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魔女達に愛を  作者: アモーラリゼ
セレナ編⑧決戦

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合体魔法

 その瞬間、審問官たちが一斉に動いた。

 彼女らが紡ぐ詠唱が重なり、森を赤く照らす炎の幻影が広がっていく。


「――《イリュージョンフレア》!」


 複数人が同時に放つ範囲魔法が、森全体を焼き尽くすかのように迫ってきた。

 地面が揺れ、熱風が肌を裂く。幻想と現実が交錯し、逃げ場をなくすような圧力が仲間たちに覆いかぶさった。


 ラグナが冷然と言い放つ。


「これで終わりだ」


 だが、その言葉の直後。

 アスフォルデの環の魔女たちが前に躍り出た。カテリーナを中心に魔法陣が展開され、青白い光が彼女らを包み込む。


「――《プロクテションウォール》!」


 防御の魔法が壁となって、押し寄せる炎を受け止めた。

 轟音と共に衝撃が弾け、光と炎が激しくぶつかり合う。

 仲間たちの衣を揺らす熱風。だが、壁は砕けない。


 カテリーナが薄く笑みを浮かべた。


「……この程度で?」


 その挑発に、審問官たちの表情が歪む。

 だが、ラグナは動じず、ただ一言、低く命じた。


「リズリィ。奴らに現実を見せてあげろ」


「承知しました」


 リズリィが一歩前に進み出る。月光を思わせる冷ややかな魔力が辺りを覆い、空気が凍りつく。

 その姿に、セレナの瞳がぎらついた。彼女の胸の奥に宿る記憶――失われた姉の姿と、あの夜の絶望が鮮烈に蘇る。


「……私に行かせて」


 セレナが前に出た。

 その声は震えていなかった。燃えるような憎しみと、仲間を守る覚悟がその瞳に宿っていた。


「健司。リズリィは、私が倒す」


 健司は彼女を見つめ、深く息をついた。

 彼女の中にある決意を、彼は理解していた。止めることはできない。彼女が歩むべき道だと、感じていた。


「……いいよ。セレナ。君に任せる」


 その言葉を受けた瞬間、セレナの瞳が一層鋭さを増した。

 彼女は仲間たちの前に立ち、リズリィと真正面から向き合う。


 森の空気が震えた。

 すべての者が、次に訪れる衝突を予感していた。


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