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女子中学生の悲劇ー通学の電車内でのおもらしー

私の名前は美紀。ごく普通の主婦で、夫と小学生の娘・真依とともに平凡な毎日を過ごしている。

ある日、真依が学校から帰ってきたけど様子がおかしい。明らかに不機嫌そうでベソをかいている。話を聞くと、どうやら学校でおもらししてしまったらしい。私は真依を慰めるのと同時に「今度から休み時間にトイレに行かないとダメでしょう」と諭す。

すると真依は「お母さんは学校でおしっこ我慢できなかったことってなかったの?」と尋ねた。「お母さんはそういうことはなかったよ」私はそう答えたけど、内心では冷や汗をかいていた。学校では失敗しなかったわよ。そう、学校ではね…。

あれは忘れもしない、私が中学1年生の11月のこと…。


あの日もいつも通りに起床して朝ごはんを食べ、制服に着替えた。防寒とパンチラ防止のため体操服の青いハーフパンツも履いていた。また私が通っていた学校の制服はブレザーだった。セーラー服にブルマという学校が多かった当時としては珍しかったので、私は自分の制服と体操服を気に入っていた。

いつもと同じような朝だったけど、唯一違うのがトイレに行っていないことだった。お父さんが下痢でトイレから出られず使えなかったのだ。そのため仕方なくトイレには行かずに家を出た。この時はまだ尿意も強くなかったし、なによりも「中学生なんだからトイレくらい我慢できる」という根拠のない自信があった。


私は神戸市内から大阪市内の女子校に通っていた。自宅最寄駅から神戸駅まで私鉄で、神戸駅から大阪駅まではJRで、大阪駅から学校までは地下鉄で通っていた。

自宅から最寄駅までは歩いてすぐだ。もちろん駅にトイレがあったけど入らなかった。当時はまだ駅のトイレは汚く、よほどの「緊急時」以外は入る気がしなかった。それに最寄り駅に着いたときはまだ尿意をあまり感じていなかった。最後にトイレに行ったのは昨晩だから8時間ほど前だけど、寝ている間は腎臓の働きが弱まって尿が溜まるのに時間がかかるらしい。「駅のトイレに入るのは最終手段。できれば学校まで我慢しよう」と考えていた。その安易な考えが原因で後に悲惨な目に会うことを、私はまだ知らなかった。

最寄駅でトイレに入らなかった理由がもう1つある。最寄駅で幼馴染と待ち合わせをしていたのだ。彼女は同じ小学校だったから最寄駅も同じだけど、神戸市内の中学に通っている。途中の三ノ宮までは同じ通学経路なので中学生になってもよく一緒に通っていた。その日も幼馴染とともに最寄駅の改札を通った。

最寄駅からの私鉄の電車内では暖房が効いていたのと、幼馴染とのおしゃべりが弾んだこともあって尿意は紛れた。それもあって乗り換えの神戸駅でもトイレに入らなかった。

しかしJR神戸駅のホームで電車を待っていると状況が変わってきた。尿意が強くなってきたのだ。だんだん腎臓の働きが活発化してきて8時間分のおしっこが膀胱に送られるようになった上に、11月で吹きさらしのホームの寒さもまた尿意を強める原因となった。

でもホームからトイレまで行くのは面倒だ。それに5分も待たずに乗る予定の新快速電車が来るし、大阪までは新快速で25分もかからない。つまり30分後には大阪駅に着いている。それくらいならおしっこを我慢できると考えていた。

足踏みをしておしっこを我慢していると、幼馴染が「美紀、あんた、どしたん?」と訊いてきた。私は「え、あたし今めっちゃトイレ行きたいねん」と答えた。幼馴染と「どうすんの?」「え、大阪駅で行くわぁ。大阪までがまんする」とやりとりする。幼馴染は「今日寒いのに、大丈夫?」と心配してくれたが、「うん、大阪なんかすぐやんか」で済ませた。後から考えると、幼馴染の忠告に従って神戸駅のトイレに行くべきだった…。

まもなく新快速が到着し、幼馴染とともに乗り込んだ。おしゃべりで尿意を紛らわせるが、それも三ノ宮まで。三ノ宮で幼馴染が降り、代わりに大勢の乗客が乗り込んできた。私は電車内の進行方向右側のドア横に、背後が座席の背もたれになるように進行方向後ろ向きに立った。背後に知らない人と接することもなく、背もたれに寄っかかれるため私はこの位置を気に入っていた。当時の朝の新快速は芦屋には止まらず、三ノ宮の次は尼崎まで14分ほどノンストップだったから、できるだけ楽な姿勢でいたかったのもある。目の前には外を向いて男子高校生が立っていた。

この位置は一番混む場所だった。この区間の新快速は進行方向右側のドアが開く駅が多く、しかも新快速はクロスシートでドア付近に乗客が固まりやすい。そのため私が立っていた場所は超満員となり、私は気をつけの姿勢のまま身動きが取れなくなった。

