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ザ・レッドコーツ

作者: 出張の多い人
掲載日:2019/06/29

英国擲弾兵行進曲を聞きながら読むとよいかもしれません。

またはユー〇ャンのCMの音楽で。

私は赤いコートに身を包み、僚友たちと足を揃えて、密集隊形のまま前進していた。


ピッピピッピピピィ、ピピッピピッピピピィ!


ファイフ(リコーダーの一種)が鳴り響いている。


シンプルであるが、軽やかで鮮やかな心躍らせるメロディーだ。


ダンドン、ダダドン! ダンドン、ダダドン!


ドラムが打ち鳴らされている。


腹に染みわたる勇壮な響きだ。


前進、前進、前進。


私たちは、音楽に合わせて前進を続けることを求められていた。


強いられているのではない、そうあり続けるように訓練されているのだ。


とはいえ――


足を揃える僚友たちの顔は強張っていることだろう。


私の顔もご同様である。


それもそのはず。


眼前では、敵兵たちが厚みのある横陣を形作って、待ち構えていたからだ。


銃、銃、銃、無数の銃。


弾丸を装填した銃が、筒先を揃えてこちらを狙っているのだ。


そうそう当たるものではないと知っていても、やはり気分の良いものではない。


敵の指揮官がサーベルを振り下ろす。


そぉらきた。


白煙が連続的に巻き起こる。


パタ、パタと何かが倒れる音。


私たちは、それを甘受して前進を続けるのだ。


最初の斉射によって作られた戦列の穴は、後列によってすぐさま埋めらる。


ははっ、まだまだ序の口――敵陣まではまだ遠い。


続く第二射を受けても、私たちは何事もなかったように前進するのだ。


行進曲に合わせて足並みを揃え、ただ前進するのであった。


続く第三射、第四射は、距離が近づいたために、命中率が上がる。


倒れ伏す僚友たちの数が増えた。


ズガン! とした音が聞こえると、ヒュオン! と、大きな砲弾が飛んでもくる。


おや、ファイフの音が小さくなったな。


笛手(てきしゅ)の一人が吹っ飛んだらしい。


だが、それでも前進は止まることはない。


連隊旗を持っていた旗手が倒れれば、すぐさま代りの者が高らかに掲げる。


敵兵の姿が明らかなものになってくる。


敵陣から50ヤード(約50メートル)の位置――対手の黒目が見えるほどの近距離。


そこで、止まれ(Hold)の合図。


我が隊の士官がサーベルを振り上げた。


射撃準備を整えよ(Make ready)との命令が下る。


私はすでに”引き延ばされていた”弾丸を確認した。


十分に(たわ)められたそれは、敵兵を打倒すのに十分な威力を発揮するだろう。


私は、次の指示を待った。


今だ(present)――発射(Fire)! という号令に、私は引き金を引くのだった。


ぱっちん!


"輪ゴムの弾丸"が、敵兵目掛けて飛んでゆく。


そう、我らはブリキの兵隊、|赤服の擲弾兵《The Redcoats》。


世界に冠たる”おもちゃの兵隊”なのだ。

倒れたブリキの兵隊たちは、またもとに戻されて、隊列を組み直します。

ブリキじゃなくて、レ〇ブロックの兵隊でも良かったかなぁ。

なお、筆者は戦列歩兵が出てくる映画を見ると、胸熱になる生き物です。

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