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21/25

遺跡調査開始

昨年1度しか更新してない:(;*'ω'*):

今年は2回くらいできたらいいな:(:3X∠∠):Hahaha



遺跡内を進み始めた乙葉一行は、何も無い石造りの廊下をひたすらに歩いていた。緩やかな傾斜が続き、そこを降りていくと大きな扉が姿を現す。

少しかけた四隅やくすんだ色から、建てられてかなりの年月が経っているのが感じられた。


「すごく大きな扉だな。これどうやって開けるの??ひらけーごまっ!!!!ってやつ??」


ファンタジーと開きそうにない大きな扉といえば!!なセリフを言ってみるが東雲は心底不思議そうに首を傾げた。


(いや、普通に開くが??)


前足で扉を普通に開けたのを見て、乙葉は今の言動をなかったことにして先に進んだ。何もなかった、恥ずかしいことは何もなかった。

開いた扉の先には、王宮の謁見の間のようにとてつもなく広い場所へとつながっていた。

石で作られた柱が何本も立っており、そのすべてに細かな装飾が施されていた。


そのだだっ広い部屋を警戒しながら乙葉は足を進めた。よくあるトラップを警戒したのだ。床下から刃物が突き出てくる、単純な落とし穴などよくあるやつだ。


しかし結果から言うと何もなかった。


「さっきから、思ったとの違う」


警戒していたにも関わらず、何も起こらなかったことに喜ぶべきか悲しむべきか。乙葉は複雑そうに独り言を呟く。


(主よ、手を動かせ)


「あ、はい」


大きな広間を出て、また長い廊下を歩く。道も一本道で迷いようもないのだが、とにかく長いのだ。

少し心が折れそうになりつつも地図を作り、乙葉は明日は休みにしようと予定を立てた。

きっと明日は心身ともに筋肉痛だ。

なにか出るかもしれないと思いながら警戒して前に進むのは相当なストレスだというのにこの長さだ。きっと明日はなんのやる気も出ないだろう。

そして単純にこんなに歩く事は少ないので、体が動きそうにない。


「この廊下の床が全自動で動いてくれたら良いのにな。立ってるだけで目的地にたどり着けるとか良くない??なんでこんなに廊下が長いんだろうね」


(さてな、人間が考える事は我にはわからん)


ただ異常に長い廊下は、なにか理由がありそうだなとも思えた。乙葉はこの遺跡に入ってきてからずっとその事を考えている。


あまりにも廊下が長すぎる。この建物内で何が行われていたのか当然乙葉にはわからない。しかし、この中で活動するのならこの長さはかなり不便だ。

なにもないシンプルな廊下は、たまに謎のくぼみが存在しているだけで、何処かの部屋に繋がる様子もない。

部屋と言える場所は少し前にいたあの大広間だけだ。


まっすぐな道を進み、角を曲がり、まっすぐな道を進み、また角を曲がる。

建物の端から端まで歩いているような感覚だ。それがずっと続くと頭がおかしくなりそうになる。それが狙いなのか??と乙葉は首を傾げた。


考えれば考えるほど謎は深まり、乙葉は眉間のシワを深くさせる。

長い廊下を進みやっと出てきた階段を降りて、また現れた廊下に絶望した。


「こんなに長いのにはきっと理由があるはず。でなければ異常だこの長さ」


ぶつくさと止まらぬ文句を続ける乙葉に、その後ろをついて行く東雲はため息を漏らす。

そんな無駄にしゃべってに体力を使っていざという時に動けないと泣いても知らぬぞとまるで母のようだ。


一行はその後も歩みを進め、またしても行く手を阻むようにそびえ立つ大きな門扉が現れた。


「くぅ」


先を歩く小雪が足を止めて小さな鳴き声を上げた。忙しなく耳が動き、前方に立ち塞がる大きな扉をジッと凝視している。

その姿はまるで、扉の向こうになにかがいると言っているようだ。


「小雪??」


異変に気づいた乙葉が小雪の頭をなでつつ、見えない扉の向こうへと視線を向けた。

隣に並ぶように立った東雲は、ははと声を上げて笑った。


(どうやら、主の言っていたことはあながち間違いではなかったらしい)


「え、どういう――」


どういう意味なのかと問う乙葉の言葉は途中で止まる。ズルリと大きななにかを引きずるような不審な音が聞こえたからだ。身の毛がよだつような音だ。

その音だけで、理解させられる。これは手に負えないと乙葉は冷や汗をかいた。扉の向こうにいる何かが、こちらを見ている気がする。


「し、しののめさ」


一旦帰りましょうと身を引こうとする乙葉の襟を東雲はくちばしで咥えて後ろへと飛びのける。小雪も同様に後ろへと飛び退いた。

次の瞬間、向こう側からの攻撃によって扉が木っ端微塵に崩れ落ちていた。

ちょうど先程までの乙葉達がいた場所は瓦礫が散乱している。

東雲が助けてくれていたければ今頃と考えた乙葉の全身がブルブルと震え始めた。


「て、撤退しなきゃッ!!」


(いや、あちらは帰してくれる気はないようだぞ)


扉の崩壊とともに土煙があたりに充満し、それを大きく吸い込んでしまった乙葉はその場で咳き込んだ。

乙葉の前には立った小雪は牙をむき出しにして威嚇する。その相手は、土煙が落ち着くとともに姿を現した。


大きく口を開け同じように威嚇するのは、見たこともないほど大きな黒い蛇だった。


「ブラック、サーペント??」


なんでこんなモンスターがここにいるの??と乙葉は動揺と恐怖に表情が強張る。


ブラックサーペントの討伐推薦ランクはA。しかし、討伐にはAランク冒険者が束でかからなければ勝てないと言われている。ほぼSランクモンスターだ。

乙葉は一瞬言葉を失い、動けずにいたが直に我に返り小雪と東雲へと声をかける。


「ブラックサーペントは毒を吐きますが、その前に尾を揺らす癖があります!!気を付けて!!」


(ふむ、あれのことか??)


東雲の言葉に視線をブラックサーペントに戻すと、狭い廊下で動きづらそうに尾を揺らす姿が目に入った。


「あれだよあれッ!!きっとあれだから逃げてッ!!!!」


書物でしか見たことがないため判別するすべはないが、どう考えても異様な行動なのであれだと決定づけた乙葉は大声で叫ぶ。


(小雪、主を連れて我の後ろにッ!!)


心得たとばかりに一鳴きした小雪は乙葉を咥えて東雲の後ろへと退避した。

それを確認した東雲は風魔法でブラックサーペントの攻撃の軌道を少しだけずらす。

毒の液が放水する消防車のように、壁に叩きつけられる。ブラックサーペントの攻撃によって少しだけえぐれた壁に視線を向けた乙葉は、あんなの例え毒でなくても死んでしまうと顔を真っ青にした。




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