18.チャイ大陸(8) チャイ帝都(5) 謁見
ついに謁見の日が来た。
お揃いのペンダントは出来上がっていたので、色々な機能を付与しておいた。
今日は謁見なので武器は持っていないが、ドラゴンアーマーのコスチュームで揃えた。
見栄えはするはずだ。
入場・代表の挨拶を終え、献上品を披露する
手土産としては、アウル帝国で渡したものとほぼ同じだ。
・回復系の呪い玉(ヒール、エリクサー、キュア、ポイズンキュア)
・シェルター(マイワールド『パニックルーム』 皇帝専用)
そして、
・女神教の女神像です。
これは女神を讃えると体の周りが適温になるというご利益があるものです。
寒冷地の方々に人気を取るのにはとても重宝する品だと思います。これを街に設置するのに教会設立の許可が欲しい。と説明を加える。
・携帯型の木製の女神像もいくつか
高価なものは女神像ぐらいだが、オリジナリティのある手土産である。これらは女神教からのもので、
アウル帝国からと、『精霊・妖精友好の架け橋』からは別にある。
ーーーーー
献上品の披露も終わり、発言が許される。一応内容は事前に文書で伝えてある。
まずは、リーダーから今回の訪問の目的が伝えられる。
「この度は謁見の儀を賜り、感謝の念に耐えません
我々は、『精霊・妖精友好の架け橋』としてジャパンゲア大陸一帯の国々の代表として参りました。
・・・・・
・・・・・
十年ほど前の大災害の経験により、精霊・妖精との協生を目指す取り組みを進めております。それはこの星全体の問題であり、是非このチャイ大陸に置いても調査を進めて行きたいと考えております。
つきましては、大陸での調査等の許可を頂きたく参上しました。」
「
・・・・・よかろう。
」
だいだいこの様な内容だったと思う。難しい言葉はよく分からなかったが、こちらの希望は通った様だ。
また、
「この大陸に向かう途中で、海の精霊に会う機会がありました。彼らの話では、海が汚されていると怒っている様でした。」
「わが帝国ではその様なことはしておらぬぞ」
「承知しております、この国に付いてから様子を見た所その様な事は無いと信じております。
それが人が知らない所で起きている可能性が高いと考えております。
それ故、調査は必須であると判断いたします。」
「承知した。案内を付けよう」
ーーーーー
終わったーーー
緊張するなあ。
この後、非公式の会食が行われる。
「おっ来たな、まあ座れ。長旅ご苦労さん。」
あっくだけた。アウル帝国の皇帝よりましか。
「あの女神像いいなぁ。暖かい。もう少しくれぬか?」
「はい、教会を設置しましたらまた持参します」
「教会設立前提という訳だな」
「我々の女神教は目に見えない救済などは得られません。女神を讃えるだけで、暖かいというご利益は必ず与えれれます。特に辺境や寒冷地への布教を進めたいと考えております。」
「あと、船団の生き残りの救出に感謝する。申し出通り同行を許可する。
わかっているとは思うが、儂個人としては心苦しいのだよ。宰相とか、宰相とかがうるさくての」
色々と不満をお持ちのようだ。
「心中ご察しします。帝都への人口集中を衛星都市に分散させる事が出来れば良いですね。
我々も、この後、衛星都市を周り、そこを拠点に調査を進めていきたいと考えております。」
良かった。皇帝と敵対したらどうしようかと思っていたが、取り越し苦労だった。ただし官僚は要注意ということだな。
第2皇太子は、チャイ帝国皇太子と歓談中だ。
良かった。ここでは家族の押し付けは無いみたいだ。
「ところで、第13皇女はどうだろう・・・・」
いや、あった。一般庶民ですので、と丁重にお断りをした。
「爵位も付けるぞ・・・・」
しつこい。




