始ま…り?
初投稿になります、よろしいお願いします。説明が多くならないように善処します。
秋月晄は、ここ最近疲れが取れない。
現在の通勤時間が二時間もあるせいだ。こんな辺鄙な所に仕事場を選んだ、担当の営業を怨むように思い出す。
しかし文句を言っても始まらない。現代社会では金を稼がなければ飯も食べられないし、家賃も払えないのだ。
眠気の取れない頭でぼんやりと電車に揺られ、通勤地の駅で吐き出されるように改札を通る。
そして、いつものように通り道にあるコンビニで昼を買うことにした。まだ始業時間までは余裕があるので、棚に陳列されている雑誌を読み、適当に切り上げてトイレで用を足す。
そして、手を洗い、トイレの扉を開けると
そこには草原が広がっていた。
「…おぅ?」
先程まで晄はコンビニで用を足していたはずだ。間違っても野糞なんてしてもいないし、ましてやここは現代社会で日本だ。
こんな事はライトノベルや、漫画などでしか起こり得ないであろう。
困惑しながらも、晄は考える。このまま行っていいものか、と。
大抵この後、何も考えずに向こうに行くと、剣と魔法の世界になったり、言語が使えずに文字も読めず、周囲の状況が分からなくなるに決まっているはずだ。
うん、面倒臭そうだ。
そう結論付けた晄は
「すいません、間違えました。」
と、トイレの扉を閉めた。
お読みくださり、ありがとうございます。誤字脱字があれば指摘いただければと思います。
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次から多分始まります、きっと。