30.チャイ大陸(20) イーストダンジョン(2)
帝都に戻り龍脈の専門家の意見を聞く事ににした。
帝都に戻ると、第2皇太子率いる残りのメンバーが調査団が人選を終わり、招集をかけたところだった。
早速龍脈の専門家のところへ行ってみる事にした。
龍脈マスターのロードという学者だった。
「この大陸の龍脈に関して教えてください」
「話は聞いておる、そうだなこの大陸の中央山脈から東西南北に流れておる。おぬしの考えだとその龍脈の上にダンジョンがあるという話だな。そしてダンジョンのエネルギー源が龍脈にあると」
「そうです。それでその龍脈からの気の流れが弱まっていると考えられます」
「なる程な、素人にしてはよく知っておるな」
「それでその気の流れを復活させないとダンジョンが枯渇してしまうと考えています。」
「儂も何年も前から警鐘を鳴らしておったんじゃが、誰も聞く耳を持たん。嘆かわしいことじゃ」
「今回ダンジョンの調査を行って現状を見てきていますし、信じてもらえたようです。
それで専門家のあなたに白羽の矢が立ったかと。」
「そうじゃな、儂は説を唱えるだけで、何も確証は得られなかったからな。お主の功績も大きいぞ。礼をいう」
「それに関係しているかはわかりませんが、別の問題があります。海が汚されているのです。その原因と関連があるかもと考えています。」
「ゴミとかではないのか?」
「いえゴミではなく、鑑定では汚れと出てきます。
実際、コーガー川ではある程度ごみ処理がされていて、大きな問題にはなっていない気がします。」
「龍脈は中央山脈から流れて何処に行くのでしょうか?」
「海のずっと先で、海底に潜っている様だ。実際に見た訳では無いが、気の動きを感じ取れるやつを船に乗せて、気を追わせた事がある。そいつの話では気脈の衰えは感じていないそうだ。」
「龍脈には支流みたいのもあるんでしょうか?」
「あるぞ」
「これは僕の想像なんですが、
ダンジョンは龍脈その物ではなく、その支流から伸びた先の龍脈溜まりみたいな所で一旦プールされて、その先でダンジョンに繋がっているのではないかと思うんです。
治水でダムを作る様なイメージなんですが」
「なるほどな、そしてそのダムの水が枯渇しているか、ダムの流出量が減っているか、ということだな」
「そうです、そしてダムの水量が少なくなっているとしたら、水が漏れているか、流入が詰まっているか。ダムが詰まって流水量が減っているのであれば、ダムが溢れいつか決壊する。!
ん? 決壊して大爆発? サンマル遺跡の爆発はそれが原因では?」
「どうした?」
「ヤバイです、イーストダンジョンが大爆発する可能性が出てきました。直ぐに対応しないと。」
「?おっ?んっ? そうだ大変だ」
俺達は調査団に駆け込んだ。




