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ねぎ侍

作者: 棗ひろき
掲載日:2026/05/22

 おはよう皆さん、こんにちは。

 おいらの名前はねぎ侍。


 今日も元気にねぎを刈る。

 自慢の刀を腰に添え。

 解き放たれたなら一刀両断。


 だからよ仕事が終わるのは。

 ここらの畑じゃ一番乗り。


「やあやあ、おはようねぎ侍。今日も変わらず精が出ますな」


「これはおはよう、甚兵衛さん。この程度なら朝飯前よ。そんなことより甚兵衛さん、腰を抑えてどうしたい?」


「もうバレちまったかお恥ずかしい。実はこの前やらかして、腰をちょいとやっちまっただ。それに絡めて頼み事。今日の畑作、手を借りたい」


「そんなことなら構わない。しかし、おいらはねぎ侍。ねぎはひらがな、漢字の侍。ねぎを刈ること三十年。それ以外のことはお断り」


「それでしたら問題ねぇ。頼みてぇのはねぎとろマグロ、自慢の刀でねぎって欲しいのさ」


「二度も言わすな、ばかやろう。おいらがやるのはネギだけだ」


「とろはねぎで、ねぎは葱。こちらの方がひらがなさ。これを断りゃ嘘になる。天下の侍聞いて呆れる」


「黙っておけば好き勝手、やってやるから連れて行け。ネギもマグロもおいらの管轄。任せておけば問題ねぇ」


 そんなこんなのねぎ侍。

 今日は負けても問題ねぇ。

 これが終われば切り替える。

 明日からは恒例の、ねぎを刈って刈りまくる。


 そんなおいらがねぎ侍。

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