第36話 (全員☆を目指す 2)
王国歴161年 3月
ギルド本部の受付で、ドランスフィールドに面会を申し込んで、待つ間
掲示板の依頼を、おのおのが見ていた
暫く見てから
「みんなー Sランクの依頼 野盗や盗賊の鎮圧が多いねー」
「気ぃ引き締めて やらんとあかんなぁー」
ミシェル
「リーナ 対人ですからスイッチをどうするか 後で教えて下さいね」
討伐について雑談していると、受付嬢に呼ばれて執務室に入る
「久しぶりです ライラックは冒険者として活動再開しますので 困っている
依頼からしたいのですが やはり野盗や盗賊の討伐ですか」
「掲示板見てくれたか 他のSランク冒険者は 自分達の実力を解っているからか
受けてくれないんだよ」
リーナはみんなを見てから
「エルヴィス この討伐依頼を道沿いに受けたいと思います みんなー良いよね」
《いいよー 了 良いですわよ やるぜ》等 了承してくれたので
「頼みがあるのだけど 此処で受けた依頼の報酬を 本部に依頼をした
ギルド支部で受け取りたいの」
「理由はね 依頼の場所が 王都から遠いので 戻るのは時間が掛かるよねー
報告は遅くなるし 報償金もそうなるし」
「掲示板には 同じ道筋に複数あるし ね だからライラックの受けた依頼の
報償金の支払いは全て 依頼を出したギルド支部ってのは ダメかなー」
「ギルド本部にもメリットが有るよー 依頼が終了した報告がライラックが
本部に戻って報告が上がるのと 支部から上がってくるのは どっちが早いか
判るよねー」
「まったくリーナは Sランクに昇格した頃は 可愛い女の子だったのに 今は
こんなに したたかな娘になってしまって はぁー」
「エルヴィスが わたしを虐めるー」
泣く振りをして言うと、仲間は遂に笑ってしまった
エルヴィスは真面目な顔になり
「喜んでリーナの希望は叶えさせて貰うぞ どの方面からしてくれるのか」
「エルヴィス 一番被害の大きい所からの 依頼をしますよー 指名依頼でも
良いですから 持って来て貰えますかー」
「共和国方面が特に被害が大きくてな キャメロン男爵領からも依頼が有る」
「リーナ わたくしの実家を助けて下さい」
カレンは頭を下げていた
「カレン安心して エルヴィス 共和国方面の野盗や盗賊の依頼 全て受けます」
「盗賊や野盗の討伐は 全てSランク依頼になるから ライラックや
シャインアース等 有力な冒険者にしか 依頼出来ないので助かる
本部からの依頼は ライラック宛ての指名依頼にするから 待っててくれ」
ーーー指名依頼にして来るとは 報償金が少し高くなるのよねー
ーーーそんなに気を使わなくても良いのに
事務員にお菓子と紅茶を用意さして、受付嬢に共和国方面の討伐依頼を
持って来る様に指示をしていた
お茶とお菓子(当然有り得ない程の量)が来て、ポリポリと食べていたら
「この間話していた商売だが ホーネット伯爵とクーベルタン商会との間で
話が進んで 刻印魔道具の開発が進んでいるそうだ」
「エルヴィス 丸投げして すみません」
「アイリーン殿下の調整を終わらせて 経験を積んで戻って来られることが
会議に参加していた者の総意だよ」
「ライラックが 冒険者活動再開してくれる方が 王国民のためになるよ」
「アハハ 新たに依頼を受け取る以外は 王都には戻って来なくなるから
王都は静かになるかもねー」
和気あいあいと、ギルマスも交えて雑談をしていると、受付嬢が討伐依頼の
束を持って来たが
「こんなにも 溜まっていたのー」
「ギルマス リーナも 喜びいさん 残りのみんなは 青くなる」
「ええでない お金がっぽり儲かりまっせ」
「青くなる様なヘタレ 俺が直々に鍛錬してあげるから 誰だ」
アリス
「フフフ 楽しく成りますわね エルヴィスさん討伐依頼は捕縛ですか?」
エルヴィスは依頼書をめくりながら
「殆どの依頼書は生死にかかわらずに なっているから支部での真贋検査で
完了だな」
依頼書の束を受け取ってからリーナ達はギルドを後にし、酒場で昼食を取り
ミシェル
「対人の時のスイッチは どうするのですか」
リーナ
「ミシェル達は余り 盗賊の討伐していなかったから 無理もないかー」
