リスとカメラと時々パシャリ
新年あけましておめでとうございます!
早いもので執筆に力を入れ始めて半年ほど経ちました。
去年は公募や出版社への持ち込みをさせて頂いて、充実した一年でした。
今年はより活動の幅を広げていきたいと思います!
リスがある時、森の中でヘンなモノを見つけました。
それは四角くて丸いモノがついています。
気になってペチペチ叩いたりしますが、うんともすんとも言いません。
だんだん飽きてきたので、そっと離れようと後ろを向くと、尻尾がぺちりと上に当たりました。
するとパシャリという音がなりました。
「わわっ!なにこれ。ヘンな音したよね……?」
リスはまた四角いソレを見ますが、反対側がぼんやりと光っている様に見えます。
気になって覗いてみると、なにやら動物の後ろ姿があります。
「えっ!? だ、誰かいるの!!」
顔をあげてみても周りには一匹も動物なんていません。
不思議なこともあるんだなっと思いまたを覗いてみると、なんだか見覚えがあることに気づきます。
「なんだか私に似てるかも? う~ん、わからないし、友達に聞いてみよ」
リスにはコレがなにか分からないので知っていそうな友達の動物に聴いて回ることにしました。
少し重いですが、なんとか引きずりながら、友達のいそうな場所へ向かいます。
歩いていると木の上に停まっているトリに声をかけられました。
「おーい、リスさん。なに運んでいるの?」
「あ、トリさん。こんにちはー! これ拾ったんだけど、叩くとパシャって音がしてヘンなのが現れるんだぁ。ねぇねぇ、トリさんはコレなんだか分かる?」
「そうかそうか。いやーぼくには分からないなぁ。ごめんね」
トリさんにはコレがなんなのか分からないみたいでした。
またリスが歩いていくと友達のタヌキさんに会いました。
「リスさん、こんにちは。それはなにを持ってるのかな?」
「これ拾ったの! タヌキさんはこれなんだか分かるかな?」
「う~ん、見たことがあるようなないようは……。たぶんキツネさんなら、見たことあるんじゃないかな?」
「キツネさん? わかった! 探してみるね」
タヌキさんも知らないみたいです。
ですが、キツネさんなら知っているかもしれないと教えてもらい、リスはキツネさんを探すことにしました。
湖の近くに来ると沢山の動物たちがゴクゴクとおいしそうに水を飲んでいます。
キツネさんを探していると友達のシカさんとクマさんが声をかけてくれました。
「リスさんどうしたの? それに持ってるものはなに?」
「オレも気になってたんだ」
「シカさん、クマさん、こんにちは! コレは森で拾ったの! ペチペチ叩くとパシャって鳴って出てくるの」
リスはシカさんとクマさんに拾ったモノを教えてあげますが、よくわかっていないみたいです。
そこでリスは二匹の前で音を鳴らしてみることにしました。
「ちょっと見ててね! こうやってペチペチってすると……あれ?」
叩いてみますが、うんともすんともいいません。
何度もペチペチとしますが、やっぱりダメみたいです。
すると、シカさんが言いました。
「上の方に出てるところを叩いてみればいいんじゃない?」
シカさんに言われるまま、ペチリと叩いてみると、パシャっと音がなりました。
「わわっ! ほんとになったー! シカさんすごい」
「そ、そう? ありがとう」
「それでなにが出てくるんだ。どれどれ……」
クマさんが拾ったモノを覗いてみるとそこにはシカさんとクマさんが移っていました。
リスはまた現れたと思いましたが、シカさんとクマさんはビックリしています。
「ほ、ほんとに現れた! なんだこれは……」
「……う、うん。まさかこんなこともあるんだね。これってぼくたち?」
「ねー! なんか出てきたよね」
三匹は出てきたモノを不思議そうに見て、時折触ってみたりしてみますが、うんともすんともいいません。
これがなんなのか結局分からず、キツネさんを探しに行くことにしました。
リスはクマさん、シカさんと別れて、またキツネさん探しをします。
今度はキツネさんのお家に行ってみることにしました。
キツネさんは木の下にぽっかり空いたところに住んでいます。
リスは木のところをポンポンと叩きながら、声をかけました。
「キツネさん、こんにちはー!」
