小さな間違い、大きな変化
緑「パラレルワールドを歩く・・・
まあそれが一番手っ取り早いか・・・」
私は、『平行世界を歩く』という本を読んでいた。
この魔法を使える様になれば、他の平行世界へ行けるらしい。
緑「よし。
チャレンジだチャレンジ」
これを習得したら次はどうするー、とかを考えていた。
緑「・・・よし、これで良い。
姉貴に知らせに行こっと」
・・・私は、あの魔法を習得した。
姉貴の部屋は一階、私の部屋は二階にある。
だから、行き来には階段を使うのだ。
そして、一段降りたのだが―――
緑「ッ!!?」
左目を激痛が襲い、まるで大きな針で突き刺されたかの様な痛みだった。
その痛みで私はバランスを崩してしまい、階段から落ちて
床に体を打ち付けてしまった。
魔「ッ!?緑野、大丈夫か緑野!!」
姉貴の声が聞こえてきたが、そのまま私は意識を手放してしまった―――
緑「いってぇ・・・」
魔「大丈夫か、緑野!?」
姉貴に呼ばれて気が付いた。
そうか、私はあの時気を・・・
緑「あー・・・、多分大丈夫じゃない」
魔「え・・・?」
その時気が付いたが、視界の左半分が漆黒に染まっていた。
緑「姉貴」
魔「ああ、目の事だろ?」
そうか、姉貴は分かってる、のか・・・?
緑「左目が、見えないんだ」
魔「・・・え?」
やはり分かってなかった。
左目の視力の消失は、私達姉妹に大きな衝撃を与えた。