四話:どうしてこうなった?
話の内容がおもい浮かびませんでした。あと名前を考えるのに結構時間を使ってしまいました。遅くなってすみません。
魔物を討伐するため森までやって来た。やって来たのはいいけども…リリアさんのとこよりも豪華馬車が盗賊達に襲われていた。しかも、そのまわりには騎士と思われる人達の死骸が転がっていた。とりあえず助けないと。
「シャル!盗賊達に襲われてる馬車を助けてくる!」
「わ、分かりました。」
ここにはシャルもいるから大丈夫だ。そう思いシャルと自分の能力を信じて盗賊達をリリアさんからもらった剣で切りつけた。そして、自分で驚く。とてつもなく自分の動きが素早いことに。
自分の力がどの程度なのかを理解したあと、すぐに最初に切りつけた盗賊達以外を峰打ちで何とか無力化させシャルがどこからか持ってきた縄で縛る。こういう時はあえて殺さないのが普通だよね?
«称号 救済者を得ました»
何かいつもの声と違う声が聴こえてきた気がするがいまはいい。
とりあえず馬車の中を確認するため扉を開ける。馬車の中には15歳ぐらいの少女とその執事、護衛騎士がいた。とてもこちらを警戒している。
とりあえず声をかけた方がいいよね?
「安心してください。盗賊達は僕が倒しましたので。」
少女がその言葉を聞いて安心したのか急に泣き出し抱きついてきた。よほど怖かったのだろう。シャルの方を見ると何故かずっと下を向いている。とりあえず少女の気がすむまでそのままの状態でいた。
落ち着いたのか俺から離れ一呼吸おいてから話し始めた。
「この度は助けていただきありがとうございます。王城にてお礼をしたいので共に来ていただけますか?」
え?王城?なんで?なんで王城なの?この人はいつたい誰なんだ?
「あの…貴方様はいったい誰なのでしょうか?」
「申し遅れました。私、ティルシア・ベルフォーゼと申します。ベルフォーゼ王国の第一王女です。」
まさかの王女だった…そりゃあ公爵の馬車よりも豪華なはずだ。それよりも面倒な事に巻き込まれそうな予感がするのだが。
「あの、それは辞退は出来ま「だめです。」
「あの~」
「駄目です」
「あ、はい分かりました。」
あ、これ、絶対に逃げさせてくれないやつだ。とりあえずシャルも巻き込もう。うん、最低だな。
「シャルティアも一緒に連れていってもよろしいですか?」
「シャルティア?…分かりました。その人も必ず連れて来て下さい。それでは馬車にお乗り下さい。」
言われるままシャルと馬車の中に入ると四人でも余る位のスペースはあった。そして、ティルシア王女が隣に肌があたるぐらい近づいてくる。あとシャルがとても不機嫌だ…
なんでだろう?
王城に着いた。馬車の中ではティルシア王女が『ティアと呼んで下さい』を承諾するまでずっと繰り返すので仕方なくティアと呼ぶことにした。
承諾した後に最初よりも凄いくっついて来るようになった。これって、ヤバイ気がする。面倒な事になりそう…あとシャルがずっと不機嫌だった。なんでだ?
馬車の中ではそのようなやりとりがあったが馬車の外にでると真面目な感じに戻る。そして、すぐに王との正式な謁見があるらしい…逃げたい。
とりあえず、すぐとはいったが王の準備があるらしいので謁見が始まるまでは応接間で待機らしい。その間シャルに気になった事を聞いてみよう。
おかしい。何がおかしいって?それはシャルが王と一緒にどこかへいってしまったことだ。いるのはメイドだけ。何故だ?シャルはいったいどこへ…
色々と考えていたら準備が整ったらしく王との謁見のためメイドに連れられ王の間へ行く。王の間には騎士達や急遽集められたと思われる貴族達が大勢いる。しかし、どうやってこの短時間で集めたんだ?
そこでみた光景は思わず疑うほどだった。なんとシャルが王女の格好をしていたからだ。困惑していると王が話し始めた。
「レギアよ。この度は誠に感謝する。我が名はダイン・ベルフォーゼだ。ティルシアを救ってくれただけではなく、シャルティアを連れ帰って来てくれたこと真に感謝しておる。」
はい?シャルを連れ帰った?いったいどういう意味だ?
「陛下。失礼かも知れませんが…シャルティアはいったい何者なのでしょうか?」
「シヤルティアはこの王国の第二王女だ。しかし王女という地位が嫌いらしく冒険者として逃げていたのだ。」
ファ!?マジかよ…シャルティアって王女だったのか
「シャルティアは騎士達に全力で探させても見つからなかったのだ。何故嫌なのかを先程聞いたところ政略結婚をさせられるからとの事らしいのだ。」
なるほど。確かに好きでもない相手と結婚させられるのは嫌だよな…
「そこで、レギアには褒美を与える。」
え?そんなの聞いてないのだが!?
