任務開始
ダンッダンッダンッ
銃声が響く射撃訓練所に二人の男がいた。
ガッツリとした体格で陽気なエディック。
日本から派遣されたちょっぴりクールな零。
二人は今回ある任務で組むことになった。
「いよいよ明日出発だな。楽しんでこうぜ。」
そう笑いながらエディックは言った。
エディックは自分の居場所は戦場だと思ってる奴だ。
「たった二人で敵地に乗り込むのにどう楽しめと。そんな状況で楽しめるのはお前くらいだ。」
二人とも笑いながら話していた。
任務を言い渡されたのは今から三日前.......
大統領室に呼ばれていた二人は大総統に敬礼をし、任務内容を聞いていた。
「それでは任務内容を言う。」
そう話していたのは大総統の隣に立っていたCIA長官だった。
「昨夜我々のUAV偵察機がロシアの核兵器製造工場及び実験場を見つけた。そこで二人にはこの核兵器を破壊してきて欲しい。移動はステルス機能を搭載したAH-6で現地に向かう。核倉庫の10キロ手前に降りてもらう。武器や銃弾、食料は現地調達してもらう。所々に敵の拠点がある。そこから調達するといい。これはステルス、隠密作戦である。絶対に敵に見つかってはならない。わかったか?」
作戦内容を告げられ、了解した。聞きたいことは何個かあったがやめた。作戦通りにやればいい。
俺たちは基地に戻った。
そして現在。
「それにしても結構無謀だよな。二人だけで10キロ敵に見つからずに移動。それに武器が麻酔銃とサイレンサー付きのガバメント。ハンドガンだけって。」
愚痴をこぼしながら射撃訓練をしている。
ミニガンでストレス発散したい気分だ。
「いいじゃねぇか。そんなにイライラしてたら禿げちまうぜ。」
ほんとにエディックは楽しそうだ。
「そういやこの麻酔銃はサイレンサー内蔵してんのに普通の武器は内蔵されないよな。」
「そりゃサイレンサー付けた姿もかっこいいからな。」
そんなものなのか。人を殺す武器に何を求めているんだか。
明日は早い、早く寝よう。
そしておれらは眠りについた。
次の日。朝5:00。ロシア上空。
「あの、なんか高くない?」
AH-6は遥上空。スカイダイビングをするかのような高さで飛んでいる。
「スカイダイビングか。一度やってみたかったんだよな。」
エディックは今日も平常運行。緊張というものがないのかこいつは。
「後30秒で 降下地点に着きます。準備を。」
パイロットがそう言ってきたためパラシュートを着用。
そしてついに時が来た。
「降りてください。」
合図に合わせて俺たちは飛び降りた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
「わはははははははは」
一人の叫び声と一人の笑い声がロシア上空に響いた。
続く。