「対人の討伐はまず敵が複数居るのと 伏兵がいる可能性も考えての行動になるよ
リズは魔物の戦い方は マスターしていますよね」
「はい まず魔物を鑑定して 弱点やユニークかどうか バフやデバフ等
持っているかを観察して アリスとアルフの攻撃に合わせて剣士は
スイッチしながら戦い 倒す」
「セレスとサラの戦い方を見ていますと アリスとアルフもスイッチしている様に
見えました」
「正解 魔物は今後もその方法で戦ってね リズ凄いよー 周りを良く見て
戦う事を覚えてくれて とても 嬉しいよぉー」
「夜盗や盗賊の場合は 魔物討伐とは少し違うの?」
「ミシェル達 リズ 最初に周囲の伏兵を探す 居たら直ぐにみんなと共有して
それから盗賊や野盗は 殆ど数人から数十人だから 全員の鑑定を直ぐにしてね」
「最初に狙う敵は 魔法や弓士に絞り攻撃して 最初に倒してね アリスが
攻撃したら アリス アルフ セレス サラが攻撃されない様に 戦士も魔法で
賊の伏兵を倒すが うちの後衛職が攻撃されない様に 気配りしてね」
「遠距離攻撃が無くなれば 剣士は纏まって賊を叩いて制圧 但し1人で先行して
戦っては ダメ どんな時でも纏まらないと 死ぬ可能性が高くなるからねー」
「終わった後は 賊の身分を示す物の回収 遺体と武器は穴を掘り燃やして埋める
これで 終わりになるよー 質問が有るなら どうぞ」
ミシェル
「剣士のスイッチは 魔物程では無いとの事でしょうか?」
「うーん スイッチより周りに気配りして戦うかな それとね纏まって
戦っていると 後ろからの攻撃をされ難いから 楽になるよー」
ミシェル
「王子派騒動の時は 無我夢中でしていたから 気が付いていませんでした
今後はリーナの言う事を念頭に置いて 戦います」
旧バラのカオリの面々は頷いていた
「そうだ リズー 13歳の時 王立職業鍛錬所に入所したの?」
「はい 王族でも例外なく入所しました」
「友達を一杯作れたの?」
少し寂しそうな表情をして
「王族で剣聖でしたから 同期の剣士には 避けられていた様に思います
何時も1人で 食事していました」
「同期の剣士の顔と名前を 憶えていますの?」
「ええ 覚えておりますけれど 何か問題が有りますの?」
「わたしとアリスは 犯罪者になった同期を この手にかけて殺しました
リズー 同期の犯罪者を手にかける覚悟 有りますか」
ーーーギルドからの正式な討伐依頼 落ちぶれて犯罪者になった同期に
ーーー引導を渡す役目の話しですわね
ーーー断っても問題は無いですが リーナ達が殺るでしょう
ーーーそうか 悪い事は悪い その心構えを聞かれているのですね
ーーーその機会を与えてくれるのですから 覚悟を決めましょう
リーナの目を真っすぐに見つめて
「はい その時が来ましたら 罪人の誰が同期なのか 伝えます
必ずわたくしが 引導を渡して討伐致します」
「リズの覚悟 確かに受け取ったよぉー」
「他に 聞きたい事があるかなぁー」
「俺から 今試したい事が有るのだが 良いかな」
「カズトー 何なの」
「リズのスキルが++になったから 念話がどうなったのか 旅にでる前に
確認したいのだが みんなにも 再度確認したくなってな」
「わたしは良いよ みんなはどうかなー」
全員賛成してくれたので
「リーダーの許しが出たので 俺から念話を送るから 聞こえたら手を上げて」
カズトは直ぐに念話で呼びかけて、全員挙手してくれた
「良かった リズにも伝わったのは 緊急の時使える訳だからな
次は 俺に念話で呼びかけてくれ」
カズトは暫し瞑想した後
「やはり リーナの念話しか届かなかった ライラックの今の状態が
判った事だけでも 成果は有ったよ」
「リズー 良かったね一部でも 戻って来た事は 努力すれば呼びかけも
出来るって事だよぉー 頑張ろうね」
リーナは特に嬉しそうにしていた
「他に聞きたい事等 有るかなぁー」
リーナは静かに待っていたが
「無いようだねー 食事した後みんなで旅に必要な物揃えようね
みんなー 長い旅にになるから 合同のお財布にお金入れたいと思うけど
どうかな」
