60.チャイ大陸(50) 鳥人国再び(1)
再び鳥人国に向かう。スラッシュは間に合わなかったな。
龍人国辺りでようやく出会った。
「遅いぞスラッシュ、覚悟は決まったか?」
「ああ、新しい産業を起こそうと思う、それで外貨を稼いで、輸入や税金を賄う」
「良いだろう、それで何を売る?」
「我々は残念ながら知識も考えもない、協力をお願いできないだろうか」
「わかった、そちらにやる気があるなら協力しよう
とりあえず、フィアが鳥人国の代官だ、従うように」
「わっ、わかった。」
「フィア、このあたりに茶の木は生えていないか」
「ここと鳥人国の間の高地にあったと思う」
「よし、それを栽培しよう、寒暖差が大きくかつ平均気温が常温が良いらしい、ここらの高地はそれに合っていそうだ、それを緑茶にしたり紅茶にしたり加工して売ろう。経験者を雇い入れるかな。
あと、岩茸みたいな高地の岩に付くきのこ類はあるか」
「あると思いますが希少です」
「それも栽培しよう。そして乾燥して出荷する。どちらも栽培のノウハウは無いので苦労すると思うが、最初は採取して徐々に栽培を増やし特産品に仕上げよう。採取には龍人族にも協力してもらおう。栽培地は山奥の水の精霊の里あたりが良いだろう。加工工場は川の近くに作る。
美味しい茶が出来れば、貴族に高く売れるぞ。販売ルートはある。良いものが出来れば売れる」
『烏龍茶じゃなくて産地から鳥龍茶と命名して』ライディにささやく、彼しかわからないだろう。
ぷっ。 受けた。
「薬効のあるものが採取できないか、魔人国に協力してもらおう」
話はどんどん進んでいく。
脳筋スラッシュはついて行けない様だが、フィアは大丈夫そうだ。
「フィア、もう一度龍人国へ行って、協力をお願いしよう。
群生地の探索、採取したものを鳥人国に売る」
「はい。龍人族の窓口を決めてもらえますか」
「代官のリュウ・ドラゴなら既知の仲、問題ないだろう。
従魔通信で会話もできるしな」




