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呪い屋本舗2 (ガーディアンズ・オブ・スピリット)  作者: ぽしょなれ


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20.チャイ大陸(10) 宿場町へ

ーーーーー

「おいっ! やつらの速さは異常だ。

 どんどん引き離されていくぞーーー」

「どうしましょう」

「次の宿場町でワイバーン便をチャーターするか?」

「高いですよ、それに多分それでも追いつけないと思いますよ」

「仕方ないだろ、追いつけなかったら仕事にならん」

「我ら密偵殺しのやつらですね

 俺達、追いつけないだけで死んじゃうんですね」

「いいか、これはもう意地だ、プライドを掛けて追いつくぞ」

「追いつくだけならなんとかなるんでしょぅかねぇ?

 いっそのこと彼らを雇えませんかねぇ」

「それ、密偵の意味無いだろ! それに密偵としてのプライドは無いのか」

「置いてけぼりにされるのとどちらがマシでしょうかねぇ」

「それにしても、まず追いつかない事には雇えんぞ」


「あーもしもしー」

「? 誰だっ」

「主からの使いの者です。」

「主とは? 冒険者パーティ『女神教』のリーダーのロイ様です」

「我らの監視対象か。よく我々の事がわかったな」

「私も同業者ですので、

 それより、お困りでしょう? 追いつけなくて」

「お前は余裕そうだな、おい。声だけで見えんぞ、並走しているのか?」

「まさか、乗り物に乗っていますよ。主特製の。

 それで、主からこれを預かってきました。流石に乗り物は渡せませんからね。

 通話状態にしてあるので、これで主と交信できます。ではお元気で」


 ぽいっと、何処からとなく通信機が渡される。


「おいっ、それだけかーー」

「何言っているんですか、それだけでも良かったじゃないですか。

 気が利くやつですね。というかこれ密偵の意味ないですね」


「もっしもっーし、密偵さん?」

「なんだ、これから声が聞こえる」

「通じていますね。次の宿場町で少し休みますので追いついてくださいね。

 そこで少し調査しますので、追いついたら出発します。じゃあねー」

「おっおいっ、俺達は休めないのかぁーー」

「がんばってねー」

「おっ鬼かぁー」

「鬼より強いよー。

 1日10万ゼニで早い馬貸そうか?」

「優しい言葉でごまかされないぞ、何ヶ月かかると思っているんだ。

 一ヶ月でも300万ゼニ、1年で3600万ゼニだろ」  (この世界では一月30日1年360日)

「安いと思うよ。経費で出してもらえば?」

「わかった、なんとかしよう」

「じゃあ次の宿場町で」


「兄貴、良いんですか?」

「仕方あるまい、仕事放棄はできん」

「鬼なのか、悪魔なのか、天使なのかわかりませんね」

「女神教だよー」

「まだ繋がっていたのか」

「通信機の使い方教えるの忘れてた

 赤いボタンで呼び出し、青いボタンで通話開始、また赤いボタンで通話終了だよ」

「ありがとう? なのか?」

「俺はどちらでも良いんだよ。別に置き去りにしても。」

「ありがとう、助かった」

「どういたしまして」


ーーーーー

「なんか悔しいなぁ」

「もうこの仕事終わったら引退しようかなぁ」

「いっそのこと奴に雇ってもらおうか」

「立場逆転してません?」

ーーーーー

宿場町にたどり着いた。


「おいっ、奴らの馬車見たか。御者もホムンクルスだ、全自動だ」

「そうみたいですねぇ。あれ欲しいですねぇ」

「バカッ、これは奴らの思いやりだ、

 俺達のプライドは崩れたが、崩れきっていない。

 ギリギリの線でプライドを保てるように手助けを手加減しているんだ。

 だから対価として金も執る。」

「そうなんですかぁ?、私は楽したいですけどねぇ」

「方法は別にして奴らについて行けた、と言うだけで自信が持てそうだ」

「ハードル低すぎません?」


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