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9/15

椎名さんぎゃんかわ

遅れてマジですみません。読みに来てくれてほんとにありがとうございます。

「でかい家のインターホン鳴らすとか緊張するな……」


 緊張しながらボタンを押す。


「すいません、椎名さんの友達の鷹宮ですけど」


『はい、鷹宮様でございますね。話は聞いておりますよ。今、門を開けますので少々お待ち下さい』


 イメージおじいさんっぽい声が聞こえてきて、体がビクッとなる。


「アッハイ」


 なんだろう今さっきの声は。執事さん的な?セバスチャン?


 そんな事を考えていると、デカい門がギィィと音を立てて開いてまたもやビクる。


 すると、椎名さんがこちらに向かって走って来ていた。


「鷹宮!」


「椎名さん」


「鷹宮ぁ〜!」


 抱き締められた。


「これ、今日の授業のノート。まとめておいたから」


「ありがとう〜鷹宮!」


 俺に自分の頬をすりすりする椎名さん。……犬みたいだな。ほんとクッソ可愛い。


 ぎゃんかわだわ。


「ねね、中でゲームしない!?」


「いいよ」


「やった!行こ!」


 嬉しそうな椎名さんに家の中へと引っ張られて行く。




 ―――







 椎名さんは藤瀬を殴った事により、1週間の謹慎処分となった。本来なら3週間らしいが藤瀬達が自分達がした事を認めた映像と音声が周りの野次馬と椎名さんに録画、録音されており処分が軽くなり、向こうからの訴えも特に無かった。


 俺は正当防衛が認められ処分は無し。


 藤瀬はあの事件の2日後に転校した。藤瀬のグループの奴らは失墜。クラスメイトの6割が藤瀬達のグループの誰かを余り良く思って無かったらしく今では前より気持ちいい静かな教室になった。


 そして、俺はあの後何故か椎名さんに告白されたのだった。



 ―――



 ざまぁした後。始業式にも出れず、生徒指導の先生の長い事情聴取が終わり放課後の教室で帰る準備をしていたら椎名さんが話しかけてきた。


「鷹宮ちょっといいかな」


「ん、なに?」


「私、鷹宮が好き。だからその、私と付き合ってください」


「……え?」


 待て待て待て待て……え、いや、うん?


 何故俺は椎名さんに告白されている……はっ、そうかこれは一昔前に流行った嘘告ってやつか!?


「……返事は?」


 現実逃避していると返事を求められた。


「えーあの、その……なんで、俺は告白されてるの?椎名さんに惚れられるような事した覚え全くないんだけど……」


 もうしょうがないので本音を言う事にした。


「鷹宮がもし、精神的に死にかけてるところに励ましてくれて希望を与えてくれて一生懸命に自分に向き合ってくれる人が現れたらどう?その人のこと好きにならない?」


「……そりゃあ好きになるね」


「私にとっての鷹宮がそうなんだ」


 こっちをまっすぐに見てそんな事を俺に言う椎名さん。


「いやいやいや!俺はそんな立派な事したつもりないし!俺は自分の快楽の為に椎名さんに付き合って貰っただけだから!」


「だとしても私は鷹宮が好きなの」


「……」


 やばい、椎名さんが超男前だ……真面目に答えないと失礼だろう。


「椎名さん、その、失礼だとは思うけど友達からじゃダメかな」


 くそ雑魚ナメクジみたいな回答。


「いいよ別に。鷹宮がそうしたいなら」


「ありがとう。俺さ、今まで椎名さんの事は可愛いなとは思って見てたけど恋愛対象として見てなくて。それなのにいきなり付き合いますっていうのはだめだと思うからさ」


「鷹宮のそういうとこ好きだよ」


「くっ」


 女子にこんなこと言わせて情けないな俺は。


「でもね鷹宮、私その間猛アピールし続けるからね?」


「へ?」


 マジで猛アピールするとは思わなかぅた。


 ―――


 女騎士みたいなイメージの椎名さんが俺の前だけで犬みたいになるのは正直ギャップ萌えがやばすぎて萌死にとかしそうになるのでやめて欲しくはない(錯乱)。

この二人の甘々って需要あります?

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― 新着の感想 ―
[良い点] マジ神 頑張ってくれ
[良い点]  精神的に死んでいた時を支えてくれた異性がいて惚れない理由があるのかと問われて『ない』と素直に答える癖に期待しているのに『トモダチから』と答える主人公。おまえそういうとこだぞ!  ただ、…
[一言] 需要?ある。
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