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小さな勇者とテスト問題

作者: 夜駆 慧茄

あるところに小さな少年がおりました。

小さな少年が洞窟で遊んでいると、石に突き刺さった伝説の(えんぴつ)を見つけました。

小さな少年はうっかりとそれを抜いてしまったので、みんなから勇者と讃えられ魔王(テスト)退治に行くことになりました。

勇者の装備と秘石(けしゴム)を受け取り、いざ魔王城(テストかいじょう)へ。

でも魔王(テスト)は勇者と戦おうとせず、たくさんの手下(しゅくだい)に小さな少年を襲わせました。

小さな少年は負けずと伝説の(えんぴつ)でどんどん(しゅくだい)を倒して、とうとう魔王(テスト)との一騎打ちになりました。


「僕はたくさんの(しゅくだい)を倒したから、魔王(テスト)なんかに負けないぞ!」


そういって小さな少年は伝説の(えんぴつ)魔王(テスト)に振り下ろしました。

ところがそれは魔王(テスト)がもっていた不合格の盾に止められてしまいます。これでは魔王(テスト)に攻撃が当たりません。

それなのに魔王(テスト)魔剣(あかぺん)で攻撃をしてきます。

少年は最後の手段である秘石(けしゴム)を取り出すと、不合格の盾に投げつけました。

すると不合格の盾は花丸の鳥へと姿を変え、魔王(テスト)魔剣(あかぺん)を奪い取りました。


「僕は負けないぞ!」


伝説の(えんぴつ)を振り下ろすと、武器のない魔王(テスト)は悲鳴を上げて倒れました。小さな少年はとうとう魔王(テスト)に勝ったのです。

魔王の身体は煙のように消え、空には花丸の花火がいくつも上がっていました。

うっとりと花火を眺めていると、どこからか小さな少年を呼ぶ声が聞こえてきます。


「起きなさい!今日はテストの日でしょ!遅刻するわよ?」


あれれ?お母さんの声です。


魔王(テスト)ならもう倒したよ!」


自慢げに言ったあと、小さな少年は今までの事が夢であったことに気づきます。その証拠に少年がいるのも魔王城ではなくお布団の上です。


「ほら準備して学校に行きなさい」


お母さんにいわれて、小さな少年はしぶしぶと学校に行きました。

学校についてテストの時間、筆箱の中を見ると夢で出てきた伝説の(えんぴつ)秘石(けしゴム)がはいっていました。

小さな少年は思いました。


「僕は負けないぞ!」


数日後に帰ってきたテストには、大きな大きな花丸がついていましたとさ。

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― 新着の感想 ―
[一言] ふっ、お前が倒した魔王は我ら四天王の中でも最弱…的なあつい展開が待ってるんでしょうか?そう考えると現実もファンタジーも紙一重ですね
2015/07/01 14:44 退会済み
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