ウンコロ様~運流し編~
15分短編です
やぁみんな!元気かい!?俺はすこぶる元気だ!
突然だけど、君たちは、運が悪いと思ったことは無いかな!?俺も少し前までずっと運が悪かったんだ。
子供のころから、何もない道で転んだり、買ったばかりのゲーム機が壊れたり、くじ引きで何かを当てたこともないし、信号は必ず赤になる。
俺の人生のどこを切り取っても運が悪くて、俺はもう、死んだ方がマシなんじゃないかとさえ思ってしまうくらいだったんだ。
しかし、俺の運の悪さは、“ウンコロ様”に変えてもらったんだ。
あ、宗教の話とかじゃないから安心してくれ!強引な勧誘もしない。ただ、俺がいかにして運の良い男になれたのか、ソレを少し話して行こうと思う。
両親が運の悪い俺を案じて、近所の寺に駆け込んだんだ。その寺こそ、運洸呂寺。その寺の和尚さんは、なんとも徳の高い人で、俺の運の悪さを聞いて、すぐに俺を連れてくるように言ったそうだ。
俺は両親に連れられて、その和尚さんに会った。その瞬間、和尚さんは俺の顔を見て言ったんだ。
「運が悪いなら、運を流すべし」
ってね。それ以上細かいことは教えてくれなかったんだけど、周辺に住む人たちの噂によると、時々そう言った予言めいた言葉を落とすことがあって、その言葉通りにすると、運が良くなるんだとか。
両親は早速、俺を川に連れて行って、体を洗った。でも運は良くならなかった。
次に船に乗せて、川を下らせた。でも駄目だった。
次に海に行って、体を洗った。でも駄目だった。
体に着いた悪い運を取り払えば、きっと俺の運は良くなると思っていたのに、俺の運は全く良くはならなかった。むしろ運の悪さは悪化している様に思えた。
「流す、運を流す・・・うーん・・・」両親はそんな寝言を言うほどうなされて、よく眠れていないようだった。
俺も何か、良い方法が無いのかと、周辺の運が良くなると評判の寺や神社をめぐってお守りを買ったりしたけど駄目だった。
パワースポットも廻ったけど、まったく効果なし。俺はいったいどうすれば良いんだ。
そう思っていたある日、あの和尚さんが、夢に出てきたんだ。
「まだ試していない、運流しがあるであろう」
そう言われて俺は目覚めた。体が勝手に動き出すような気がした。
俺はトイレに駆け込んで、腹に力を入れた。
数分後、俺のカラダから、運がすっぽりと抜け落ちた。
妙にすっきりしたような、そんな気分になった。今まで滞っていた物が一気に流れ落ちたような、それこそ悪い運が、流れていったような爽快感があった。
再び和尚の元を訪ねると、和尚はにっこり微笑んで「うん、うん」と頷いてくれた。
俺たち家族は、みんなこの和尚さんに、いや、ウンコロ様についていくと決めた。
君たちも、運が悪いと思ったら、このウンコロ教の門をくぐってみると良い。きっと君の運を、綺麗に流してくれるはずだ!
断崖絶壁で波がザパーンと上がる映像。夕日に向かって泣きながら笑う家族。
タイトルテロップ「ウンコロ様 ~運流し編~」。荘厳なBGM。~完~。
「どうかな!?」
「・・・・却下」
——なぁんでだよぉ~!——
シーズン2は巨大化したウンコロ様と大怪獣が~・・・




