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二話 ステータスと人形作成






 取り敢えず、ここはどこだ?


 俺は、社会人の頃に培ったコミュニケーションスキルで、歩いていた貴婦人に尋ねる。


 「こんにちは。すいません、ここはなんて町でしょうか?」


 「ここは、カヌルの街よ。旅人さんかしら?」


 どうやら、言語は通じるようだ。

 そして、この街がカヌルの街だということが分かった。


 いや、どこよそれ。と自分で突っ込んでしまう。

 

 というか、色々と異世界だからって楽観的になっていたが、なんの説明もなく、金もない状態で放置プレイは流石に酷くないだろうか。


 と思ったが、右ポケットに硬貨の感覚があり、あの神にも少しの良心があったことに、感謝した。


 取り敢えず、このお金で宿に泊まることにした。

 それっぽいところを見つけ、フロントの人に話を聞く。


 「ここは、宿泊できますか?今これしか手持ちないんですけど…」


 「ああ、できるよ。それだけ持ってれば十分さ!」


 フロントの人に聞いた話では、ここはアルカ王国のカヌルという街らしい。

 

 そして、ポケットのお金は1万ギリー入っていて、日本円の1万円札とほぼ同等の価値であった。

 

 ここの宿は比較的、大衆的な宿で一泊1500ギリーとのことだったので、少し負けてもらって4泊で5000ギリーにしてもらった。


 質素なベッドに横たわり、これからの事を考える。

 まずは安定した収入を得なければならない。そのために、まず明日、冒険者ギルドに行くことにしよう。


 (ああ、働きたくないんだけどなぁ)

 

 先程もう一つフロントで聞いた話では、この世界には異世界お馴染みのスキルと呼ばれる能力があるとのことだった。


 俺は、「ステータス」と小さな声で呼ぶ。

 すると、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前 金堂人史

レベル1

体力30

魔力30 

攻撃力30

防御力30

敏捷30

スキル

人形作成レベル1

言語理解-


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 半透明なステータスボードが目の前に現れた。


 「おお、本当に出た!!」

 

 俺は、一睡もしてないからもあって、テンションが上がりまくった。

 

 スキルの部分をクリックすると、説明文が出てきた。


 【人形作成】レベル1

 ・『戦士型人形』を一体作成できる。

 この人形が破壊された際に使用されたスキルを人形及び作成者が得ることができる。また、人形が破壊された場合、1日に一体復元が可能。

 話すことは出来ない。


 【言語理解】

 ・異なる言語でも、意味を理解でき、話すことができる。

 


 言語理解は説明通りの効果だろう。


 しかし、この【人形作成】のスキルが、破格だ。説明の通りなら、人形を壊された際に使用されたスキルを得ることが出来るということだ。


 早速、【人形作成】を使用する。


 すると、等身大の粘土のようなものが現れた。 

 作成方法は、スキルの影響か手に取るように分かった。


 油粘土でキャラクターを作るのと同じ感じだ。


 スキルを得るためには人形が破壊されなければならないため、美少女は作らないことにする。


 (作った美少女が壊されるのは見たくないからな)


 俺はタンクのような大鎧を纏った歴戦の戦士をイメージして、作成に取り掛かった。


 どうやら、イメージするだけで、形が形成されるようで、作成するのにそう時間は掛からなかった。


 一時間後。そこには、直立不動で佇む戦士がいた。とても、人形に見えないほどリアルな姿だ。

 この戦士のステータスを見てみる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前

レベル1

体力15

魔力15 

攻撃力15

防御力15

敏捷15

スキル


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 能力値的に、俺のステータスの半分だった。説明には書かれてなかったが、恐らく、作成した人形は俺のステータス値の半分になるのだろう。


 俺は、名前の欄が空白であったので、取り敢えず、名前をつけることにした。


 「うーん、タンクっぽいし、適当にゴードンでいいか。」


 美少女だったら、真剣に考えるのだが、どうも男の名前になるとやる気がでない。

 

 しかし、ゴードンは頷いていたので多分気に入ってくれたと思う。

 

 名前を付けて、眠気も限界に達していたので、今日は眠ることにした。


この先が気になる。早く続きが読みたいという方がいましたら、是非下の星マークをつけて……くださいっ!励みになります!

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