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03 不屈の男

更新、お待たせしました。

サボっていたつもりはないんですが、どうしても書けなくて……。

 それはまるで、人類代表を鼓舞するかのような盛り上がりだった。

 歓声を一身に浴びているのは、変た……聖神(せいかん)隊の頼れるリーダー。

 ――ロドリコ・ガブストンさん(三十二歳独身)


 たかが腕相撲勝負だというのに、全身の準備運動に余念がないロドリコさんから溢れ出るオーラは、これより死闘でも繰り広げようかというほど充溢している。

 たかが……いや、無理もない。なんせロドリコさんの相手は、無敵と最強の名を欲しいままにしている超生物なんだから。

 ポキ、コキ、と拳の関節を鳴らして臨戦態勢を整えたロドリコさんが、顔の横で小さく手をかざした。その所作だけで、ピタリと喧騒が止まる。


「ミノコ嬢、勝負の前に尋ねておきたい」


 戦いの土俵となるテーブルを挟んで相対するミノコを、ロドリコさんが臆すことなく睥睨(へいげい)する。対するミノコは空腹を紛らわせるためか、時折腹を撫でている。


「君にとって、リーチちゃんとはどういう存在だ?」


 ロドリコさんに質問され、ぼんやりとした眼差しを、今にも閉じてしまいそうなミノコは受け止めるというより、受け流すような態度でしばし思案に耽った。

 それに倣い、オレもまた、自分にとってミノコがどういう存在なのかを考えた。


 ミノコは、オレがサキュバスとしての生き方を拒絶したことで誕生した。

 ミノコのミルクがなければ、オレは生きていけない。

 そしてオレが死ねば、ミノコも不老不死ではいられない。


 試しに殺してみるなんてことはできないから、転生支援課職員が言っていたのを鵜呑みにするしかないけれど、オレはミノコのことを運命共同体だと思っている。きっと、ミノコもそう思ってくれているに違いない。王都訪問に立候補したのも、オレの身を案じてくれているからだろう。王都で美味しい物を食べ歩きしたいからとかじゃないはず。違うと信じたい。

 やがて、ぴくりとも表情を変えずにミノコが質問に答えた。


「……ふようかぞく?」


 ご主人様――なんて回答は期待していなかったけど、そうきたか。

 反論の一つもしたっていいはずだ。ミノコがオレを家族だと言ってくれたことに感激している単純な自分がちょっと悔しい。

 ミノコの答えに共感しているのか、ロドリコさんが、うんうんと頷いた。


「奇遇だね。自分もリーチちゃんを家族だと思っているんだ」


 待て。ちょっと待て。アンタは違うだろ。

 それって、あれか? この町の人たちは家族同然とか、人類皆キョーダイとか、そういう仲間意識だよな? 具体的な続柄とか頭の中で出来上がってないよな?


「ミノコ嬢、重ねて問おう」


 ミノコを射抜くように睨みつけ、ロドリコさんは大胆にも言い放つ。

 ――そのままの姿でいいのか?

 と。


「アーンイー湾では命を救われた。獣形態のミノコ嬢は、まさしく最強と言える。だが、その姿の君に同じことが言えるかな? 自分には、どこにでもいる、か弱い女性にしか見えないが。とはいえ、獣形態で腕相撲はできないけれどね」


 その場合は、ロドリコさんの不戦勝ってことになってしまうんだろうか。

 人型ミノコの強さは未知数だけど、牛の時と比べて体重が十分の一以下になっていることからも、パワーダウンしていることは間違いないと思われる。

 ミノコは沈黙を保ったまま動かない。現状維持で臨むつもりだ。


 対するロドリコさんが、どこからともなく赤い果実を一個取り出した。

 りんごだ。それを右手で鷲掴みにし、ギャラリーによく見えるよう高く掲げた。


「自分はあまり、手加減が得意じゃないんだ」


 やれやれ、と演技がかった仕草で(かぶり)を振るロドリコさんが大きく息を吸った。

 その直後、りんごを持つ腕の筋肉が一回り膨れ上がり、


 ぐしゃり!!


