26.チャイ大陸(16) セントラルチャイ(4) ホワイトドラゴンの里
さて、メンバーには報告するが、チャイ帝国にはどうしよう。
混乱を招くだろうか。
ダンジョンコアが弱まっている事から、ダンジョンの寿命が近いのかもしれない。対策できるわけではないが。ラリーに解析してもらおうか。
まあそれは第2皇太子の役目だな。
俺の役目はメンバー報告会までだ。
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さて、報告も終わったので、じゃなかった。色々あってドラゴンの里へ行かずに報告に戻ってしまった。
改めて、ドラゴンの里へ行こう。ヴィア、忘れていたわけじゃないよ、重要な報告があったんだ。
ドラゴンの里へは転移門が無いので今回はヴェスは付いてこれない。はやく本命に告白しろ。
空中戦艦で行くと攻撃と誤解されるので、今回も馬車で向かう。今回は普通の速度で。
「ヴィア案内を頼むよ」
「あの尖った山の方向に行けばよい。いつもは空を飛ぶから道はわからない」
「なるほど」
ドラファに乗っていったほうが良いかな。
〈いやっ〉
「えーなんで、いつもは乗っけてくれるのに」
〈始めていく所で人間に屈していると見られるのは嫌〉
「そーですか。実力者の下ならいいんだね」
逆に、俺って龍化出来ないか
ーー出来ます。
おひさ、ナビくん、最近出てこないなぁって思っていたところだ。
俺出来ちゃうの、凄いね。
「龍化!」
どどどとーん
おおー! なぜかでっかいブラックドラゴンに変身してしまった。
大丈夫かな、ホワイトドラゴンのいる里にブラックドラゴンが行ってもいじめられ無いよね。
ーーロイ様は神なので、世界の理に繋がっているので大きさは関係ありません。
小さくもなれるの?
ーーはい
やらないけど
色は?
ーー変えられなくは無いですが、ブラックがかっこいいと思います。
うん、わかった。かっこいいほうが良いね。(ロイはイロを変えない。)
『ドラファ、馬車は俺が運ぶ! (マイワールドでね)
行くぞ』
〈はいっ〉
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飛ぶことしばし
直線で進むと早いな、飛ぶのも慣れてきた。
ドラゴンのテリトリーの手前だ。ドラゴンになるとテリトリーとかが認知できる様になるみたい。
念話で話しかける
『話があるー、テリトリーに入っても良いか?』
若いホワイトドラゴンが飛んできた。
〈何者だ!〉
『ロイというこちらはドラファ。 里の娘を保護したので連れてきた』
〈何処にいる?〉
『別次元に保護している、里の者の虐めにあったそうだ』
〈わかった、長に確認する。〈あっ長ーー。あんたの娘連れてきたやつがいるけど入れていい?〉〉
〈入れ〉
なんか外向けの言い方と違ったよね、念話だけどニュアンスは分かる。
俺とドラファは長の元に案内された。
ドラファを連れてきたのは意味がある。番と思わせておけば、婚約ルートから外れるだろうからね。
マイワールド『屋敷』からヴィアを連れ出す。
〈ただいまー、お父さん、恋人連れてきたよーー〉
台無しだ。
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いじめっ子ドラゴン2匹を連れてきてヴィアと戦わせた。
ぺちっ
ズドーン
ぺちっ
ズズドーン
ドラファ仕込みのぺちっ攻撃だ。体は小さくても俺の従魔なので強化されている。並のドラゴンでは歯が立たないだろう。
もう虐められないだろう。
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話を聞くと、もう少しで捜索隊が派遣されるところだった。危なかった。
近くを探した時に魔獣たちを刺激してセントラルチャイでの魔物増加に繋がったらしい。
洞窟の呪玉の事を話し、ドラゴンでも危ないと注意を促した。
とりあえずチャイ大陸にいる間はヴィアは同行することになった。
龍化を解くとびっくりしていた。
〈龍化出来る人間など聞いたことがない〉
マイワールドから女神教メンバー全員を呼び出し、紹介しておいた。
お土産に、まだまだ在庫のある魔物の肉を大量にプレゼントしたら大喜びされた。
里の者に紹介され、自由に出入りして良いことになった。
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帰りも龍化して皆を運んだ。馬車が通れるような道が無いからね。




