せっかく異世界転生したのに・・・・
異世界転生して人生楽々ルートかと思えば魔法師の才能なし?才能の壁を努力と発想力で乗り越えろ
小さいころから無気力な性格だった。
何をやろうにもやる気が出ない。
そんな俺の人生最初で最後のやる気。
中二の秋友達との下校。
目の前には美人の女の子と刃物を持ったフードの男。
気が付いたら走り出していた。
彼女を押しのけ僕は倒れた。
お腹の近くが熱い。
あ、やばい意識が飛ぶ。
最後にこんな美人さんかばって死ねてよかったなぁ。
あわよくば押しのけたときに胸でも。
いかんいかん。
俺の子の人生悔いがないといえばうそになる。
無気力な俺にも話してくれる友達もいるし先生もいる。
もう少し何かをやり遂げたり耐え抜いて成果を上げたりすれば満足できたのかな。
もし来世があるならそこでは今よりもっと活力を持っていきたいな。
おぎゃー、おぎゃー。
「元気な男の子じゃないか。俺は女の子でもよかったんだがな」
誰だこのイケおじ。
眠気が。
「赤ちゃん寝ちゃいましたね」
「名前何にする?男の子だからかっこいい名前がいいぞ」
「そうねアイロスなんてどうでしょう」
「いいな、それにしよう」
4年後 アイロス四歳
俺はどうやら前世の記憶をそのまま引き継いでいるらしい。
いわゆる異世界転生というやつか。
この村にある世界に関する本はある程度読み切った。
この世界では魔法が使えるらしい。
さらに魔法師という職業があるそうだ。
これはものすごく滾るがそれより。
異世界には巨乳の美女がいる。
これは世界の核心だ。
「アイロスお友達が来たわよ」
母リーゼが俺を呼ぶ。
「今行くよ」
玄関には近所に住んでいるイリナがいた。
ぺったんこ、ではなくこれからに期待しよう。
「なんだ用かイリナ?」
「忘れたの?今日魔法の適性を測りに行こうって言いだしたのアイロスじゃん」
あ、すっかり忘れていた。
「ちょっと待って、すぐ行く」
村から森を抜け少し離れたところに魔法適正ができる魔女がいると聞いた。
魔女、これは期待大だ。
コンコン。
「すみませーん」
ドアが開く。
「一体何の用だい」
中から出てきたのは巨乳の美女・・・ではなく優に100歳は越えてあるであろうクソバ、老婆だった。
期待させやがって。
「魔法の適性を測ってほしいの」
イリナがクソ、魔女に頼む。
「なんだいそんなことかい、いいよ上がりな」
今すぐにでも帰りたい心境で魔女の家に上がる。
俺の理想どこに行ったんだろう。
「はいここに手のひらをかざして」
なんか水晶出してきた。
てか準備早いな。
水晶が黄緑と黄色に光る。
「お、光と風に上級の適性があるね。伸びしろもたっぷり」
ほう、イリナって実はすごいのでは。
「次はお前さんだよ」
俺は手のひらをかざす。
すると水晶は12色に光始めた。
「すごい全属性適正あ・・・」
「残念ながらあんたは魔法は向いてないよ」
「え?」
俺なんでこいつにそんなこと言われなきゃいけないの。
「あんたは全魔法中級まで使える代わりに伸びしろが伸び切ってる」
「魔法師になりたいのなら最低でも超上級を二属性は持っておかないと話にならないよ」
「もっとほかの適職を見つけな」
俺たちは家を出る。
二度と来るか。
大事なことだからもう一度言う。
期待させやがって。
帰り道
「ごめんね、私が朝誘いに行かなかったら」
「いや、行こうっていたのは俺だしイリナは悪くないよ」
とはいえ困ったものだ。
もし仮に俺に魔法師としての才能がないのならそれを埋める何か別の才能がいる。
突出させなければ。
家に帰って村の図書館で借りた本を読む。
俺が本を読んで気づいたこと。
それは世界のことだけでなく魔法についてもだ。
この世界では魔力は生まれた時点でその瞬間使用量と保有量は決まっていると思われている。
しかし俺の仮説では魔力は増やせる。
ひとは耐性をつけていく種族だ。
魔力枯渇状態になれば次からはそうならないように魔力の容量を少しだけ増やしてくれる。
これを常日頃からし続ける。
塵も積もれば山となる。
少しづつ積んでいく。
魔法師になるためには王都の魔法師学園へ入学し卒業しなければならない。
入学許可年齢が16歳それまでに魔力量を少なくとも10倍にはする。
そして俺は今度こそこの人生こそはやる気に満ちた満足できる生き方をしてみせる。
読んでくれてありがとうございました。