている。ここから飛び込むと、ゲートを抜けてダンジョン入口、つまり地下大陸の上空10kmに放り出される。
我々の母艦は飛行能力があるためそのまま飛行を続ければ良い。地上に降りて上空を見ると出入り口に真っ黒な空間が空いている。例えパラシュートなどで無事に降りられたとしても帰りは上空10kmの出口に行かないと出られない。鳥類は地上のものとあまり変わりないのは、出入りしているのだろう。
普通の人が出入りするには飛行機かドラゴンに乗るぐらいしか方法がないだろう。ドラゴンにのれる人が普通かどうかはわからないが。
とにかく我々は無事に地下世界に降り立った。
出入り口の真下あたりは白骨死体の山ができていた。誰も帰ってこないなら行かなきゃ良いのに。
かなり上空からなので大分拡散していたがそれでも山になっていた。余り風は強くないようだ。
不思議なことに空は地上の空と変わりない。疑似模倣しているか、地上と共用しているかもしれない。昼も夜もあるみたいだ。近くに人の住んでいる気配は無いが、無事に降りたものの帰れない人たちが生き残っているかも知れない。
周りの環境をひと通り調べた後、再び飛び立ち上空をステルスモードで低速飛行し、観察を続けることにした。大陸の地表は氷山や岩や森で覆われていて道がないので母艦では移動が難しいのだ。
大陸と上空はいくつかの柱というか山で繋がっている。更に地下からのマントル流があの山を通って地上の龍脈流と繋がっているようだ。天井から鍾乳石のように降りているような山もあり、対流してそこからまた地下に潜っているのだろう。
ひょっとしてら地上から逃れた古代人が生き残って街を作っているかもしれない。そんなロマンを抱いてワクワクしながら観測を続けた。




