56.チャイ大陸(46) 魔人国(1)
北上する。
魔人国出身のライブラ・マギクスを呼ぶ
「魔人国ってどんな国?」 ワンパターンだがこれで最後だ
「魔人は魔法適性が高く、魔法技術によって社会が成り立っています。
人工は10万人ぐらいで亜人国のなかでは最大です。
産業は、魔道具、魔法薬などです。帝都などにも出荷しています。
統治は族長では無く、領主になります」
「じゃあ経済的には安定しているんだな」
北上するのも、沢山の川を超えていかなくてはならない。
ここもイーストチャイに行くには川沿いの街道で河口まで行き、海路でドロシア港経由が一般的だ。
もちろん我々には全く問題ない。すいすいと北上していき魔人国にたどり着いた。
ここはしっかりした城壁に囲まれている。
ちょっと敷居が高そう
「貴族門から入れる?かな」
入れた、辺境伯というより、Sランク冒険者として。
領主と会おう。ライブラに案内を頼む。
「大丈夫です、家族ですから」
「えっ?聞いてないよ」
「領主の娘です」
早速面会できた。
「俺は、亜人国を纏める辺境伯として爵位を賜った、ロイ・ジンノだ」
「私は領主のマキナス・マギクス、この度は、我が娘を救って頂き感謝する」
「たまたま遭遇し助けることが出来ました」
「辺境伯を拝命したそうですな。私としては娘の恩人でもあり、受け入れたいのですが、
議会からは反論がありそうです」
「どの様な?」
「魔法の使えない人族など相手にする必要は無い、と、この魔王国では魔法が重視されます」
「そうですね、魔法は使えませんが、似た様な事は出来ます。力を示せばよいのですね」
「そう願えれば」
決闘はしなくて良いそうだ、脳筋では無くてよかった
でも闘技場に通された、観客は議員達だ。仕方ない、力を示すだけで認められるならそれで良い。
まず、攻撃に耐えろだって、間違っていた脳筋だ
仕方ない、シールドを張っておく。
魔法師が出てきた、詠唱をはじめた。「ファイヤーブレス」って、普通の人間だったら死んじゃうよ
ごぉーーこぉーーー
まあシールドは完璧だからこの程度何の問題もない。
あっ、魔法師が倒れた、魔力使い切ったみたい。運ばれていく
ミスリルゴーレムが出てきた。やっぱり脳筋?
まあ、大丈夫だけど、どうしようかな。
がぁーん、がぁーん
シールドをぶっ叩いている。もちろん問題ない。
このゴーレム壊して良いのかな?
攻撃力を試されているのか? 壊したら弁償しろとか言われないよね。
まあ、ゴーレムにはゴーレムがいいかな。
「いでよ、オリハルコンホムンクルス」
オリハルコン製のホムンクルスを出した、夜な夜な工房で作り上げた自信作だ、馬車の御者ゴーレムより戦闘力をあげたものだ。
「容赦なくやってしまいなさい」
「了解」
ズズズー、ぶぅーーーーん
腕に内蔵したガトリング速射砲だ。弾丸は無限供給方式だ。
ゴーレムは跡形なく粉々になった。壁もほとんど粉になった。
「ん!やりすぎたかな」
観客は全員青ざめて固まっていた。




