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出会い  ベル=ファーレ編

あとがきで質問があります。

出来れば、感想と一緒に返答を下さるとありがたいです。

期限は2013年1月19日とさせてもらいます。

今後も、よろしくお願いします。



出会い  ベル=ファーレ編



sideベル=ファーレ


懐かしい手紙によばれてこの都市に来たのだが、アシュアのやつは迎えもよこさない。

たとえ、アシュアが忘れていたとしても約束を私が覚えている以上は様子を見に行くのが筋だと思い。

抱えていた仕事を終わらせ、この都市に来た。

親馬鹿になった昔の戦友の顔など正直なところ見るに堪えないのだが、制約と誓約を重んじる召喚士であり、

その中でも“召喚女王”とまで呼ばれるギルドランクSの私が相手が忘れているからといって、約束を違えるわけにはいかない。

仕方ないので、犬型の追跡用召喚獣を呼び出してアシュアの家に向かった。

そして、私は衝撃的なものを見てしまった。

なんと、幼児が魔力を顕在化させると同時に本を読んでいたのだ。

いや、それだけならばまだいい。(ほんとはよくないのだが)

そのくらいの芸当なら学園に通うような歳で出来る者をこれまでの魔王としての人生で、何人か見てきてのだから。

私が驚愕したのは顕在化させたものだ。

二足歩行するかわいい服を着た小さな子ブタをデフォルメした謎の生物が3匹と、藁、木、レンガで出来た3件の家と毛並みの立派な狼をデフォルメした子ブタ?より一回り大きい謎の生物が何やら演劇のようなものを演じていたのだ。

一流の魔術師でも生物または無機物の1つか2つそれも同じものを出しそれを維持するのが精いっぱいで動かすことなど出来ないにもかかわらず。幼子といってもいい子供が魔王わたしでもそれだけの数でなおかつ動かすなどできるか分からない、そんなことを本を読みながらやっているのである。

その小芝居を見ているうちにさらに驚愕したのは、藁は吹き飛ばされた時に一本ずつバラバラにほぐれているし、木の家には木目がちゃんと存在したことである。つまりあの子は、一見すると家3つと人形4体を操っているように見えるが、その実体は藁の家の藁を1本ずつ作り出して操作しているのである。

こんな化け物じみたことを平然のやってのけながら本を読んでいるのである。それも<魔法学入門>という初歩の初歩である。

ちなみにこの本に書かれていることは魔法の種類や特性、魔力の顕在化の方法であり、今この幼子が行っているのはもう3つ上の本である<上級魔法学>の本に載っているのである。

きっとこの幼子は何か勘違いしていると思い<魔法学入門>の本を取り上げた。

なんといって取り上げたかは正直、覚えていない。

剣士や戦士が見てもこの幼子のしていたことは理解できないだろう。

しかし、魔法にかかわるものが見るとこの幼子のしていたことはとてつもないことなのである。


久しぶりの戦友との再会は嬉しさよりもあの幼子のことを詳しく話さなかった怒りの方が割合としては大きかった。

そして、あの幼子:シスイ のステータスを聞いてもう一度驚愕した。

召喚の才能が私の2倍!!

確かに、召喚師は召喚する生き物を正確にイメージするほどに無駄なく素早く強力な召喚獣を召喚することができる。

だからこそ、シスイのやっていたことのトンデモぶりは“召喚女王”の二つ名を持つ私には驚愕が過ぎたのだ。

そして、思わず

「何だこの人型召喚決戦兵器は? おまえは伝説の破壊龍でも召喚して世界を終らせる気か?」

と口に出してしまった。

それを聞いたアシュアはいろいろ言い訳をしていたが、

「あんなノロケた手紙でこの状況を知れというのは無理だろう」

というと肩を落とし、私にシスイの師匠をしてくれと言ってきた。

是非もないことだ。あんな常識外の召喚師がいるとこちらは困る。

召喚師のいろはを叩き込んで、立派な召喚師にするとこの時心に決めた。




翌日、互いにあいさつを交わすことから始まった。

「今日からおまえの師匠になる“召喚女王”ベル=ファーレだ。一人前になるまで面倒を見てやる。これからは講義中は師匠と呼ぶように。」

うむ、師匠の威厳と上下関係をわからせる素晴らしい挨拶が出来た。

「昨日はともかくですが、はじめまして。非才の身ではありますが努力は惜しまないつもりです。御指導、御鞭撻ごべんたつのほどよろしくお願いします。」

などと言ってきた。

シスイの目を見てみる。・・・・・・マジだ

本気と書いてマジと読むくらいに本気で、こんなことを言っているのだ。

この後、シスイにどれほど才能があるかを半日かけて説明し勘違いを解いた上で、

シスイと師弟の契りを交わして私は最初の講義を始めた。



今日一日を振り返り、正直疲れた。

こんな日々が毎日つづくのなら今から考えただけでも疲れていく。

同時に、こんな充実した日々は何年振りだろうか?と1500年を超える長い生をふりかえるのだった。

そして、私の生涯おいて唯一の弟子となるであろう少年にも満たない幼子に自分の持てるすべてを渡せることを心から嬉しく思うのだった。

何より、明日からの講義を考えるととても楽しみである。

なんといっても、今日ほんの少ししか講義をしなかったが、それだけで召喚師の3つの段階の内1つを完全に把握してしまったのだ。

こんな常識外れの天才(いや、天災か?)の師匠になれたのだ。私の持てるすべてをこの少年に教え、善き方向に導いていこうと思う。

ああ、・・・あ・・・した・・・・・が・・・・た・・の・・しみ・・・だ・・・・・。








気がつくとお気に入り登録数が10件超えてた。

出来れば、この人たちの期待を裏切らないようにしようと思う。


ちなみにこの修行編ですが、皆さんの意見しだいで量の増減をしようと考えています。

今のところは、あと5話掲載する予定ですがどうでしょう?


この修行編が終わると、学園編、勇者編としていきたいと思います。


感想などありましたら下さい。


それではまた次話でお会いしましょう。



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