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まずは準備を


ギルドを出た乙葉はさっそく防具を買い求め言われた武器屋を目指した。


武器屋は歩き始めてすぐに見え始める。見るからに武器屋という面持ちの建物の店先には、持ち上げるのも一苦労に感じる大きな斧や、メイスなどが所狭しと置いてあった。

熊みたいな大男がこれを使うのだろうかと大きな武器たちの横を通り抜け乙葉は入店する。


――カランッ


入店を知らせるベルが可愛らしく鳴り、奥から店主が顔をのぞかせた。


「おや、ずいぶんと若いお嬢さんですね。いらっしゃい」


武器屋と聞いて、店主はジョセフのような男性だと勝手に想像していたが、でてきたのは少しやせ型な優しそうな男性だった。

こんなことを言っては失礼だが、武器屋というより花屋が似合いそうな風貌だ。


「あの防具を買いに来たんですが」


「おや、そうですかそうですか。いくつか用意しますからお待ちください」


再び店の奥へと引っ込む男を見送り、再び店内を見渡した。見たことのない武器が所狭しと置いてある。あの武器はどう使うんだ??と眺めていると男が戻ってきた。


「あまり重い鎧なんかよりも軽い方が良いですよね??これなんてどうでしょうか??」


シックなモノクロな服に、おぉと乙葉は感嘆の声を上げた。落ち着いた印象の服だが、所々にレースもあしらわれていて可愛らしさもある。

白のシャツに、黒のスキニーパンツ、白のブーツ、クロの外套と完璧なモノクロコーデだ。


「でも白い服と靴って大丈夫ですかね??すぐに汚れそう」


「あぁ大丈夫ですよ。うちの防具はどの商品も防衛魔法が施されてるので剣や魔法攻撃にもある程度耐えれますし、汚れに関してはほぼつきません。モンスターの肉片の上を歩いても汚れないので安心してください」


想像しやすいが、想像したくない内容に納得しつつ乙葉は顔をゆがめた。冒険者になるなら慣れなければいけない事なのだろうが、なんとも逃げ腰である。


「全装備でちなみにおいくらでしょうか??」


「全部で金貨3枚ですね」


ふむ、金貨3枚かと先ほど手に入れた報酬の事を考えながら思案する。金額的にはあまり高くないほうだと店主から聞き、これにしようかと再び悩む。


その後もいろいろな防具を見せてもらったり試着をしてみたりしたが、金額やデザインなどを考えやはり最初のセットが良いと購入することを決めた。

さっそく服に腕を通し、着ていた服はアイテムボックスへと放り込む。


着心地もいいその服に、機嫌もよくなる。お礼を言って、軽い足取りで店を出ようとする乙葉を店主が呼び止めた。


「よろしければ、こちらおまけです。ただのヘアアクセサリーですけど」


呼び止められた事に驚きつつもその手元に視線を落とす。


渡されたのは葉の形をしたマジェステだった。銀色のシンプルで落ち着いたデザインだが、その見た目の綺麗さに乙葉は目を奪われた。

おまけというには貰いすぎではないのかと思うほどのそれを、店主はどうぞどうぞと渡す。魔石などがはめ込まれた魔道具は高価になるが、ただのヘアアクセサリーはそれほど高価ではないようだ。


「今後ともうちをご贔屓にしてくださればと、ちょっとした賄賂です。冗談ですよ」


冗談を言って笑う店主に、乙葉も笑みを浮かべた。遠慮しすぎるのもかえって失礼だろうか。今回は店主の好意に甘えさせてもらおうと、素直にそのマジェステを受けとった。


何度もお礼を言って武器屋を出た乙葉は、その足でポーションを求め薬屋へと向かう。道を往復しているときにたまたま見つけたお店だ。


ゲームにおいても回復薬は大切、多分今も大切。何があっても大丈夫なほどポーションは買っておこうと、おすすめされた下級ポーションなどを買い込むとアイテムボックスにしまった。



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