しかし声は返ってきません。
やっぱりいないのかなと立ち止まっていると、後ろから声をかけられます。
「あら、リスさん。こんにちは。なにか用かしら?」
ちょうどキツネさんが帰ってきたところでした。
リスはキツネさんに持っている四角い不思議なモノを見せながら、聞いてみます。
「あっ! キツネさん! うん、これなんだか分かるかなー」
キツネさんはリスさんが持ってきたモノをぐるぐ周りながら、見つめています。
それから、上の方をポンと手で叩きました。
パシャっと音がなりましたが、キツネさんは驚いたしていません。
手で持ってキツネさんはいいます。
「これはカメラっていうの。ほら、こことあそこの木が出てるでしょ?」
「カメラっていうんだぁ~! わっホントだ!! キツネさんはなんでも知ってるね」
「そんなことないわ。カメラを知っているのは、前に町に行った時にみたことがあって」
キツネさんは色々な場所へ行くので、森の動物たちが知らないこともたくさん知っているのです。
持っていたカメラをまた触っています。
すると、さっきまで木が出ていたのにシカさん、クマさん……そしてリスの後ろ姿が出てきます。
「えっ…これってさっき出てきたやつ」
「面白いでしょ? カメラでパシャってしたものはいつでも見られる、モノなの」
「わぁ~! すごいすごい! これ面白いね!」
ビックリするコトばかりですが、リスはなによりも面白いと感じました。
キツケさんと別れて、また森の中をカメラを引きずって歩いていると、木々の隙間に誰かこちらを見ています。
「ねー! どうしたのー?」
リスが声をかけると、木々の向こうにいた誰かが近づいてきました。
それは大きなイヌさんでした。
なにやらリスではなくカメラをジっと見つめています。
そうして言うのです。
「それは私といつも一緒にいる人のなの。だから、返してもらえない?」
「人と一緒にいるのー? えーでもなぁ。もうちょっと遊びたいかも! あっ!ねぇねぇ、イヌさんの背中に乗ってもいーい?」
イヌさんは人と一緒に暮らしているみたいです。
そしてカメラは人のモノらしいのですが、リスはせっかく見つけた面白いモノで遊びたいと考えていました。
そこでもう少し遊ばせて欲しいこと、ついでにイヌさんに乗ってみたいと言います。
少し困った顔をしてイヌさんが言いました。
「わかったわ。なら、私の背中に乗せてあげるから、少しだけカメラを使って遊んでいいよ」
「ほんと! なら、走りながらカメラでパシャってするね」
リスはイヌさんの背中にぴょんっと飛び乗りました。
背中に乗ったことを確かめて、ゆっくり歩き始めるのです。
リスさんが落ちない様にゆっくり、ゆっくりと。
いつもとは違う高い景色にリスはおおはしゃぎ。
尻尾でペチペチとカメラを叩き、パシャパシャと音が鳴り続けます。
友達に出会えば、声をかけてパシャパシャとするのでした。
イヌさんもリスが満足するまで、歩き続けます。
そうしているうちにだんだんと空は橙色に染まっていき、リスはというとイヌさんの背中の上でウトウトし始めました。
たくさん遊んですっかり疲れているみたいです。
「リスさん、大丈夫?」
そう声をかけますが、返事はありません。
カメラをぎゅっと抱きしめていつの間にか眠っているのでした。
イヌさんはそっとリスを背中から下ろしますが、そっと揺するのです。
「リスさん、カメラ持っていくね。あの人もカメラがないと困ってしまうから」
「……うん…わか、ったぁ……」
声をかけられて、うっすらする意識の中、イヌさんに答えました。
そうしてまた目を閉じます。
イヌさんは大事そうにカメラを持って、遠ざかっていきます。
たくさんの森の動物たちを移したカメラを持ってーーー
それからも森は平和でみんな楽しそうに暮らしています。
ですが、一つだけ変わったことがありました。
それはカメラを持った人とイヌさんが森に遊びにきてくれるのです。
リスはイヌさんと人と友達になり、時々カメラを借りるのです。
そうして、パシャパシャと森に音を響かせながら、日が暮れるまでみんなと遊び続けるのでした。
おしまい
ここまでお読み頂きありがとうございます!
評価やコメントを頂けると嬉しいです!
みなさまが今年一年も楽しい年になるように。