仲間は賛成をしてくれて、1人10万お財布に入れて、買い出しに行き
英気をやしなう為湯屋に泊まり、沢山食べて就寝、翌日全員寝坊はしなかった
朝食を食べながら
「みんなー 遠くの依頼か近くの依頼か どの順番で依頼するか考えてー」
「わたくしは 被害の酷い依頼からが 良いと思いますわね」
「リーナ どの依頼が被害が多いのか?」
「やっぱり キャメロン男爵領のが 被害が一番酷いみたい 手前のから
依頼して行くと かなり時間が掛かるよねー みんなの意見聞きたい」
アリス
「男爵領に出来るだけ早く着いて 早く討伐をしてから王都に向かって依頼を
して行くのが 良いですわ」
見回しても意見は無い様なので、ケーニッツに行く事にして、15日で
町に着いた
ギルド支部で盗賊の事を聞くと、共和国との街道から少し離れた所に有る
使われていない砦を、根城にしていて80~100人位居て
主に荷馬車を襲い、女子供を攫い身代金要求が多く、支払いが無い場合は
人質を殺して、遺体を家族の家の前に放置していくと言う
かなり凶悪な盗賊団の様だ
ギルド支部を出てキャメロン男爵家を訪問し、盗賊の事情を聴くと
「昨日懇意にしている商会の孫娘が 昨日盗賊に攫われて身代金要求されて
うちに泣きついて来て 助ける事は出来ないかな」
リーナ
「うーん 冒険者は依頼が有ってから 仕事するから・・・」
カレン
「簡単な事ですわ リーナ 孫娘が父親と喧嘩して家出した 形にして
ギルド支部に 失踪人捜索届を報償金付きで 掲示板に出して貰うの」
「それでね ギルド支部に尋ね人を連れて来た人に 支払う事にして
依頼にしなければ良いのよね」
「盗賊が依頼見ても 失踪人の連れ戻しだから 疑われ難いでしょ」
「ライラックの受けた盗賊討伐依頼と 誘拐した賊が同じみたいだから
問題無いわよねー ウフフ」
楽しそうに微笑むカレンだった
「わたくしより カレンは策士に成りそうですね 楽しみですわ」
「お褒めの言葉として 受け取っておきますわ ウフフ」
「二大巨頭の 競い合い 周りの メンバは 震えてる」
「何でピンポイントで こないな事言えるんでっか」
「キャメロン男爵 商会の店主に 失踪人捜索届をギルド支部に
出して下さい」
「わたし達は 盗賊から孫娘を救出して来ます でもこの事は他言はしないで
下さいねー」
リーナは目を瞑り
「みんなー 農民警護団装備に着替えてー」
何か感じたのだろうと思い、何も言わないで着替えてから、男爵邸を
後にした
酒場で宿を取り、隅のテーブル席で質素な食事していたら、5人旅人
見たいのが入ってきて、隣のテーブル席に座り、酒とつまみを頼んで、
話し始めた
リーナはアリスに視線を送る
アリスは小声で
「確かに 変な いや 邪悪な感じがしますわね」
セレス
「アノ連中 物騒な話ししているわ 不味いわね」
カレン
「リーナ 引っ掛けて釣りますか ウフフ」
アリス
「わたくしは お払い箱みたい」
カズト
「そんな事はない アリスの知恵も必要だからな」
リーナ
「此処で孫娘の捜索を受けた話しをして 引っ掛けるよ」
カズト声を強めて
「やっとこさっとこ 仕事が貰えで良かっただ これで娼館に娘っ子を
売らなぐで大丈夫だー」
サラ
「農民警備隊の力を見せよな みんな仕事が有って良かったやんな」
リーナ
「みんなー 孫娘を捜すから明日は朝から仕事をしますよー 食べたら宿に
戻りますねー」
聞こえる様に話して酒場を出て宿に向かった
大部屋で寝ていると、全員気配で目が覚めカズトは念話で
ーーーみんな 起きたか 餌に食いついて来たぞ
「カズトからの念話 聞こえたよね」
7人は頷いて
「何人いるか 気配を感じてみて」
《みんな口々に 5人と答えている》
「襲って来たら 全員捕まえるよ リズー 対人はこれが初めてだけど 気入れて
戦ってね」
ライラックは素手で戦う状態で寝たふりをし、少したったら静かに
ドアを開けて盗賊が入って来た
剣を振り上げて寝ている我々を刺そうとした瞬間に、毛布を蹴り上げ
アリスとアルフとカレンは、体術で3人を壁際まで吹っ飛ばし、ミシェルと
サラも体術で急所を突いて気絶させた
「あ~ん わたし何もしない内に 終わっているし」
