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第一話 『紅』の少女

新しく書き始めました。よろしくお願いしますm(_ _)m


「えと、御槻くん、だったよね。もし君さえ良ければ、私と一緒に来てもらいたいの」

 高校2年の雪の日、『それ』は僕――――緋田御槻(ひだ みつき)の元に現れた。外に降っている雪を確認しようと家から出た御槻は、ちょうど家の前の道路を文字通り飛んでいた少女と目が合った。御槻の方へと近寄ってきた少女は、オレンジ色の透き通った長髪に黒いワンピース、まるで雪の寒さを気にもしていないようなあどけない笑顔で微笑んでいた。マキナと名乗ったその少女は、御槻にそう話しかけてきた。

「ちょ、ちょっと待って。色々と聞きたいことがあるけど、まずなんで浮いてるんだよ?それに、急に異世界とか言われても……」

 驚いてそう言った御槻だったが、心のどこかではマキナの話が本当であることに期待していた。胸の高鳴りさえ感じていた。

「空を飛べるのも、君を異世界へ連れて行けるのも、私がこの地球上の生物じゃないから、って理由じゃだめ?」

「確かにそうだけど……それと、なんで僕を連れていこうと思ったの?」

「それはまあ……偶然かな。目が合った時にこれは運命だと思った、みたいな?」

「そんな適当な」

「そうそう。『自分の信じたことを信じろ』が私の師匠の言葉だからね」

「そうなんだ……」

 すごい師匠だな、と御槻は思った。異世界に行くか行かないか、選択できるとは言われたものの、御槻の心ではもう決まっていた。

「マキナ……さん。僕は君を信じるよ。だから、一緒に連れて行って欲しい」

 そう言うと、マキナは驚いたような顔をした後、笑いながら言った。

「私のことはマキナでいいよ。これからよろしくね、御槻くん!」

 そう言って伸ばされた手を御槻は取り、

「ああ、よろしく、マキナ。」

――――次の瞬間、御槻の視界が真っ白になった。

「もう行くの!?準備とかは……」

「この世界とは時間の進み方が違うの。帰って来てみたら1年経ってた、なんてことは無いから安心して大丈夫だよ」

「なるほど。ならよかった」

 正直なところ、御槻は退屈なこの世界に帰って来れなくなっても構わなかった。周りが心配する?勝手にさせておけばいい――――『あいつ』のことを見捨てた人達なんて。

 視界が白けて何も見えない中で御槻はこれからのことを考え始めた。

――――行く先がどんな世界なのかまだ分からない。魔王を倒す冒険が待っているのか、それとも小さな村で静かに暮らすのかもしれない。それでも本当に偶然で異世界に行けることになったのだ。楽しむ以外無いだろう。

 そう考えていた御槻だったが。

「それじゃ、行こうか!転生者を狩りに!」

「え?」 

マキナの言葉で全てが崩れたのだった。

ここまで読んでいただきありがとうございました!これからもマイペースに上げていくつもりなのでよろしくお願いします。

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