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デズモア・ルキフェ2

3ターン目


「お、お、お前達なんて、燃えていなくなれ!」


 デズモア・ルキフェはマグマの炎を口から吐いた。

 レイは100の、アルフレドは150、キラリは100、アイザは200ずつのダメージを食らった。


「そ、そうだった。前衛は炎耐性持ちか。後衛も耐性持ちが増えているだと!?ぐぬぬ、ならばこれだ!」


 デズモア・ルキフェは覇道の杖を振った。


次元破壊デストロイディメンション!』


 デズモアで最も厄介な全体魔法である。

 全員に300ダメージを与えるという凶悪な攻撃である。

 ちなみにアルフレド達のHPは999、かなり厳しい攻撃だと分かる。


「アルフレドは……うん。うん。それでいい。うーん。まだ持ちそうだなぁ。キラリはスキル怪しい薬(オールヒール)を頼む。」


「はーい。怪しい白い薬……吸う?」


「うむむむ……、作中の表現と完全に一致、でも不一致にしてほしかった。けれども全回復うまい!!」


「あー、わらわもLP溜まってるのら!」


「あ、ちょっ……、計画……


          ♡


アイザ「こんなにちゅきなのに……、わらわ、まだ七歳だから……、やっぱ……、だめ?」


レイ「そんなことないよ。アイザは可愛いし、これから綺麗になる。それに俺は○○歳以下しか興味ないから、むしろ君にぞっこんさ。」


アイザ「うれしい!じゃあ、わらわのどんなとこがちゅき?」


レイ「それはもう、まだ——が——なところとか、まだ——とか、——なところ。」


アイザ「レイは変態さんなのら?」


レイ「そうじゃない。——なだけだ!それにそれだけじゃないぞ?——が——なところ!——がまだ——なところ!もっとある。でもでも全部好きだよ!」


アイザ「そうなのら!とってもうれしいのら。わらわもレイがだいちゅきなのら!」


アイザ&レイ「じゃあ、一緒に踊ろうか! 超絶幼女大回転斬(ローリーターン)!」


          ♡


 二人の愛のダンスによってデズモア・ルキフェは20万のダメージを食らった。

 全員のHPが300ずつ回復した。


(ってバカ‼俺は何を言ってんだよ。アイザの設定を考えたら、どんなこと言ってるか結構分かっちゃうじゃん!……やはり、この攻撃は俺となんだな。っていうか!俺はどうしてこんな人前で!みんなが見てるー。あーーーーー、あーーーーー、これ、こっそりと集めてる同人本を、後ろに映っていると気付かずにネットに上げちゃった状態⁉って、これは技であって、実際とは違うから……、っておい会場の全裸のやつ、泣きながら頷いてるんじゃあない!!)


「ガハッ……、なんだ、この激しくイラつく『力』はぁぁ!」


「こ、ここだけで使える専用スペシャル技第二弾だ。まさかこんな場面で出るとは思わなかったけどな。アイザは車にいるソフィアと交代な。」


「わらわ……、さっそく旦那たまにすてられるの?」


「違う違う!ち、違わないけど、えと、その話はまた後にしよう。他の人もいるから……な。」


「ううう、わらわ、まだ女児なのにぃぃ!」と、言いながらアイザは車の中にいたソフィアと交代した。

 この後、事案になりはしないだろうかと、レイは精神的ダメージを2000P受けた。


「え?俺、ステータスと関係ないとこで傷ついてない?」


 そしてレイはこれがあと五人か……、と半分の喜びと半分の不安を胸に抱いていた。



4ターン目


「お、お、お前達、本当に嫌い!燃えていなくなれ!」


 デズモア・ルキフェはマグマの炎を口から吐いた。

 レイは100の、アルフレドは150、キラリは100、ソフィアは200ずつのダメージを食らった。


「そ、そうだった。前衛は炎耐性持ちか。後衛も耐性持ちが増えているだと!?ぐぬぬ、ならばこれだ!」


 デズモア・ルキフェは邪道の杖を振った。


悪魔体超回復チョットモトニモドール!ふふふ、喜んで損をしたようだな。がっかりした顔が目に浮かぶぞ。」


 デズモアのHPは25万回復した。


「お前、収支計算しとけよ。それだけのHP持ちモンスターって基本的に完全回復持たせてくれないか、回数制限があるからな。……ってか毎回怒りで炎を吐くなよ。そのせいで一辺倒になってんぞ。じゃあ、アルフ……レド?」


「お、お、お、俺も……、LPが溜まってる、えとレイ……、一緒に行こう……」


          ♡


アルフレド「俺、男なのに……。お前のことが気になって仕方ないんだ。俺……変だよな?」


レイ「さっきも言ったろう。おれは愛しているよ、アルフレド。愛に性別なんて関係ないさ。その考えはもう古いのさ。」


アルフレド「れ、レイ? 今、愛してるって?」


レイ「あ、しまった。さっき、言ったつもりだったのに。……なんか、不公平だ。」


アルフレド「ふふはははは。」


レイ「おい。何が可笑しいんだよ……。ダメ……か?」


アルフレド「ゴメン。笑ったのは可愛かったからだよ。俺だって愛してる。だからレイ、もう一回、今度はちゃんと俺の目を見て。」


レイ「もう、分かったよ。俺は男のアルフレドを愛している。今も、裸で抱き合いたくて仕方がない!」


アルフレド&レイ「よし、それじゃあ、一緒にやろう! 『|地球は男たちで繋がっている《プラトンズラブ》』」


          ♡


 二人の熱い濃厚なキッスは全ての人類の源を刺激した。

 それによってデズモア・ルキフェは100万のダメージを食らった。


(待って⁉ なしなしなしなし! 俺、これ知らないから‼キスしたって言った? バッカじゃないの?いや、これも今時のポリコレってやつ……。うん、じゃあ……そういうことで……。み、みんなが見てるー。違うから!違うから……、っておい会場の全裸のやつ、お前が引くんじゃあない!)


