海斗と美彩の想い
《日曜日・深夜》
風呂から出た俺は着替えて美彩の元に戻る。
「お待たせ」
呼び掛けたが返事が無かった。
スースーと寝息が聞こえた。
今逃すと次何時話すか分からないから申し訳ないけど起こすか…
「美彩?起きれるか?美彩」
「ん?海お兄ちゃんおはよぉって話そぉとしてたんだっけ?ごめんごめん寝ちゃってたよ」
「俺こそ折角寝てたのに起こしたけど大丈夫か?」
「大丈夫……少し寝たから頭回るようになった」
とりあえず怒ってなくて良かった。
「……」
「って何海お兄ちゃん?寝顔みて惚れちゃった?」
頬を染めながらクネクネしてる美彩。
それを無視して目的の場所に行く。
ボックスティッシュからティッシュを取り戻る。
「うぐっ!何!?」
「よだれ出てたぞ…中3何だから気をつけろよ」
「……そういう事は拭く前に言って!!」
顔を真っ赤にして叫ぶ美彩。
「ごめん…」
「拭いてくれてありがと」
「どういたしまして」
1度深呼吸する美彩そして一言。
「目が覚めた。冴え渡り過ぎて見ちゃいけない物も見ちゃいそうなくらい冴えてるよ」
「そ、そうか…」
「さて質問の話するよ?」
唐突に本題をキリッとした顔で聞く為に話を切り出す美彩。
「いい加減何隠してるのか教えて」
「何って何だよ」
「女狐どこ行ったの!!」
まさか美彩が結子の事で怒る何て思わなかったから俺も驚いた。
「どうしてそう思った?」
「簡単だよ…海お兄ちゃんと女狐が隣なの私は知ってるよね?」
「そうだな」
「海お兄ちゃんがお風呂入ってる間に1度外出たんだよね」
「そうなのか?」
「そうなの!!」
「海お兄ちゃんならもうそろそろ分かると思ったんだけどやっぱり何か焦ってる?」
「何が?」
「何でこう思ったのか何時もの海お兄ちゃんなら分かるもん」
「良いから言え」
「命令口調も良いけど今の質問してる立場は私なの忘れないでよ」
「悪い…」
「どうしてこの時間にインターホン10回も鳴らしてるのに女狐起きないの?」
「そんなに鳴らしたの?」
「そこじゃない!どうして家にいないっ!!家にいない事と海お兄ちゃんが隠してる事に繋がりが無いとは言わせないからね」
「たまたま疲れてたん」
「嘘つき!」
もう美彩には隠しておけないか……これ以上は美彩とも険悪な雰囲気になりそうだ。
「分かったよ…真実を伝える」
「本当?」
「俺が嘘ついた事あるか?」
「…あるね」
あったなぁ〜何してんだよ俺。
「今結子は家にいないんじゃなくて帰れない」
「どうゆう事?」
「結子が今いるのは病院だ」
「え……何それ」
絶句する美彩。
「嘘つくのもう辞めようよ!海お兄ちゃん」
「真実だ……」
美彩の瞳にはこれでもかと雫が溢れ出す。
女狐と呼んではいるが美彩自身を結子が嫌いな訳では無いから涙を流しているのだろう。
その事が少し嬉しかった。
「こんな事で海お兄ちゃんと仲良くなれても嬉しくないよ!!さっさと帰って来てよ女狐の癖に!!」
泣き罵倒しながらも泣き続ける美彩の背中をベットに入り叩き続けるウチに眠った美彩を確認して安心したのか俺もそのまま眠ってしまった。
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