 と、手の中にあった果実を粉々に握り潰してしまった。

 太い指の隙間から、果肉と果汁がボトボトと零れ落ちていく。


「どうだい? これが男の力。姫を守るための力だ。間違っても君を傷つけたくはない。できれば勝負を始める前に降参してもらいたいんだが」


 今しがたの荒々しさと打って変わって、ロドリコさんが柔らかい声音で言った。

 姫って言うな。お馴染みの文句をつけるのも忘れ、オレはロドリコさんの逞しい腕に目が釘づけになっている。

 ミノコに勝負を降りるよう勧告したロドリコさんが、ふとオレの視線に気づいて鼻の頭を照れ臭そうにかいた。


「リーチちゃんには刺激が強すぎたね。野蛮だと思われてしまったかな」

「や、別に……」


 野蛮どころか、妬ましさでいっぱいです。

 りんごを握り潰すためには七〇~八〇キロの握力が必要だという。

 男だった頃に何度か挑戦した。その都度、己の貧弱さを味わわされた。

 オレ的に〝できたらいいな。男らしいと思える行為ベスト3〟にランクインしているのが、この片手りんご潰しだったりする。


 生返事をした後も、オレは自分のほっそりした二の腕をぷにょぷにょしながら、羨ましすぎるロドリコさんの筋肉に見取れ続けた。

 いいなー。筋肉いいなー。嫉妬と羨望の眼差しを向けていると、ロドリコさんが「そうだったのか」と何かに納得した。


「知らなかったよ。自分はリーチちゃんに、そんな風に思われていたのか」


 そんな風って、どんな風? ストーカー風?

 ねえちょっと、なんで頬染めてるんです? なんか勘違いしてません?


「自分はてっきり、リーチちゃんとの間には心の壁みたいなものがあるんじゃないかと思っていたよ。なんとなくだけどね。軽く避けられてる? みたいな」


 え、避けてますけど?

 そこは勘違いじゃなく、実際、仕事以外では極力関わらないようにしてます。


「ふふ、力が漲る。愛する人と心を通わせた今、誰にも負ける気がしない!」


 その愛する人って誰のこと? オレのことを言ってるんだったらキレますよ?

 闘志に燃えるロドリコさんが、またどこからともなく新しいりんごを取り出し、ミノコに向けて、まるで決闘の手袋を投げつけるように放って寄越した。

 器用に片手でりんごをキャッチしたミノコが、ロドリコさんをじっと見つめる。


 ロドリコさんは不敵に笑み、その瞳を真っ直ぐに受け止めた。

 ――勝負するか否か。勝負するなら、それに見合う力を見せてみろ。

 強気のメッセージが込もったロドリコさんの挑発にも、ミノコは他人事のように無表情を貫く。まるで、オレたちとは視点が、見ているものが違うかのようだ。


 ややあって、ミノコがりんごを顔の高さまで持ち上げた。

 が、握りしめたりはせず、りんごにキスするように、そっと唇をつけた。

 その艶めかしい仕草にドキリとしてしまう。

 元から赤かったりんごが、ミノコの色香でさらに赤みを増した気さえ――


「ん?」


 今何か、屋内なのに、ヒュゴッ、と風が通ったような音がした。

 て、あれ? ミノコが持ってるりんご、最初からそうなってた?