電車が三ノ宮を発車してからも尿意は強くなる一方だった。私は尿意を紛らわせるため小さくステップを踏んでいた。尿意の強さにも波があり、住吉のあたりで尿意が強くなった時には思わず体を少し前屈みにしてしまった。ただこの時までは「結構キツイけど、大阪まで我慢できる」と考えていた。

芦屋付近で新快速がブレーキをかけ、立っている乗客が一斉によろけた。乗客たちは前の方、つまり私がいる方に向かってくる。私の目の前に立っていた高校生もよろけたのか、手の甲で私の下腹部を押した。そのとき非常に強い尿意が私を襲った。それまで別のことを考えて尿意を紛らわせていたが、尿意に意識を集中させなければならなくなった。私はこの時、初めて尿意に対して危機感を覚えた。「余裕で我慢できると思っていたのに…」と、神戸駅でトイレに行かなかったことを後悔した。

私は顔を歪めて前かがみになり、手はスカートの裾を握りしめて我慢していた。本当は両手で「前おさえ」をしたかったが、電車の中だと恥ずかしかった。

また、下腹部を押されると尿意が高くなることにも気づいた。膀胱が圧迫されるから当たり前なのだが、三ノ宮を発車した時から満員で常に下腹部に他人(男子高校生の手の甲)が触れていたことを思い出した。電車がブレーキをかけると私は乗客に圧迫される。さっきまで尿意の強さに波があったのは、圧迫する力に波があったからなのかな…と考えるようになった。

男子高校生がまた私の方に寄りかかって、膀胱を圧迫した。でも今度は電車がブレーキをかけたわけでもないのに、なぜ…?と思って、ハッとした。「まさか嫌がらせでわざと押している!?」高校生の顔を見ると、私を見ている。男にジロジロ見られるだけでも嫌なのに、その上膀胱を押さえつけられている。「やめて、何すんのよ」と高校生を睨みつける。すると高校生はまた私の膀胱を圧迫してきた。再び強い尿意を感じ、私は怯んでしまう。というかおしっこの我慢に集中しないとチビりそうだった。

そういえばこの高校生には見覚えがある。以前私が間違って彼の足を踏んでしまった時に、睨みつけてきた奴だった。そのときは睨み返してやったんだっけ。

「これ以上お腹を押されたらまずい、この高校生から離れないと…」と考えて体を動かそうとするが、車内は超満員で動けない。気をつけの姿勢からスカートの前を抑えることもできないのだ。

しかも高校生は私の下腹部を手の甲で押しているだけで、胸やスカートは触ってこない。だから周囲の客も私を押して来る高校生を不審がることもなく、関心を示していない。今の私にとっては、この高校生は痴漢よりも迷惑なのに…。

新快速が西ノ宮を通過したころ、また高校生が私の下腹部を押してきて、同時に私の尿意も高まった。何度か押し返してやろうとしたが、すぐ諦めた。相手の方が大柄で押す力も強く、とても押し返せなかった。それに時間の経過とともに膀胱を圧迫されていない時の尿意も高まってきた。押し返すことよりもおしっこの我慢に集中しなければならなくなってきた。

「おしっこしたい…」心の中で何度そう呟いたかわからない。「大阪まで我慢できないかも…尼崎で降りて駅のトイレに行こうかな…」などと考え始めたのもこのころからだった。家を出た時は学校まで我慢しようとしていたのに、神戸駅では大阪駅のトイレに行こうと考えていた。それが今では尼崎駅で途中下車してトイレに行こうとしている。「あの時トイレに行っておけばよかった…」こんなに後悔したのは初めてかもしれない。

私が高校生に下腹部を押されたり緩められたりして尿意に苦しんでいることを知るよしもなく、新快速は甲子園口・立花と通過して行った。電車はフルスピードで走っており、それは尼崎駅までの所要時間が短くなることを意味した。今の私にとってはありがたいが、そんなことを考える余裕もなくなってきた。頭の中は「おしっこ」の事でいっぱいで、無意識のうちに体をもじもじさせ、太ももを交差させ足を震わせていた。もう誰が見てもおしっこを我慢していることがバレる有様だった。幸い満員電車の中だから、目の前の高校生以外は私のおしっこ我慢に気づいていないみたいだったけど。

永遠とも感じられた時間(実際には数分間だったけど)が経過した後、車内放送が流れた。「まもなく尼崎、尼崎です。8番線到着、お出口は右側です。(以下略)」私は放送を聞いて、助かったと思った。駅に着いたらすぐに降りてトイレに行こう、そして思う存分おしっこをしよう…そんなことを考えたが、実際にはこの後最後の関門が待ち構えていたのだ。

電車がブレーキをかけた瞬間、待ってましたとばかりに高校生が私の方に体重をかけ、下腹部を押して来た。今までもグイグイ押してきていたけど、それよりも強い力だった。今までに経験したことのない強い尿意に、思わずチビりそうになった。私は歯を食いしばって耐えた。その時の私の表情はどんなだったろうか。おそらく尿意に絶望して泣きそうな表情だったと思う。

私は一縷の望みをかけ、高校生の腕を掴んだ。高校生の顔を見て「やめてください、お願いします」と訴えかけた。しかし高校生は私の顔をじっと見てニヤニヤしていた。「どうだ、トイレに行きたいだろう」とでも言いたげな表情だった。私はこの高校生に何を訴えかけても無駄だと悟ったが、あまりにも強い尿意にじっとしていられなかった。

