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水月42 詩:クレンジングされた空

~ クレンジングされた空 ~


 クレンジングされた空を見上げて


 今日も俺は舌打ちをされながら生きていた


 ブルネットの髪を巻いた娘が仰向いて


 クレンジングされた飲料水を飲み干していた


 小ぶりな口の境目から伝う透明な水滴は丁寧に産毛を刮げられた皮膚を滑らかに落ちて


 小ぶりな耳たぶの浅い溝に入り込んだっきり出てくることはなかった


 その娘は男と変わらない舌打ちをして 俺と同じ空を見上げていた


 一頻りの舌打ち 俺はこの娘に舌打ちされながら バカみたいに生きていた


 クレンジングされた空を見上げて


 俺はたぶん生きていた

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