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水月38 詩:辿る
~ 辿る ~
どこまでも辿って行こう どこかにある幸せを探して
頼りはきみの話していた桃源郷だ どこかにある幻の郷を探して きみの歩いた道を辿って行こう
水面はさざなみを立て 風はあらゆる向きから吹いてくる 小さな波はやがて消え 新しい波がすぐに起こる
それがずっと続く 続いて続いて 気の遠くなるような回数を刻んで ようやくぴたりと止む そこが桃源郷さ
きみはそんな話をしていたな
いつまでも辿って行こう いつ出会うとも知れないきみを探して
きみの話が本当なら その桃源郷にきみはいる