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第三十二章   戦いの後で

「ここいかがでしょうか?」

「うん、 安いから良いんじゃないか。 なぁローラ」

「私はどこでも良いですよ」

 そんな会話が繰り広げられたのは、 首都の町外れにある寂れた家屋の真ん前だ。

 現在俺とローラは寝床の売買の交渉をしている。

 ずっと宿屋を借りるよりも安く済むと考えたからだ。

「そんじゃあ、 ここでお願いします」

「はいっ! 承りました!」

 そう言って売り手の男の人がバックをがさごそと漁り出す。

「それではお支払いの方なのですが、 何回払いで?」

 男が取り出したのは分割払い時に書かなくてはならない書類のようだ。

 確かこの家屋の値段は、 

「金貨十五枚です。 どうしますかシンジさん?」

 ・・・ローラとは話さずとも少しくらいの意思疎通は出来るようになっているな。

 まあ悪いことじゃないからいいんだけど。

「金貨十五枚なら、 現金一括払いで良いんじゃないか?」

 なんったってこっちには、 賞金の金貨三十枚があるからな。

「わかりました。 ではそうしますね♪」

 そう言ってローラは麻布でできた袋から、 金貨十五枚取り出した。

 「なっ」

 男の人は口をあんぐり開けて驚いている。

 まあ当然だろうけどな。

「し、 失礼ですが、 こちらは本物で?」

「・・・そうですよ」

 男はローラから金貨を受け取ると、 なにやら手のひらで重さを量ったり、 金貨同士を打ち合わせて音を確かめている。

 そして三分位して、

「た、 確かに本物です。 売買は終了いたしましたので、 わ、 私はここで」

 そう言って男はそそくさと立ち去ってしまった。

「ふう、 んじゃとりあえず中に入るか」

「そうですね」

 俺たちが買った家の大きさは、 元いた世界で言う普通の家屋と同じくらいの大きさだ。 しかしこの世界の一般家屋には、 二階が無いことが多いらしい。

 二階部分を作るのには、 多大な時間と、 繊細な技術が必要になるので金額がものすごく高くなってしまうらしいからだ。

 そして今買った家も例外ではない。

「家具が残ってって助かりましたね」

「まあな、 全部買いそろえるのは面倒くさいしな」

 前の住人が家具を残してくれていたので、 家具を買う必要は無くなったわけだ。

「それにしても、 本当に優勝しちゃいましたね」

「何言ってるんだ。 ローラが勝ちたいって言ったからだろ?」

「それもそうですが、 あの人達は大丈夫でしょうか?」

 あの人達、 決勝戦で戦った奴ら・・・か。

「女の人、 凄かったですよね」

「まあ、 な」

 相棒の青年はたいしたことは無かったが、 女性の方は凄かった。

「何発受けたんでしょうね」

「少なくとも、 30発くらい」

 そう、 撃っても撃っても女性は倒れず、 こちらにじりじりと寄ってきたのだ。

 そして俺の前に立つと、『こちらの、 負けです』と呟いてからやっと倒れてくれた。

 すぐに救護班の人達が二人を運んでいってくれたから、 大丈夫だろう。

「まあ大会に出場したんだから、 覚悟くらいはできてるだろ」

「そうですよね、 うんきっとそうです!」

 そう言ってローラはお皿などの家具を物色し始めた。

「うん、 お皿はみんな使えるみたいです」

「なら良かった。 料理とかは俺が作ろうか?」

「シ、 シンジさんの手作りですか? 食べてみたいです!」

「はっはっは、 俺の手作りは美味いぞ」

 ここですぐに食材を買ってきて、 調理を始めたいところだが。

「ちょっと埃っぽいなぁ」

 台所らしき所はあるが、 何か埃っぽい。

 しばらく手入れされていなかったのだから当然と言えば当然なのだが。

「こんなところで料理を作ったら、 埃被りまくっちゃうなぁ」

「それなら大丈夫です! 私が掃除しておきます! シンジさんは食材を買いに行ってください!」

「お、 おぉう」

 ローラがやたら急かすので、 断る暇も無かった。

 まあ断らないんだけどね。

「いってらっしゃいーです」

「おう」

 そして買ったばかりの家を後にした。

特に書くことがありませんねぇ。

と言うわけでこのへんで失礼したいと思います。

では、 感想など待ってます。

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