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イタリアツアーの奇妙な面々  作者: 文乃木 れい
14/14

みなさん お幸せに!

目標は ベタにスペイン広場。一行はコルソ通りを北上します。

 

沿道をちょっと入れば興味深い歴史をなぞることのできる教会やら広場やら美術館やらがたくさんあるのに、

すべてふりきってショッピングストリートに突進します。


ふーこさんが、

「おえらいさんに会うかもしれないね」

「ああ、山田さん?」

「奥さんが、バッグを買ってもらうって言ってたもの。なんちゃらのなんちゃらってバッグ」


 もうそろそろコンドッティ通りに交差するというあたりで、

女学院ママが

「あーブランドの匂いがする」とまじめなお顔でわたしたちを振り返り

「娘が靴がほしいとうるさいので、ではこの辺でそちらに行ってみます」と 

母娘仲良く歩いていかれました。


 鉄関係パパも 「じゃあ 帰るわ」とホテル方面に去りました。


 みっちゃん大阪姉妹も

 「お店見ながら行かれるんですね。私らはまずはまっすぐにスペイン広場に行きますわ、あそこに見えますもん。」と

鉄関係パパとは反対の方向に、行かれました。


はるかまっすぐ向こうの突き当たりに階段が見えます。


 「あ、あたしの地図をもっていってしまったんだわ、主人」と鉄関係ママ

「私が持ってるから」と妹さん。

 

「女姉妹、いいですよね。私たちいないからうらやましいよね。」と

言うと、

「お友達同士で仲良く旅行に来れていいじゃあないですか。

それにはじめっから姉妹にまちがわれていましたよね。」と鉄関係奥さん。


「そうそう」とふーこさんが私の顔を見て

「Sさんがあなたのことを お姉さんて呼んだのよね」

ふーこさんはいつまでもその話をうれしそうにするのです。


そう、グループのみなさんに よく私が姉と見られた。

「やっぱ 落ち着いてるからね、私」負け惜しみである。

でもひとつ年長なのは事実だから仕方がない。


ふーこさんと出会ったのが 会社の新人研修の地 伊豆だった。あれから30年か。

ローマの悠久の歴史に浸っていると そんな年月なんて一瞬だよね。


目に染みるような青空の下で 私は不変のローマ、永遠の都を実感してました。


明日、日本に帰って普通の生活に戻ります。

身近に古代を感じ、

まるでタイムマシンを体験したようなイタリアの旅は 

目の前の雑事をこなしながら、精一杯暮らしている私たち

巷の人々の

人生を感じてしまうものでもありました。   


みんな みんな お幸せに!  


       帰国   




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