「リーナ 俺の所には賊が来なかった まったくうちの嫁さんは強いよな」
リズ
「わたくしも 気張っていたのに 数秒で終わってしまい・・・残念ですわ」
「さて 情報を聞き出しますから 全員裏庭に連れ出してね」
裏庭に引きずり出してから
「リーダーとしての仕事ですから みんなは見てて」
と言い、何時もの罪人の尋問をして、やはり孫娘は廃墟の砦に連れ込まれて
居ると判明した
ライラックは冒険者正装し武器を装備して、襲撃者を町の警備隊に引き渡し
直ぐに打合せを始めた
「町の警備隊はあまり信用が置けないと思う 直ぐに討伐に向かった方が
良いと思うけど みんなはどう思う」
誰も反対の意見は出なかった
それからは素早く用意して、国境近くに有る廃砦の傍に潜んで偵察して
「みんなー どう見えたかな」
「俺が感じた感じだと 140名位居るみたいだな やはり剣士が多いし
剣紳4 剣術100 魔法使い3 弓術5 スキル無30 位は見えたな」
ミシェル
「砦の中に注視してみたら 気配で5名の弱い反応が 狭い所に固まって
居るみたい 多分誘拐された人だとおもいますわ」
「うちは 砦の中に一際強いレベルのが居るみたいや 恐らくボスやろ」
「伏兵は おらへん みたいやな」
リーナ
「リズー ミシェル達 もう一度言うけど 数多い対人掃討戦の場合
まず魔法と弓を最初に無力化するの だからリズも魔法攻撃してね
合図はアリスの攻撃からね」
「剣士は うちの魔法と弓を気にかけていて欲しい 守る為の
スイッチする場合も有るよ」
「それとね 自分の戦う相手は常に鑑定して スキルと熟練度は見てから
戦って 絶対に飛出しては ダメだからね」
「リズ わたしが貴女を絶対に1人にはしないから ね」
笑いながら元気づけてくれていた
リズ
ーーーあぁー 暖かい心を感じる 大丈夫だ 絶対に
「みんなー 何時もの通り アリスとアルフお願い」
討伐を開始、正確に魔法と弓士を無力化し、全員突入して、剣聖の
素早い動きと正確な突き、剣紳と剣聖の回転斬りと火魔法の乱舞撃ちを
混ぜて攻撃して、盗賊を混乱させて数を減らしていく
派手に魔法を撃っているので、視界は良くないが、ライラック全員
勘で仲間の位置を、把握出来ていた
遠距離系4人は、リーナ達の後ろから付いて行き、逃亡する賊を
倒していくと遂にボスが3人の人質を連れて出て来た
直ぐにアリスとアルフは右側に姿を隠し、セレスとサラは左側に隠れて
其々が様子を窺っている
盗賊ボス
「お前ら おとなしくしやがれ この女殺すぞ」
首にナイフを着けて、脅しをかけて来たが、カズトが念話で
ーーーアリスは向かって右 アルフはその隣 セレスは向かって左
ーーーサラはその隣の賊を屠ってくれ タイミングは
ーーー俺の動きとお前達の直感で お願いする 以上
ライラックは出て来た盗賊を直ぐに鑑定して、さほど強く無い事は知ったが
人質がいる為、切っ掛けが必要だった、因みにボスは剣紳だが熟練度は30
ライラックの脅威にはならないのだが
カズト
「あんたが 盗賊団のボスか こんな事ばっかりしているから ギルド本部から
うちらが派遣されて来るんだよぉー」
敢えて、からかう様な感じで話をしている
「煩い 俺様は強い 強いが正義だ 小娘と餓鬼に負ける訳がねぇー」
リーナは念話でカズトに
ーーーボスを挑発して 決闘に持ち込めないかな
念話で全員に
ーーーリーナから提案で 挑発してくれとの事なので やってみる
ーーー弓と魔法 人質を抑えている賊の気が
ーーー少しでも人質から 気が逸れたら殺ってくれ
「そんなに強いなら 餓鬼の俺と決闘出来るよなぁー 出来ないとは
言わないよなぁー 盗賊のボスさん」
思い切り嘲りと侮蔑した、声と表情で挑発して煽りまくった
「なんだ 声も出ねぇのか 見掛け倒しだなぁー 手下たちお前のボスは
口先だけみたいだなぁー フフ 情けない奴」
リーナ
ーーーうわぁー カズト 町に居るチンピラと同じ ボスの顔真っ赤で
ーーーこめかみに血管が浮き出て来ている 上手く行きそう かな
盗賊のボスは、カズトの見た目に騙されて、遂に剣を抜き
「来やがれ 糞餓鬼 たっぷりと嬲り殺ししてやらぁー」