 いや、そんなワケ……。


 ミノコの正面にいるロドリコさん、並びにギャラリーたちが、皆一様にぽかんと口を半開きにしている。何が起こっているのか。

 それは、もむもむと動くミノコの口が物語っていた。

 穴だ。

 りんごに、繰り抜いたみたいなでかいトンネルが出来ている。

 やったのは、当然ミノコだ。唇をすぼめて、一点に集中させたミノコの凄まじい吸引力が、りんごの果肉に大きな風穴を開けたんだろう。


 何それ。なんなのそれ。

 人型でも、ミノコの規格外は健在ってことか。

 およそ人間には真似できないパフォーマンスに、店内がしんと水を打ったような静けさに包まれた。しゃくしゃくと、ミノコがりんご咀嚼する音だけが響く。


「……全然足りない」

「さ、さすがはミノコ嬢。前哨戦は引き分けといったところかな」


 ミノコが芯ごと食べ尽くすのを待ち、ロドリコさんが声を震わせながら言った。

 相当無理をしている感があるけど、勝負を降りる気はないようだ。


「いざ勝負!」


 果敢に右肘をテーブルに乗せ、ロドリコさんが戦いを挑んだ。

 ミノコも腰を曲げ、ロドリコさんと手を合わせるようにして肘をついた。

 両者が構えると、それに合わせてギャラリーのほとんどがロドリコさんの後ろに回ってしまう。聖神隊だけじゃない。スミレナさん、拓斗、メロリナさんまで。


「ウソ、なんで?」


 皆、ミノコじゃなくて、ロドリコさんを応援するのか?


「前屈みになると、圧巻の一言ね」

「すげェな。利一が霞むようだぜ」

「でっかいのー。パないのー」


 あ、違う。

 これ、テーブルの上に乗っかっている、ビーチボールみたいなミノコのたわわを眺めやすい位置に移動しただけだ。


 呆れ半分、安堵半分で、オレだけはミノコの後ろについた。

 ミノコは人型でも並じゃない。それがわかった今、問題は勝敗とは別にある。

 ロドリコさんの言ったことが、そのままミノコに当てはまる。

 ミノコだけに聞こえるよう、オレは耳元で声をすぼめた。


「ちゃんと手加減できるよな?」

「…………」


 何か言って。


「ゆっくりだぞ。倒す時は、そっとな。そーっと倒すんだぞ」


 ミノコは口で返事をする代わりに、ぐるゅぅ~、と腹の虫を鳴かせた。ひたすら面倒臭そうに細められた目は、なんでもいいからさっさと終わらせて飯にありつきたいと訴えかけている。

 不安を残したままセコンドアウトすると、ミノコとロドリコさんが、がっしりと右手を握りかわした。再び店の中に歓声が沸く。

 歯を食いしばり、袖を捲った腕に血管を浮かべるほど力むロドリコさんに対し、ミノコは依然として無の境地を思わせる脱力っぷりだ。

 そんな対照的な二人が勝負開始の合図を待っている。


 組まれた二つの拳に、レフェリーを務めるスミレナさんが上から手を被せた。

 静かに両者が見合う。

 普通に考えたなら、ミノコの勝ちは揺るがないと思う。だけど、二人の気合いの入れ方は天と地ほども違う。番狂わせが起こらないとは限らない。

 もしミノコが負けたら、明日は四六時中、ロドリコさんと一緒。

 …………遠慮したい。

 負けるなミノコ。でもほどほどに。

 オレの願いに関係無く、戦いの火蓋はスミレナさんの合図で切って落とされた。


「――はじめッ!!」

「ぬおっしゃあああああああッ!!」


 スタートダッシュで一気に勝負を決めるつもりか、ロドリコさんがけたたましく咆え、腕力だけじゃなく、上半身の体重を丸ごと右腕に乗せた。

 それは、勝負開始と同時だった。



 バキィッ!!



