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energy16:プレリュード

翌日、学校は、また[列強]の話で持ちきりになった。

3年4組教室―

生徒A「[列強]が2人増えたぞ!」

生徒B「誰でもなれんじゃねぇの?」

生徒A「誰でもできるわけねぇだろ!?前に5人ぐらいでB級組織に挑もうとしたけど、あいつらの兵器、普通の組織とは全然ちがうんだぜ!!俺たち戦う前に逃げちまったよ・・・」

生徒B「5人で無理なやつを[列強]は2人で・・・あっ、帝塚だ。」

タッ タッ タッ

王史「・・・」

ガタッ

王者のオーラを放ちながら、ゆっくりと席に座った男は・・・[帝王]帝塚王史である。

生徒A「お、おい、帝塚。」

王史「何だ。」

生徒B「[列強]がアンタを含め、5人になったな。」

生徒A「ぶっちゃけ、ショックか??」

王史「私としては、やっと[列強]が増えてうれしい。[列強]はもう少し増えてもらわないと困るからな。」

王史の口調は穏やかだが、その目には静かな闘志が宿っていた。


3年2組教室―

興「遂に[列強]は5人になったか〜。」

流堂「まるで他人事のようですね。」

興「ハハッ。そうだな。ところで、変わったことはあるか?」

流堂「別に。」

新しい[列強]が生まれたことは公にされるが、誰になったかまでは公にされない。

???「おやおや、お二方お揃いで。」

目をギラギラさせたある男が2人のもとにやってきた。

興「ん?おう、座原か。」

座原ざはら鋼健ごうけんという。

流堂「あなたも[列強]の座を狙っているのですか?」

鋼健「当たり前だ。[列強]になったら、世界を動かすこともできるのだからな。」

興「ほう。座原は世界を動かしたいのか?」

鋼健「当然。・・・ていうか、お前ら[列強]だろ?」

流堂「なぜそう思いますか?」

鋼健「この学校で[列強]になれるような奴はお前らぐらいだからな。で、[列強]なのか?」

興「ん〜、正解。」

流堂「2人で、B級組織のアジトに乗り込み、あっというまに壊滅させましたよ。」

鋼健「あっ、そう。だが・・・これから、革命が起きるぞ。」

興「革命?どういうことだ?」

鋼健「それは言えねえ。だが、エナジースーツ同士で本気の戦争がはじまるかもしれない。それだけは言える。」

流堂「何でそういうこと知ってるんです?」

鋼健「俺は革命を起こす側だからさ。」

興「ほ〜う。そうか。じゃあ俺はお前の敵になるのか。」

鋼健「ああ。ちょっと残念だな。では、革命の日まで楽しみにしてるがいい。」

興「何で、このことを俺らに教えたんだ?」

鋼健「・・・別に。」

タッタッタッ

鋼健は去っていった。

流堂「変な奴ですね。」

興「俺らも充分変だがな。」


一週間後

第壱中学校特別室―

ガラガラガラ

隼人「お前が俺を呼ぶなんて珍しいな。帝塚・・・」

王史「突然呼び出して悪い。実は、日本政府から特命が入った。」

[列強]伊能隼人は、王史に呼び出され、特別室に来ていた。

王史「今、かつてない事態が起こっている。お前も知っているな。」

隼人「ああ、これだろ?」

ピッ ヴァン・・・

隼人が出したチェインジビジョンには現在存在するファクションのリストが載ってあった。

王史「最近、[ボリシェヴィキ]というファクションが勢力をつけてきている。」

隼人「勢力?テロ組織じゃあるまいし。第一、ファクションに勢力とかあんのか?みんなが噂してるのは、最近[メンシェヴィキ]っていう名前のファクションが多いっていうことだけだぜ?」

王史「[ボリシェヴィキ]は他のファクションを攻撃し降伏させ、[メンシェヴィキ]という下部組織にさせる。そして、各ファクションにアジトを築き、そのアジト一帯には他の能力者を入れさせないようにする。」

隼人「もし入ってきたら?」

王史「[ボリシェヴィキ]・[メンシェヴィキ]からのリンチが待っている。現在[メンシェヴィキ]は8つあり、一つにつき3人が所属している。つまり、全[メンシェヴィキ]で24人。更に[ボリシェヴィキ]のメンバー3人を加えるとこの勢力の所属人数は27人となる。」

隼人「今、その勢力圏内に入ったら27人の能力者にリンチにあうのか・・・」

王史「そう深刻に考えることはない。[メンシェヴィキ]は[ボリシェヴィキ]が強制的に結成させたファクションだ。だからチームワークは全くない。それに[ボリシェヴィキ]の3人にしても、[メンシェヴィキ]の24人にしても、テロ組織との実戦経験が乏しい。我々2人でも充分勝てると判断した。」

隼人「2人って、2人だけで乗り込むのか!?」

王史「そうだ。乗り込むには明日5時。このことは日本政府の特命で断ることはできない。わかったな。」

隼人「わ、わかったよ。」

エナジースーツ激動の時代はこれよりはじまる。



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