ボスが動いた途端に、カズトは間合いを一気に詰めて剣を弾き飛ばして
弱くした廻し蹴りで蹴り倒してから、逃げられない様に両足を折るのと同時に
仲間が弓と魔法で、人質を抑えつけていた盗賊の急所を貫いて屠り
剣士5人は一気に攻め込み、残りの盗賊の足を折り無力化して制圧した
全員で砦の中を調べて、見張りを殺して、囚われていた女と子供を
助け出して全てが終わった
盗賊のボスにリーナが尋問したが、黒幕は居なかった様だ
カズト・アルフ・ミシェル・セレスの4人に、リーナは荷馬車を2台借りて
来る様に指示をして、居残り組は盗賊を拘束し、攫われていた人に、飲み物と
糧食をあげて休ませている
2台荷馬車を借りて来てから、捕縛した盗賊と死体から、ギルドカードや
盗品の金品等集めて、死体と武装は何時もの様に処理して埋めていた
先頭の荷車に女性と子供と、ライラックの5名が乗り、罪人の荷馬車には
カズト・ミシェル・サラ・アルフが、見張りを兼ねて乗り込んでいた
「何時も 俺と一緒に罪人の見張りしながらで ごめんな」
ミシェル
「仕方ないわ 貴族が3人と大商家が1人にリーダーですもの 逆でしたら
わたしは 気を使いすぎて 胃が痛くなりますわ」
「カズト そうゆう 事 それに 此奴らが 騒いだら 好きに ボコれる」
「ストレスの発散の人形を 積んでいると思えば いいじゃない」
カズト
「ミシェル アルフ 頼むからリーナの前では絶対に 気を使うなんて
言わないでくれ 知ったら大泣きするからな」
ミシェル
「思慮が足りませんでした ごめんなさい」
アルフ
「カズトの 言う通り リーナを 泣かしたい 訳では無い ごめんなさい」
カズトは転がっている者を見ながら
「盗賊ども 騒いだら腕の1本 へし折るから大人しくしていろよ」
華奢な女と男の会話は、盗賊にとって物騒な話で、震えあがっていた
ギルド支部に戻り、ギルマスに討伐報告を全員でして、誘拐された女子供を
引き渡ししてから、ロビーで待って居た
盗賊討伐依頼と失踪人捜索届の両方が、終了したと真贋水晶で証明されたので
合計された報償金が翌日支払われる事になり、ライラックはキャメロン男爵邸を
訪問した
開口一番に
「男爵無事に孫娘を救出出来て ギルド支部に連れて行きました それと盗賊団も
全て討伐しましたから 安心して良いですよー」
嬉しそうにリーナは報告していた
男爵
「ライラックの皆さん 今晩は当家に泊まって行って下さい カレン良いよな」
リーナは仲間の方に視線を送ったが、反対する仲間はいない様なので
「喜んで 招待を受けさせて頂きます」
大広間件食堂に通されて、カレンから聞いていたのであろう、大量の料理が
並べられていた
最初に男爵から感謝の言葉を述べられてから、無礼講で構わないと言われ
和やかに会食が始まり、盗賊を討伐した時の事を話ながら、ライラックは
全員満足する量の食事をする事が出来ていた
翌日、男爵邸を後にしギルド支部に寄り報償金を受け取り、次の討伐依頼に
向かい目的の町はライデン、移動に遠回りの為4日掛かりライデンの
ギルド支部に必要な手続きをして、此処の野盗討伐の事情を聴いた
酒場で宿を取り、個室で何時もの様に、食べながら打合せを始め
「ケーニッツの盗賊討伐 リズー 良い経験になったでしょ」
「はい 魔物と違い犯罪者は良く考えての行動が必要で 場合によっては
駆け引きもあるのかと・・・」
「それと 後衛職の連携 前衛職と同じで凄かった わたくしには まだ
あれ程の連携は出来ません」
「リズ 魔物の時と同じ様に 自然に覚えられるからねー 絶対に無理は
しないでね」
「ライデンの仕事は 村の食料や家畜を盗む 盗賊の討伐だね
被害の出ている村は・・・」
依頼書を見ながら
「管轄している村全てと リエンツの管轄している村も被害に遭っているね
この依頼書 ライデンとリエンツの合同依頼になっている・・・」
暫く考えてから
「本来なら2つチームを作って ライデンとリエンツに同時に調査するのが
普通・・・ でも わたしはあまりしたくない」
「王子の反乱の時は どっちのチームも味方が居たよね でも盗賊討伐では