 テーブルを強打する快音が鳴り響いた。


 かに、


 思えた。


 けど、そうじゃない。両者の腕は、開始位置から全く動いていない。


「あ、あの、ロドリコさん?」

「……なんだい?」


 オレはそれ・・について、おそるおそる質問を投げた。


「右肩と肘の間……二の腕のところ……なんか……関節が増えてませんか?」


 ありえない場所でぐにゃっと曲がっているというか。不気味に肉が盛り上がっているというか。


「光の加減でそう見えるだけじゃないかな?」

「や、折れてますよね?」


 さっきのは多分――いや、間違いなくロドリコさんの上腕骨が折れた音だ。

 ミノコが細い眉を、若干ハの字にしてオレを見てくる。

 わかってるって。今のはお前のせいじゃない。

 ギャラリーは例外なく声を失い、ロドリコさんの額にもだらだらと大量の脂汗が浮かんでいる。見ているだけで痛い。


「病院……誰かロドリコさんを病院に!」

「いいんだ、リーチちゃん! まだ……決着はついていない」

「そんなこと言ってる場合ですか!? 骨が折れてるんですよ!?」

「たとえ骨が折れようとも、心まで折ることはできない!」

「そういうのいいですから!」


 オレはロドリコさんとミノコの間に割って入り、二人の手を引き剥がした。

 それだけでも激痛が走ったのか、ロドリコさんの表情が『ゲルニカ』の真ん中に描かれている馬みたいな変顔になった。


「こ、ここで降りるワケにはいかないんだ。もしかしたら、日帰りの予定が狂って一泊……なんてサプライズが起こるかもしれない。リーチちゃんと外泊。何か進展するかもしれないチャンスを、骨折くらいで手放すワケにはいかないんだ……」


 ぶつぶつと、うわ言のようにロドリコさんは呟いた。

 マジで病院行ってください。ついでに頭の方も診てもらってください。


「お願いですから、リタイアしてください!」

「リーチちゃんが、つきっきりで介護してくれると言うのなら、ここで降りよう。利き腕が使えないと、確かにいろいろと大変だからね。そう、いろいろと」

「健闘を祈ります」

「さあ、ミノコ嬢、仕切り直しだ!!」


 骨折の痛みを吹き飛ばさんとするかのように、ロドリコさんが再度咆え、今度は左腕をテーブルに乗せた。渋々といった感じで、ミノコもそれに付き合う。

 ギャラリーが、ロドリコさんの気勢に呼応して熱気を取り戻した。


 第二ラウンド。


「そいやさああああああああッ!!」


 愚直に先手必勝。

 ロドリコさんの全身全霊が、今度こそミノコのパワーを上回る。



 メギョッ!!



 はずもなく。

 ミノコの腕は、地中深く打ち立てられた鉄柱のようにピクリとも動かない。

 やっぱり無理なんだよ。ミノコに普通の人間が勝てるわけないんだ。

 それよりも、さっきとは違う、鈍い音がロドリコさんから聞こえた。


「ふぬ、ぐぐぐぐ……」


 唇を噛みしめ、苦痛に耐えるロドリコさんの腕が、ミノコの手の中からするりと抜け落ちた。その左肘から先が……ぷらんぷらんと振り子のように揺れている。

 何それ、どうなってるの?


「……これは、脱臼しているであるな」


 ロドリコさんに駆け寄ったギリコさんが、負傷した左腕を見てそう診断した。

 観衆のリアクションも忙しなく、沸き立った喧騒がまた噓のように引いている。

 腕相撲って、こんなに危険な競技だったのかよ。


 さすがに。

 ロドリコさんでも、両腕を負傷したら、さすがにギブアップするしかない。

 そう思ったのに。


「よかった……。左腕は関節が外れているだけか……」


 一目でやせ我慢だとわかる表情と声で、ロドリコさんは不屈の意志を示した。

 まさか。

 そのまさかだった。ギリコさんに、今ここで関節をハメてくれと頼んでいる。


「ロドリコ殿、無茶をしてはいかんのである」

「大丈夫、まだ……やれる」

「酷なことを言うようであるが、ミノコ殿との力の差は明らか。気合いでどうにかなる相手ではないのであるよ」


 そのとおりだ。だけどロドリコさんは聞き入れず、頭を横に振った。


「男には……退()けない時がある。それが……今なんだ!!」

「ロドリコ殿……」


 いや、今じゃないですよね? 耳ざわりとしてはカッコイイこと言ってるように聞こえるし、ギリコさんも感銘を受けたみたいな顔をしていますけど、落ち着いて考えると、今じゃないですよね?