「ガハッ……、なんだ、この美しい『力』はぁぁ!」


「こ、ここだけ『美しい』って言った!? と、とにかく新要素だ。やはり……、てかなんでめちゃくちゃダメージ出てんだよ!アルフレド、代わる予定なかったけど不公平になるから交代だ。ちゃんと平等の愛は表現したんだ。この後も平等に行くぞ。マリアと交代だ。」


「そ、そうだな。さすが両刀使いのレイと呼ばれるだけはある。勇者の心を弄ぶんだからな。」


「お前、それは本気なのか、冗談なのかわかんねぇんだよ!と、とにかく、その話はまた後にしよう……な。」


「そ、そうだな。これはおいおいだよな。将来のことは真剣に考えないと……」


 と、言いながら勇者のアルフレドが車の中にいたマリアと交代した。


 そしてレイはあと五人か……、人数変わってないじゃん!と心の中でツッコんでいた。



5ターン目


 特別アクションはあと五つ。

 それをこなす必要があるのかないのかはレイには分からない。

 ただ、このままでは本当に普通に終わってしまうという焦りの気持ち、そしてやっとゲームができている!という喜びの気持ちが半々だった。

 そしてその気持ちを抉るような言葉をデズモアは用意していた。


「先にお前が言った完全回復を使う時が来たようだ。お前達の訳の分からない力は無駄だったということだなぁ。」


 そう言って彼は攻撃と回復の杖をクロスにして持った。

 その瞬間杖は禍々しい光を帯びてXの文字を描く。


静かなる嫉妬(サイレンジェラス)!!」


 彼の中でピアノの音が鳴り、ドラムの音が響き、そして高音ヴォイスが轟いた。

 さらには防御力も増した。ヘビィーで、メタ……


「だーかーらー!そういうのいいから! ってか何それ。お前嫉妬してんじゃねぇかよ!危ない魔法名を使うんじゃあない!で、まぁ完全回復か。こっちの手札考えたら当然か。っていうか、お前のそれ、1ターンまるまる使うからね? んと、アルフレド……はいなくなったから、えっと……」


「僕、溜まったよ!レイ、僕の気持ちを受け取って‼」


          ♡


キラリ「んー、僕って恋の意味……、まだ分からないよ。」


レイ「でも、キラリは化学の方も得意だろ?」


キラリ「確かに、みんな忘れているだろうけど、僕は古の自動車整備士。いかに効率よく空気とガソリンを混合させて、点火させるか……、あ……!」


レイ「恋の炎も同じことさ。それにもう一つある。混合っていい言葉だと思わないか?」


キラリ「そっか!僕とレイの液体が将来の期待(気体)となって混ざり合うんだから。それって!」


レイ「そう。化学反応。キラリのその体と俺の体。そして心と心。」


キラリ「その愛の爆発で……、ピストン運動を始めるから車も僕たちの愛も進んでいくんだね!」


キラリ&レイ「そう、だから俺たち、僕たちがピス○○運動をすれば、愛は育まれるんだ!行くぞ!うん! 『愛のピス○○運動ノイズ』!!」


          ♡


 二人の熱い心のピストン運動は愛の大爆発を起こし、それによってデズモア・ルキフェは50万のダメージを食らった。

 そして、全員のHPが100ずつ回復した。


(って、ダメじゃん! 完全にど下ネタじゃねぇか!これも、家で一人でニヤニヤ聞くやつじゃんよー!バカ……、バカ……、えっとバカ。これもみんなが見てるー。なんで闘技場?もう、この世界の中心でド下ネタを叫んでるじゃん‼違うから!部分的には違わないけど、……やっぱり違わないから!って、おい会場の全裸のやつ、お前のその動きは完全にアウトだぞ!カロンさんに躾がなってないって色々されちゃうぞ!っていうか、さっきからこっちの体力が回復する現象は何なんだよ!ありがたいけれども!)


「ガハッ……、だ、大丈夫なのか?この『力』はぁぁ!?」


「優しいかよ! お前も気にしてくれてんだな。いや、これ完全にアウトだよねー。 画面にも出ていないし、言葉だけだから、全能の神セーロもギリギリ許してくれたのかもしれん!てかこれも結構ダメージ出てんなぁ!キラリ、一人一回までだぞ。あと、これはもう誰にも言っちゃあいけません。えっと、エミリと代わってくれ。」


「僕のピストン、そんなにダメだった?」


「ダメじゃない!でも、やる場所がダメなの!」


「心と心だからセーフと思ったんだけど。」


「そうだねー。そこはちょっと配慮して貰ったねー。だから、はい、もう車にしまっちゃおうねー。ピストンはよかったけれども、なにがなんだか分からないからねー。とにかく、その話はまた後にしよう……な。」


「うん。もっと効率よくできるように。混合気の配分を考える。」


 と、言いながらキラリが車の中にいたエミリと交代した。


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