energy23:チーム
翌日―3年2組教室―
ガラガラガラッ
流堂が3組からやって来た。
流堂「栄己、どうですか?メンバー集め。」
興「九条か、まだまだだっての。ま、あと三週間あるだろ?」
鋼健「こっちもまだまだだぜ。そっちは?」
流堂「一人誘いましたよ。」
2人「「マジで!?」」
興「誰なんだよ?」
鋼健「こりゃ負けらんねえな・・・」
流堂「まあまあ、そっちが誘えたらこっちも教えましょう。」
鋼健「焦らすなよ、オイ・・・」
興「まさか九条がな・・・」
夕方―C級組織、[雷雷団]のアジト―
[雷雷団]のメンバーは全員ボナパルトに倒されていた。
リーダー「ハァ・・・これが[漆黒卿]の力か・・・」
ボナパルト「[漆黒卿]?スターウォーズじゃあるまいし。」
リーダー「お前の通り名だ・・・ハァ・・・知らなかったのか・・・ゲフッ!」
リーダーは気絶した。
ボナパルト「あのな。俺はボナパルトだ!ナポレオン・ボナパルトが好きだからな!!」
タッタッタッ
ボナパルトは去っていこうとした。しかし・・・
???「今、ボナパルトって聞こえたが・・・」
『光和学園』のある生徒がアジトの近くまで来ていた。
ボナパルト「誰だありゃ?遠くにいるし私服だからわからんな〜。それに俺を探してるってどういうことだ?」
???「・・・気のせいか。」
男が去ろうとした時・・・
ボナパルト「ボナパルトってのは俺だが?何か用か?」(へっ、エナジースーツを着てたら何か心強いな。てかあの男結構ゴツイってか・・・俺と同じ二組の岩国じゃねえかよ。)
その男・・・岩国隆二はボナパルトを睨んだ。
隆二「お前がボナパルトか。・・・エナジースーツで俺と勝負しろ。」
ボナパルト「・・・ああ。わかった。さっさと変身しろ。」
隆二「ああ・・・」
サッ ピッピッピッ
隆二「アイゴイル・・・」
カァァァッ ジャキーン!
隆二のエナジースーツは灰色でやはり・・・ゴツイ。肩には大きな丸い盾が付いている。
アイゴイル「ヌゥゥアァァッ!!」
ブンッ ドゴォォッ!!
ボナパルト「うわっと!!」
アイゴイルはその大きな拳をボナパルトに向けて振り下ろした。ボナパルトは回避した。
ボナパルト「俺お前に恨まれるようなことしたか?」
アイゴイル「お前に・・・弓香は渡さん!!」
ビュッ ドゴォォッ!
ボナパルト「そうかそうか・・・岩国と尾津は幼馴染でお前は尾津のことずっと好きだったもんな。」
アイゴイル「ああ、宇田はもうとっちめたんだがな・・・」
ボナパルト「俺は尾津を救った側なんだけどな・・・」
アイゴイル「その後自分のファクションに誘ったらしいじゃねえか!恩を売って誘うなんて最低だな!」
ボナパルト「いやいや、あれは半分冗談で・・・」
アイゴイル「うるせぇっ!!」
ガチャ グオッ!
アイゴイルは丸い盾・・・ガードナーを肩から外すと、ボナパルトに繰り出した。
ドゴォォッ!!
ボナパルト「グハァァッ!」
盾で攻撃するとは思わなかったボナパルトは攻撃を喰らい、吹っ飛んでしまった。
アイゴイル「まだまだぁ!!」
ブンッ! ブンッ!
ボナパルト「くそっ!!」
ボナパルトは体勢を立て直し、アイゴイルの連撃をかわした。そして、少しの間を作り、2人は再び対峙した。
アイゴイル「[列強]など大したことないな。お前がえらそうにできるのもこれまでだ。」
ボナパルト「元々えらそうになんかしてねえよ。」
アイゴイル「自分が強いと自覚していたからこそ、弓香をファクションに誘ったんじゃないのか!!?」
ボナパルト「ま・・・まぁ・・・」
アイゴイル「だが、俺はそういう調子にのった奴が嫌いなんだ。」
ガチン! バッ!
アイゴイルはガードナーを肩に戻した。そして、大きな拳を前に突き出した。すると・・・
アイゴイル「くたばれ。メガシュートパンチ!」
バシュゥゥ・・・
大きな拳がロケットパンチの要領で、ボナパルトに向かって行った。
ボナパルト「・・・」
スッ・・・
アイゴイル「かわしたって無駄だ。この拳は敵を追跡する!」
拳は方向転換し、また向かって行った。しかし・・・
ボナパルト「小暗黒空間・・・」
ヴァン・・・
アイゴイル「何っ!!」
ボナパルトの腹部が闇に包まれに拳は吸い込まれてしまった。そして・・・
ボナパルト「開放だ・・・」
ヴァン・・・ バシュゥゥ・・・!!
アイゴイルの腹部の近くにできたブラックホールから拳が出てきた。
ズドッ!
アイゴイル「グハァァッ!!」
ガクッ・・・
拳はアイゴイルの腹部に直撃し、あまりのダメージに膝をついてしまった。
アイゴイル「く・・・そ・・・これが[漆黒卿]の力か・・・」
ボナパルト「これ聞くの二回目なんだけど。てかみんな言ってるってことはチェインジビジョンにそう載ってあるのか・・・」
アイゴイル「お・・・俺は・・・」
アイゴイルはなおも立ち上がろうとする。
ボナパルト「あのな、俺は尾津に何もしてねえぞ。てか・・・俺のファクションに入れ!」
アイゴイル「な・・・何・・・?」
ボナパルト「俺が[漆黒卿]なら・・・お前は[鉄壁卿]だな。」
アイゴイル「か、勝手に話を進めるな!俺はまだ」
ボナパルト「尾津も場合によってはこっち来るかもしれねえぞ。」
アイゴイル「・・・!」
ボナパルト「さあ、どうする?」
アイゴイル「・・・わ、わかった。」
ボナパルト「ありがとよ。で、ファクションの名前はどうする?」
アイゴイル「そういうのはお前が決めろよ。」
ボナパルト「そうだな。じゃあ・・・」
???「あれ?ボナパルトじゃないですか?」
ボナパルト「ん?誰だ?」
突然、ボナパルトの、前に現われたのは・・・ファクションを作ったばかりのパトリカスだった。
パトリカス「いよいよ、あなたもファクションを作ったようですね。」
ボナパルト「お前に遅れはとりたくないんでな。で、お前の仲間はここにいるのか?」
パトリカス「ええ、いますよ・・・って・・・いませんね。あなたも捜してくださいよ。」
ボナパルト「どんな奴なんだ?」
パトリカス「変身している状態なら、白い装甲に大きな鎌が特徴的ですね・・・」
ボナパルト「大きな鎌?」(大きな鎌って・・・まさか・・・)
波乱の前兆であった。
終
エナジースーツ紹介
アイゴイル
装着者 岩国 隆二
武器 大きな拳
ガードナー