ライラックしか居ないのが 理由なのだけど」
「俺は・・・ リーナの直感のまま 進んだ方が良いと思うが
みんなはどう思っているか 意見を聞きたい」
「リーナ 今こそ 全員の ++の底力で 賊が 何処に居るか 感じるべき」
「ほんまにアルフは 時々ええことを言いますな」
アリス
「リーナ 今こそ 臆病くらい慎重に ですわ」
ミシェル
「皆さん ライラックは 絶対に分けて行動してはいけません 王子の反乱は
特別なだけです わたし達は冒険者 いくら強くたって ダメですわ」
「他に 意見有るかな」
意見は纏まった様なので
「俺から言うな 全員纏まって盗賊を捜すぞ リーナ良いよな」
「うん 判ったー」
アリス
「それで 何処から調べますの?」
「前に 嫌な気配感じた時と同じ様に 盗賊の拠点が有るはずだから
みんなで感じてみて 意見を聞かして欲しい」
皆 各々瞑想して暫くしてから、アルフはライデン近郊の地図を広げて
「ライラックは ライデンの 酒場に居る 感じた 方向を 地図に 書いて」
「アルフ とても良い提案ですわ 直ぐに書き込みましょう」
そう言ってみんなが、感じた方向を書き入れた地図を見ると
ミシェル
「ほぼ同じ方向ですわね 明日リエンツに行き同じ事すれば 盗賊の大体の位置
分かりますわ」
「食べ終わったら 直ぐに寝ようね 早朝の出発になるからねー」
更に料理を追加して、食べてから大人しく就寝する
リーナは一番早く起きてしまい
「みんなー 朝だよぉー 起きろぉー」
優しく肩を揺り動かして、起こして行く
全員
ーーーリーナが優しく起こしてくれた
各々が考えて、直ぐに身支度を整えて、朝食を食べて直ぐにリエンツに
向かい2日で着いた
俺は何となく、農民警護団装備に着替えていたら、アルフも着替えていた
ギルドにてリエンツの地図を買い、酒場の個室に入りライデンの時と
同じ様に瞑想した
地図に各自の感じた方向を書き込んでから、ライデンの地図と繋いで見ると
リエンツから見ると、ライデンに近い位置の貴族の廃別荘を、指している様だ
「リーナ 盗賊はリエンツから越境して ライデンの村を襲っていますわね」
「たまにリエンツの村を襲うって言う 筋書きみたい 悪賢い盗賊 ムフフ」
カレン
「このまま廃別荘に近づくと 警戒されますから 農民警護団装備が
良いと思いますが リーナどうでしょうか」
「いいよー カレンの意見でしたいけど みんなは どうかなー」
他の意見は無い様だったので、次に必要な消耗品等の話をしていたが
テーブルの端に座って居たリズは、下を向いたままで、話の輪に
加わってこなかった
それに気が付いたリーナはリズの傍に座って
「どうしたの 元気が無い様だけど」
「ライデンとリエンツの地図に 方向をみなさん書き込んでいましたよね
わたしのは・・・ 2ヶ所とも みなさんとは別の方向しか 浮かばなくて
書けませんでした」
ーーーあぁー 経験不足で 勘の働きが良くないのねー
「リズー 良く聞いて あなたとわたし達の差は 依頼をどの位して来たか
経験の差 魔物討伐や盗賊討伐をして 魔物や盗賊の攻撃を受けて気配や殺気
それらを予測しての行動 等 こればかりは沢山色々な依頼を受けて
勘を研ぎ澄ましていくしか ないよー」
「だ・か・ら 残りの期間 全員休み無しで 冒険者して民を助ける
からねー」
思いっきり、リーナにブーイングの嵐になるが
「リーナ ありがとう」
リズはみんなの話を聞きながら、泣き笑いの顔をしていた
「話を元に戻すけれどー カレンの言う装備をして 明日出発ね」
「まだ 時間が早いから 俺ギルドで消耗品を買って来るな アルフ
付き合ってくれるか」
「良いよ カズト 行こうか」
ミシェル
「2人とも 料理と飲み物注文しとくからね」
買い出しの為出て行き、給仕に料理と飲み物を大量に注文して
雑談していた
酒場に戻って来たカズトとアルフに、人相の悪い男達が絡んで来て
ーーーこいつ 盗賊の仲間かもしれない
念話で
ーーーみんな聞こえているか 酒場の1階で俺達は絡まれていて どうも
ーーー盗賊の手下らしい 気がつかれない様に 観察してくれ