 オレの心のツッコミをよそに、説得を断念したギリコさんが「御免」と言って、ロドリコさんの左腕――その二の腕と前腕を鷲掴み、ぐっと押し込むようにして、外れた関節をハメ込んだ。尻から脳天まで電流に貫かれたみたいにロドリコさんの体が跳ねる。それを見て、オレの口から「ヒッ」と情けない声が漏れた。


「よ……し。ミノコ嬢、何度も中断させてすまない。続きといこうか。――おや? ()しものミノコ嬢も、自分の気迫に怯んでいると見える。今こそ勝機ッ!!」


 気迫がどうこうというより、生身でゾンビアタックを仕掛けてくる相手を、ただ気持ち悪がってるんだと思います。

 何が彼をここまで突き動かしているのか。

 ぷるぷると震える左腕を、ロドリコさんがテーブルに乗せようとする。

 そんな彼を止めるべく、オレは横から抱きついた。


「もうやめてください!」


 ロドリコさんにあるのが、正義感でも、義務感でも、下心でもなんでもいい。

 これ以上やらせるワケにはいかなかった。


「もう、やめてください……。この勝負がオレのためだっていうのなら、自分から傷つきにいくようなこと、しないでください。そんなの……嬉しくありません」


 つーか、心底迷惑です。

 やるならオレに関係の無いこと、目の届かないところでやってください。

 それなら全然オッケーなんで。


 オレはロドリコさんの右腕に・・・しがみついたまま・・・・・・・・返答を待った。

 が、いつまで経っても返事がない。

 そろりと顔を上げると――――ロドリコさんが、白目をむいて泡を吹いていた。


「……は?」

「あらあら。立ったまま気を失っているわ。これじゃ、勝負続行は無理ね」


 審判のスミレナさんが、ロドリコさんの顔の前でぱたぱたと手を振り確認した。

 となると、勝敗はどうなるんだ。ミノコの不戦勝?


「リーチちゃん、恐ろしい子。まさか、パイスラでトドメを刺すなんて」

「ぱいすら?」


 …………あ。

 オレが掴みかかっているのは、ロドリコさんの右腕――折れた腕だった。

 やっべぇぇぇ忘れてた!!


 慌てて離れるが、もう遅い。

 ロドリコさんは、全身をビクンビクンと痙攣させていた。


「他ならぬ、リーチちゃんのパイスラだものね。その感触を肌で味わってしまったロドリコさんが、天にも昇る気持ちで意識を放棄したのも当然の結果だわ」

「いやこれ、どう見ても痛みで失神してますよね!?」

「でも、立ったまま気絶してるのよ? 立ったままなのよ?」


 念を押して言ったスミレナさんの視線が、ロドリコさんの下半身に注がれた。


「とに、かく! 後日改めて再戦というわけにはいきませんし、ミノコの勝ちってことでいいんですか!?」

「それだとロドリコさんが納得しないかもしれないわね。勝者無しの引き分け――というのが落としどころかしら。どのみち、両腕を怪我しちゃったロドリコさんにリーチちゃんの護衛は務まらないし。ミノコちゃんもそれでいい?」

「……いい。気持ち悪い」


 訳すなら、「勝敗はどうでもいいから、もうその男とは関わりたくない」だな。

 凄いなロドリコさん。過程はどうあれ、ついに最強を退けてしまった。


「一組目の対戦。ロドリコさん対ミノコちゃん。結果は――引き分け!!」


 スミレナさんが決着を宣言すると、ギャラリーたちも困惑を、半ば強引に二人を称える歓声で塗り潰した。



 一組目  :ロドリコ・ガブストン VS ミノコ

 決まり手 :パイスラ

 勝者   :無し(引き分け)

本当にお待たせしました。

ロドリコVSミノコ戦……後の二戦に比べて普通すぎるせいで、どうやってオチをつけたものかわからず、時間がかかってしまいました(泣)

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