「貴方には爵位を与える。その爵位は伯爵とする。これからはレギア・クリムゾンと名乗るがいい。」
その言葉でまわりがざわめき出した。たしか伯爵って結構上の方の爵位じゃあ…てかこっちではクリムゾンとか意味とか絶対考えられてないようなを名乗らないといけないのか…名前の神に愛されてないのか?
『安心してください。少なくとも私には愛されていると言えます。』
前から思っていたがこの声はなんなんだ?
『私は創造神アルティシ。世界を創造した神です。貴方をこちらの世界へと一時的にこれるようにしたのは私が持っている創造神の権限です。』
え?じゃあこれは夢じゃ無いのか?
『今は信じられないと思うので貴方の元の世界戻った時に現れますね。』
そういって自称創造神の声は聴こえなくなった。
てか、話しが脱線しすぎたな。それよりも王の決定に異議を唱える者はいないらしい…普通こういう時にちょっとまったを言う貴族って一人ぐらいはいるんじゃないの?
「そして、この場を借り、ティルシア王女とシャルティア王女の婚約相手を発表する!」
爵位をもらった時よりざわついてるな。でもシャルの婚約相手は気になるな…誰なんだろう?
「ティルシア王女とシャルティア王女の嫁ぎ先は同じだ。」
え?同じなの?大丈夫なの?それ?
「それではその相手の名前を発表する。その相手は、レギア・クリムゾン伯爵だ。」
………………………は?え?いや、え?聞き間違いだよね?きっとそうだよね?
「クリムゾン伯爵。二人を幸せにしてやってくれ。」
聞き間違いなんかじゃなかった…どうしよう。とにかくことわらないと…
「これは決定事項なので結果は誰がなんと言おうと覆らん。」
マジすか…
「これにてこの度の謁見は終わりとする。レギア・クリムゾン伯爵は後で応接間へ来るように。それでは解散だ。」
え?ちょ、他の貴族はそれでいいのか!?とりあえず王からの命令だから応接間にいかないとな…
応接間に入ると王と謁見の時に王の隣にいた貴族とティルシア王女、シャルティア王女がいた。
「レギアさん!」
シャルが泣きながら抱きついてきた。いったいどうしたんだ!?
「どうしたの!?シャル」
泣くのをやめてしっかりとした声でいってくれた。
「王女って黙っていてすみませんでした。私の事嫌いになりましたか…」
「安心して。嫌いに何かならないよ。だって道に迷って困っていたときに見ず知らずの僕に優しく声をかけて道案内をしてもらった。それに僕とシャルはすでにパートナーなんだから。ずっと好きですよ。」
嘘は言ってない。好きって気持ちも本心だ。
「レギアさん!大好き「ちょっとーーー!何で二人だけでそんなにイチャイチャしてるのよ!」
しまった…他の人のことを忘れてた…
「はっはっはっ。仲がいいのは光栄なことだ。しかしシャルティアだけじゃ無く、ティルシアとも仲良くしてやってくれ。これからは婚約者なのだからな。」
「あの、陛下。シャルが婚約者にというのはわかりますが…何故ティルシア王女まで婚約者に?」
「一目惚れらしいがな。あと我のことは正式な場以外ではダインとでも読んでくれるといい。」
「ですが一目惚れでもどうして話もほとんどせず婚約者に?」
「馬車の中でのことは忘れたのか?」
…思い当たることが多すぎる。ティルシア王女が手を握ってきたり、無駄に抱き付いて来たり、膝の上に無理矢理座ってきたり…言い逃れは出来ないのか!?いや、出来ない…だってすぐ隣に証人がいるんだもん…
「理由はわかってくれたか?」
「はい…」
「それと能力を見せてくれんかの?」
「はぁ、いいですよ。」
「それではこの神水晶の上に手をかざしてくれ。」
「分かりました。」
かざした後に思い出した。自分の能力が異常だったことに。だが既に手遅れだった。能力を見た陛下やシャル達が驚愕の表情をしている。そりゃあそうだよな。
自分でも能力を確認する。
名前 レギア・クリムゾン
性別 男性
年齢 16歳
種族 亜神
レベル2
体力 6000
腕力 3000
魔力 5000
俊敏 3000
物理耐性 3000
魔法耐性 3000
状態異常耐性 測定不能
加護 創造神アルティシの加護
称号
«異世界から招かれし者»
«創造神に認められし者»
«創造神の婚約者»
«救済者»
何?この能力?おかしくない?ねぇ?突っ込みどころ多すぎるんだが!!
ちょっと創造神!
『はい、何でしょう?未来の旦那様。』
旦那様じゃねーーーーよ!!!!いつから創造神の婚約者なんかになったんだよ!!!
『1月1日の私が気に入った瞬間からです。』
はぁ!?何で!?意味がわからないのだが!!あと亜神ってなんだよ!?いつから俺は人間を卒業したんだ!?
『こちらの世界に来てその力を手に入れた時からです。』
もうやだこの神様…どうしてこうなったんだーーーーーー!?!?!?
ネーミングセンスが無さすぎる…名前の神よ!どうか私にご加護を!