やがて新快速は駅のホームにゆっくりと入っていった。私は心の中で「おしっこもれちゃう」「早く止まって、私を降ろして」と連呼していた。相変わらず高校生は私の膀胱を圧迫しており、再度逃げようと試みたが満員で動けなかった。最後に私はもう一度高校生の腕をつかんだ。高校生の顔を見て再度「本当にやめてください」と訴えかけたが、彼は相変わらず私の下腹部をグイグイと押し続けた。

後から思えば、高校生の腕をつかめる程度には腕を動かせたのだから、その腕でスカートを前から押さえるべきだったのかもしれない。ただ高校生がいて他人から見えにくいとはいえ、周りには大勢の乗客がいる中でそんな恥ずかしいことはできなかった。「中学生にもなって前押さえなんて子供みたいなことはできない」というプライドみたいなものもあったと思う。

窓の外にホームが見え電車の速度が落ちてきた。しかし、私の膀胱はもう限界だった。膀胱は疲弊しきっていて、だんだん我慢に力が入らなくなってきた。「これでトイレに行ける」「おしっこできる」という油断があったのかもしれない。尿意が我慢の限界を超えた瞬間…

シィ~

ついに尿道からおしっこを排出してしまった。直後に、いつもトイレでする時と同様に身体がぶるっと震えたのが分かった。その時の心境を一言で表せば「快感」だった。なんせ、今までずっと我慢してきたおしっこを開放しているのだから。快感のあまり「あ、あ…」というような声も出てしまったかもしれない。私はしばし茫然自失となった。

おしっこが下着を濡らし、その上に履いていた体操服の青いハーフパンツを紺色に染めた。それが床にしたたり落ちてぴちゃぴちゃと音を立てた。その音に周囲の乗客が私の方を振り返ったのに気づき、私はハッと我に返った。「え、嘘…私、おもらししちゃってる!?」それに気づいた私はおしっこを必死で止めようとした。しかしいくら下半身に力を入れてもオシッコは留まることを知らなかった。私は恥ずかしさのあまり両手で自分の顔を覆った。

おしっこによって下着とハーフパンツの染みが広がっていくのが分かった。このハーフパンツ、お気に入りだったのに…。おしっこはハーフパンツから直接床に落ちるか、私の脚を流れ落ちるかのどちらだった。後者は白いソックスに染みを作り、通学用の運動靴にも染みを広げていった。

私は後悔していた。なぜ最寄駅や神戸駅でトイレに行かなかったんだろう、あと一分我慢できていればトイレでおしっこができたのになぜ我慢できなかったんだろう、前押さえをしていれば我慢できたかもしれない、そもそも私の膀胱を圧迫してきた男子高校生と違う車両に乗っていればよかったのに…挙げたらきりがない。恥ずかしさと後悔のあまり、私は泣き出してしまった。電車内だから必死に声を殺していたが、涙が止まらなかった。自分のおしっこから立ち上るかすかな湯気と臭いは私に現実を突きつけ、さらに涙があふれた。

電車が尼崎に到着しドアが開くと,高校生は電車から降りて立ち去った。私は恥ずかしさのあまりこの電車に乗っていられず、電車から降りた。ホームを泣きながら歩いていると、再度身体がぶるっと震えた。おしっこがようやく出終わったのだ。振り返ると、電車のドアから私が立っているところまで水滴の後が続いていた。私は恥ずかしさのあまり、走ってトイレに駆け込んだ。

トイレの個室でトイレットペーパーで濡れた箇所をふきながら、また涙があふれてきた。だがいつまでもこうしていたら学校に遅刻するので、なんとか泣き止んだ。幸いおしっこの染みの被害は制服のスカートには及んでおらず、濡れたパンツとハーフパンツはスカートの中だから外から見てもバレない。ソックスと運動靴も何とか目立たない程度にはふき取った。「濡れて気持ち悪いけど仕方ないか…」私は(外見からは分からないけれども)おしっこが完全には乾かない状態で、再度学校に向かった。


母親になった美紀はあの時を振返って思う。あの時は学校でもなんとかバレずに過ごすことができた。もしバレていたら私は不登校になっていたかもしれない。真衣は大丈夫かしら…?

そうそう、あの電車内での失敗の後は必ず1本前の新快速の、それもトイレがある車両に乗り込んだのよね。あの男子高校生や、私の失態を目撃した人たちと同じ電車に乗りたくないし、電車内にトイレが無いと不安になってしまったから。この出来事を知っている人は(少なくとも私の知り合いには)いないけど、中学時代の私に大きな影響を与えた事件だった。


(付録)

神戸→大阪間のJRの駅名

※現在は新駅設置に伴い駅数が増加している

※()は新快速通過駅


神戸

(元町)

三ノ宮

(灘)

(六甲道)

(住吉)

(摂津本山)

(芦屋)

(西ノ宮)

(甲子園口)

(立花)

尼崎

(塚本)

大阪


(完)

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