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復仇の衛士 〜魔王軍最強幹部は魔王に復讐したい〜  作者: ミソ3
第4章 ワースとインティス防衛戦
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第31話 情報共有とチート能力?

「さて、今回の戦いで手に入れた情報を共有したいと思うのだが・・・」


 シダは大きな岩に腰掛け、膝の上に肘を置いて下を向き暗い表情で話し始めた。

 現在時刻22時45分。カランコエメンバーはモノボルゥー軍の拠点からある程度離れた岩石地帯に集合していた。辺り一面岩だらけ。1キロほど先に岸壁があり、こことの間に草木は一切ない。こんなところには誰も来ないだろう。


 シダ以外のメンバーは、各々の好きな場所で話を聞いている。ヤグルは自身の身長の2倍はある岩に寄りかかりながら。マギクは岩と岩を飛び移りながら。ローズは座っても足の届く程度の岩に腰掛け、両足を揃えて座っている。


「クリスが重傷を負ってしまった。敵は強い。俺たち2人がかりでも倒すことはできなかった。それどころかこの有様だ」


 あの時、シダはクリスとローズを死から守った。しかし、クリスは傷ついてしまった。見るに耐えないほどに。

 シダは悔しさのあまり、拳を強く握っていた。


「でも、勝ったんでしょ? 相手の名前燼だっけ? 逃げてったってお姉ちゃんから聞いてるよ!」


 こんな空気でシダに声をかけられるのは、この中ではまだ子供のマギクだけだ。ヤグルも歳はさほど変わらないが、精神年齢が違いすぎる。


「引き分け・・・のようですね」


「あぁ」


 ヤグルはシダの反応から、勝ってはいないことを理解した。ローズは黙って聞いている。


「すまない。このままじゃ話が進まないな。敵の情報だが」


「くっ、ふふふ。あ、ごめんなさい。だって前に負けて帰ってきた時もこんな感じだったじゃない?なんだかデジャブるなーって」


「確かに! リーダーらしくないぞー! 僕らのリーダーは全てを見透かしたように余裕な表情してないと!」


 前回の霊具戦で敗北してきた時も、シダはこんな感じで落ち込んでいた。それを思い出してしまい、ローズは笑いを堪え切れなくなったようだ。マギクもらしくないシダを見て、茶化し始める。


「ふっ。そーだな。そー言うところはすぐには直らないらしい。話を戻そう。今持っている敵の情報だが、」


 正気を取り戻したシダ。心の中でいい仲間に出会えたなと思いながら、これまでの戦闘で手に入れた敵の情報をメンバーに共有した。


「で、11人に囲まれて矢を放たれたんだけど」


「あー! そうよ! あんたあの時どうやって私とクリスを守ったのよ!」


 突然ローズが立ち上がり、シダを指差しながら詰め寄る。


「まぁまぁ落ち着け。それを話すためにも、みんなにはこれを見て欲しい」


 そう言うとシダは岩から飛び降り、手を天に向けると正面へと振り下ろしながら少し小さく叫んだ。


「みよ!これが、シェルイオン!!」


 そう叫ぶと同時に、天から巨大な盾が降ってきて、地面に突き刺さった。


「だ!!」


 メンバーにドヤ顔をするシダ。だ!


「何よその掛け声。もーちょっとマシなのなかったの?」


「僕もそー思う」


「同感ですね」


「ちょいちょいみんな突っ込むところそこなの?」


 予想外すぎる反応に調子を狂わされるシダ。それにしてもシダの扱いはどうしてこんなに酷いのだろうか。リーダーなのに。


「なんかね。この武器は、召喚するにあたって、俺の感情を伝える必要があるらしいんだよ。お前らもエクロムくらいは知ってるだろ?」


「「「まぁそれくらいなら」」」


「感情を言葉にして天に届けることで、エクロムをこの盾に伝えることで召喚できるってことらしい」


「それで、みよ! になったのね」


 召喚の説明は一通り終えたが、やはりあの掛け声を良いとは言わないようだ。


「「だ!」」


「はいそこの兄弟? もーそれ以上いじるのはやめましょうねー」


 ヤグルとマギクはどうやら最期のだ!が気に入ったようだ。シダは盾を地面から抜きながら2人に対応する。


「んっんん。これはシェルイオンって言う神具だ」


 咳払いの後、盾について話し始めるシダ。ヤグルとマギクは"神具"と言う言葉を聞き、口が塞がらない様子だ。


「さっきの答えだが、この大盾には特殊な能力があるらしくな。こいつに後ろの2人を守ってくれって思いを込めながら、名前を叫んだら結界みたいなのが貼られて全部の攻撃を防ぐことができたんだよ」


「「「ち、チート能力・・・」」」


 神具というだけあってシェルイオンのスペックは他の霊具を凌駕していた。まず前提として、この盾で防げない攻撃はない。絶対的防御力だ。加えて、自分以外を守りたいという思いに応えるバリアの能力。これは使用にものすごいエクロムを必要とするため、連発は不可能だが、発動中は360°どこから攻撃されても、対象と自身を守る。


 大盾の能力を知って、3人が発した言葉はそれだけだった。ついにローズすらも開いた口が塞がらなくなってしまった。


「だか、この武器には弱点がある!」


「「「っ!!」」」


 ここまで完璧な武器のどこに弱点があるのか、そんな表情でシダに注目する3人。シダは大真面目に続けた。


「攻撃手段がない。盾が大きすぎて片手じゃ持てないし、両手ふさがると剣が持てない」


 衝撃の事実に、メンバーは唖然とするのだった。

ブックマーク、評価、感想宜しくお願い致します!


6話のローズの人物描写に薄い青髪と二つ縛りというのを追加しました。

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