カズトはアルフを庇う位置に行き、全員鑑定してみると、スキル持ちは
居なかった
「お兄さん おら達に 何か用が有るのですか」
ガラの悪い男
「農民風情が 酒場になんの用があるんだぁー」
精一杯、粋がっているのが、丸わかりだった
「冒険者に頼まれただ 商品を買って来ましただ」
ガラの悪い男
ーーーちぇ 冒険者が噛んでいると ちょっかい掛ける訳には
ーーーいかないなぁ
「お前らが居るだけど 酒が不味くなる 終わったらさっさと出ていけ」
一通り文句を言った後、仲間らしいのが居るテーブル席に戻って行った
カズトは、仲間が隠れて様子を窺っているのを知ったが、知らないふりして
個室に入って行く
みんな戻って来て
「俺は怪しいと思ったから みんなに見てもらったが どう見えた?」
カレン
「わたしは テーブル席の仲間の方が 邪悪に見えましたわ」
アリス
「カレンの言う通りですけれど 何だか腑に落ちないのです 理由が
分からないのですが」
「カズトとアルフは 一度酒場の外に奴らの前から出て 奴らの
監視の目を逸らしてから 戻って来てね」
カズトは買って来た消耗品を置いて、アルフと共に因縁を付けた
ガラの悪い男の前を通って、店の外に出て姿を消した
2人は裏口から入って個室に戻る
「カズトもアルフも戻って来たから 食べよう」
リーナは相変わらず、食べながら喋るので、また噛んだ
涙目になりながら
「ガラの悪い男達 盗賊と関係が有ると 勘がするのだけど・・・」
セレス
「もしかしたら 盗賊が村から奪った盗品を 買い取りしているのかも
それなら アリスの腑に落ちない理由も 解決しますよね」
「セレスの言う通りだと 農民警護団装備で目立たなくしないと
ダメかな それと今夜襲撃されるかなー」
ミシェル
「わたしの勘では 無いみたいですよ」
アリス
「有りませんわね さっきのガラの悪い男達は 見た感じ荒事は無理ぽいし」
他の仲間も、夜襲は無いとの事
「今日は安心して眠れるみたい 食事終わったら みんなー 寝るよぉー」
翌日の早朝静かに、賊を積み込む荷車を引いて宿から出立し、昼過ぎに
廃別荘に着いて様子を窺っていると、夕方になって昨日のガラの悪い男達が
廃別荘に入って行く
ミシェル
「盗賊達は まだ帰っていて居ませんわね」
サラ
「入れ違いに なるさかいに 此処におって 待とな」
セレス
「サラの言う通り 盗品の買い取り商人もさっき入って行ったから もう直ぐ
戻って来ますよ」
カレン
「リーナ 廃別荘に突入する時は 農民警護団装備では不味いですわ
冒険者ライラックと分からないと 義賊になった農民が襲っていると
誤解されかねませんわ」
リーナ
「ミシェル達の意見で行きますよー 全員ライラック装備に
今のうちに着替えてね」
直ぐに着替えて、糧食を食べて見張っていると、暫くして何処かで盗んだ金品を
担いで盗賊が帰って来たので、ライラックも全員で鑑定をした
宴会が始まり夜半になった頃には、殆どの下っ端は酔いつぶれて寝て居る
「生かして捕らえて」
リズ
「リーナ 剣術2はわたくしに まかして貰えませんか」
「リズー もしかして 同期生なの」
「そうです リーナが前に言われていた通り 引導を渡します」
「みんなー 剣術2はリズが対処するから 協力お願いねー」
「それと リズ 手足折って構わないけど 殺さないでね ライデンの
ギルド支部に 盗賊のボスは連れて行かないと不味いから・・・」
「はい 期待を裏切らない様にします」
何時もと違い、アリス・セレス・サラは弱くした魔法と、アルフの弓で始まり
他の仲間は、生け捕りにする為素手で盗賊を倒していった
大半は酔いつぶれて居たので、簡単に無力化出来てしまい、騒ぎに気が付いて
親玉と思われる剣術2名が、取り巻きを従えて廃別荘から出て来て
リズは剣術2名と対峙
「お久しぶり 2人とも わたくしの事 忘れてしまいましたか」
リズをじっと見つめて
同期A
「アイリーン エクルストンか 何でこんな所に居るんだ」
同期B
「確か数年前 Sランク冒険者に昇格したと話題になっていた」
リズ
「話が早くて良いわ 冒険者が此処に居るのは ギルドからの依頼に
