23.チャイ大陸(13) セントラルチャイ(1)
「休憩が長すぎる」と、俺とフォーリンは怒られながらセントラルチャイの城門に向かう。
これも調査資金調達のためなんだよ。
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セントラルチャイでも貴族門から中に入ることが出来た。Sランク良いな。
冒険者ギルドに移動報告をして宿を探そうとしたら領主が家に来いと。
宿泊費が浮くけど、監視対象かな。領主は公爵なので言われたら断ることは出来ない。領主の相手は第2皇太子に任せればよいし、我々『女神教』パーティは主に外回りだ。領主の密偵には温情はかけない。付いてこれるものなら来てみろっだ。
定期連絡はアルス兄さんにするので問題なしと。
えっ?
領主の娘を連れて行けと、なんと冒険者ランクAだと、しかしとても危険だからと丁重にお断りした。
ドラゴン100匹襲ってきても大丈夫ですか? Sランクでもやめたほうが良いと思う。
今回本当に来るかもしれないからね。
双方無傷で制圧出来るぐらいの実力者でなければ連れていけない。
あっ、地団駄踏んでぐずっている。どうせなんちゃってAランクだろう。
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少しセントラルチャイの様子を見てからドラゴンの里へ出かけるかな。
セントラルチャイは大陸のほぼ中心に位置することから、東西南北の物資中継基地としても栄えている。
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貴族門を通って調査に向かおうとしたら。
待ち伏せていた。
重装備である。重くて動けないだろ。
従者が1個小隊居るんだが。
そうか『連れて行かない』では否定になって余計に行きたがるので駄目なんだな
『付いてこれたら連れて行ってやる』だな。
小隊の隊長に
「付いてこられるなら来い、ドラゴンや魔獣が来ても面倒見ないからな」
と、いってやった。
「我らに勝利をー!」泣きそうになりながら
「「「 おー 」」」
「勝つな、平和の使者として行くんだ。攻撃したら俺達はドラゴン側に付くぞ」
「えー」
「甘んじて餌になれ」
「ひー」
「じゃあな」
びゅーーん
馬車を少し浮かせて高速移動モードで突っ走る、時速200kmぐらいだ。
キングが「おそーい」と言っているが馬車なんだからあまり早く出来ないんだよ。
ドラゴンの里の道のりの途中には幸いセントラルダンジョンがある。寄っていこう。
そんなに急がなくてもいいのに高速モードなので直ぐにダンジョンに着いてしまった。ダンジョン資源目当ての街なのであまり離れてはいない。チャイ菜畑を越して10kmほどだ。ダンジョンに近すぎると危険な面もあるのでこの距離だ。
セントラルダンジョンに着くと、なんと領主娘と1個小隊が居る?
「付いて来れたわっ!」 えっへんしている。
こんな事のために転移門使うなぁー。
なぜ領主娘を連れていきたくないのか。それは、領主娘の名前を考えないといけないからでした。
でも、付いて来れてしまった。




