57.チャイ大陸(47) 魔人国(2)
ちょっとやりすぎた感はあるが大丈夫だろう。
領主もびびっているが、大丈夫だ。きっと
「ロイ様、そのー、辺境伯拝命おめでとうございます。」
「ちょっとやりすぎたかなぁ。」
「ええと、大丈夫です。全員従うそうです」
「良かった。代官としてライブラを任命しようと思うが、問題ないか」
「はい、光栄でございます」
この際だ要求は全部言っておこう
・代官の任命
・女神教教会設立と布教の許可
・ローリン商会の出店
・税は、領の税収の一部という形で徴収。
冒険者ギルドと商業ギルドはあるそうだ。
「あとは、領の運営で困っている事は無いか?」
「最近イーストチャイの薬屋でエリクサーが販売されたとか」
「あっそれ俺だ。俺の店だ。 だめだった?」
「それで、ポーションの能力アップが望まれていまして。魔法薬ギルドが大変なことになっています」
「ん、しらん、別の分野で頑張れ。」
「それと、魔道具化された馬車が出てきまして」
「あっ、俺達が乗ってきたやつだ。」
「高速移動可能な馬車が望まれていまして。魔道具ギルドが大変なことになっています。」
「がんばれ」
「さらに、食品加工で使われている魔道具も、新しい工場が出てきまして」
「あっ、それもたぶん俺だ」
「それで、処理能力の工場が望まれていまして、食品加工業界が大変なことになっています。」
「なんかすまんな、全て俺のせいだ。
だが、俺一人に負けて、それでいいのか、プライドは無いのか」
「た、確かに」
「勝てなければ別の物を開発すれば良いんじゃないのか?
改造してシェイプアップするだけでなく、イノベーションが必要なのでは」
「た、確かに」
「例えば、自動二輪車とかはどうだ?」
「えぇっと、それはどの様なものですか?」
ぽんっとアイテムボックスからだしてやる。これも夜な夜な工房で開発したものだ。
外へ出て、乗って見せる。
「すばらしい、二輪でも倒れないのですね」
「走っていればね。これ売れると思うんだけどね
これあげるから、開発してみてよ」
「ありがとうございます。早速魔道具ギルドへ持ち込みます」
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よし、矛先をかわせた。
バッティングしてたんだね、ゴメン。自領と競合してたんだ。
まあ開発力はあるだろうから、現物あれば自力で作れるだろう。
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ライブラは代官として魔人国に残る事になった。新しい産業の開発に取り組むそうだ。
あと精霊に関しては、魔法主体の国らしく共存できていた。良いな。




