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10.嵐

雲行きが怪しくなってきた。

嵐かな?

アリーが進言してきた

「海の精霊の気配がします」

「海の精霊と嵐の関係はあるのか?」

「よくわかりませんが、嵐の中心近くに感じられます

 それと魔物の気配も」

「わかった、精霊とコンタクトは取れるか?」

「やってみます」

「非常事態!

 全員館内に撤収、帆をたたみ、マストを船体に収納。

 これより戦闘モードに入る。女神教メンバーは船長室の戦闘ブリッジに集合。

 シールド展開。」

使うことがないと思っていた戦闘モードだ。

ここは船の上なので基本的に船長である俺が指揮を執る

精霊はともかく、魔物は危ない。

「レーダー像から判断すると複数のシーサーペントの様です。

 距離1キロメートル、

 体長およそ、100メートル」 (単位は現世の単位に換算しております)

アイス、いつも遊びで戦闘ごっこをしているのでノリノリである。

遊びという名の訓練である。

「数を確認、5匹です」

近いな

「総員退避完了を確認」

船旅は暇なので避難訓練は何度も行っている、速やかに戦闘モードに移行出来た。

「アリー、どうだ?」

「精霊通信でコンタクト取れました」

「戦闘意思は無いと伝えてくれ」  戦闘モードだけど

「なにか怒っていますね」

「対話の場を設けたい」

「話してみます」

あっ、シーサーペントが一匹向かってきた。

どどーん

シールドにぶち当たって潰れた。


「対話に応じるようです。

 シーサーペントでは相手にならない事で譲歩したか。

ここは精霊も入れないから甲板で出よう。

〈何しに来た!〉

「ジャパンゲア大陸からチャイ大陸に向かっている」

〈少し前に、ここを通った奴らとは違うみたいだな〉

「何を怒っている」

〈海が汚されている〉

「我々ではない」

〈同じようなものだ〉

「我々はジャパンゲア大陸で『精霊・妖精友好の架け橋』という組織を作って、精霊と自然を守る取り組みをしている」

〈ならばなぜ海を汚す〉

「だからそれは我々ではない、チャイ大陸ではないのか?」

〈お前らの進む先からだ〉

「我々はチャイ大陸に精霊を守るようにさせるため、ひいては我々の安全のために行く途中だ」

〈どういうことだ?〉

そこでこれまでの顛末を話す。

ある程度の理解は得られたと思う。


先日チャイ帝国の船団が通った時は、領域の端のほうだったので、嵐でかき回しただけだが、我々はどうやら精霊たちの拠点を通過するコースだったらしい。それでシーサーペントを集めて戦う準備をしていた様だ。

話し合った結果、代表者をひとり連れて行くことになった。精霊と共に住む妖精族だ。精霊を連れて行っても人には見えないし。

妖精に名は無いそうだ、不便なので適当に名をつける。名付け地獄だな。

「オーシャと呼ぼう」 

これで我慢してもらおう。どんな攻撃よりも堪える名付けストレス、頑張れ俺。




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