決まっているでしょうに」
「鍛錬所時代の同期が盗賊とは 凄く落ちぶれて わたくしは恥ずかしいわ
そうゆう事で 依頼を正式に受けていますので 捕縛しますわ」
「くそぉ 逃げるぞ」
背を向けて駆けだしたが
ーーーあら 走るのが遅いわねー
逃げだした途端に、取り巻きの幹部と思われる盗賊は、アリス・アルフ・セレス
サラにより無力化された
リズは組み走りで追い抜いて反転して、2人同時に鳩尾に突きを入れたら
白目になり泡吹いて気絶した
すぐに盗賊の懐を検めてギルドカード等、身分を示す物を回収して
荷車に盗品と動けなくした盗賊を積んでから、スキル無の盗賊数名を
ヒールして骨折を直して、荷車を引かしてライデンに向かった
午前中にギルド支部に着き、全てを引き渡してから、借りていた荷車を返した
報償金は午後になるそうなので、酒場の個室で朝食と昼食を合わせて
食べる事にし
「みんなー 討伐終了 ご苦労様 お腹が空いたでしょ 沢山食べてねー」
リーナは相変わらず、食べながら喋る
「リズー 今回は盗賊全員捕縛出来たけど 今後は屠る事が有ると思うし
ガチに戦う事も有るから 気は引き締めてねー」
「はい リーナ ご指導ご鞭撻のほどお願い致します」
リズは少しおどけて言う
アルフ、ボソッと
「リズが 壊れて サラに なった」
「アルフ リズとなんぼ仲がええとしても なんぼ何でもそらないやろ
親しき中にも礼儀あり だろ」
「サラ 良いですわ リーナが前に言われていた様に わたくしは 今
ライラックの冒険者なのです 今後も仲良くして下さいね」
「雨降って地固まる めでたしめでたし」
リーナ
「お前が言うなぁー」
と言い、アルフの頭を叩いた
カズト
「リーナがアルフの叩く光景 前にも見たよな」
ミシェル
「覚えていますわ わたくし達がライラックの一員になり 裸足になった時
アルフが(生足裸足は 淫らに 聞こえる)と言った時ですわ」
アリス
「アルフも お父さまの血を受け継いでいますのね ウフフ」
リズとアルフ以外は涙目になって笑っていた
リーナはアルフの肩を抱いて
「笑ってごめんね アルフはわたしの大事な友達だからねー」
リズに、バラのカオリがライラックに合流した時の事を話し
反省会兼ねての雑談しながら、楽しく夜を過ごしていた
王都に1日早く12日で着いて、直ぐにギルドマスターと次の打ち合わせを
行なう
帝国方面に3つ盗賊団が跋扈しているとの事で、後日受けるとして酒場で
食べて英気を養い、大部屋で雑魚寝してしまう
翌日、ホーネット伯爵を訪問して
一通りの挨拶の後
リーナ
「伯爵 刻印の魔道具の開発は 何処まで進みましたか」
「刻印は出来るのだが 見えない様にするのが難しくてな まだ時間が
掛かりそうだ」
「偽造防止は 難しいのですねー」
カズト
「リーナ 最悪出来ない時の手段も考えないと ダメ かなぁ」
「リーナ 全て任したのだから 手を出したらダメですわよ」
「アリスの言う通り 伯爵にお任せしますね」
伯爵
「あぁ 任せてくれ 何としてでも魔道具作って見せる」
「みんなー クーベルタン商会に顔を出しに行くよぉー」
慌ただしくライラックは、ホーネット伯爵邸を後にし、商会で近況を
聞いてから、ギルド本部のエルヴィスに面会を申し込んだ
エルヴィス
「ライデンの盗賊 討伐ご苦労さん」
「エルヴィス 昨日帝国方面の 盗賊討伐を3つ有ると聞きましたが
もう少し 細かい状況を教えて貰えますか」
「ヴォロスから帝国の国境までを 縄張りにして荒稼ぎしている
盗賊団なのだが 人数が150名位居るんだ 魔法や弓使いも多数居る」
「首領はかなりの手練れで 剣紳らしい」
アリス
「王立騎士団を派遣して 制圧しなかったのですか」
「勿論 派遣したのだが 首領が強くて負傷者を出した様で
士気も下がり ロクに戦わないで王都に戻ってしまったよ」
「ギルドとしても 放置しておけないので 他のSランクパーティに
話を振っても皆断られた 盗賊団が強いってのも有るから
仕方ないのだが・・・」
ミシェル
「盗賊団首領は もしかして シリル ダルレでは ないでしょうね」
「勘が働いたのか その通りだ それで奴らは・・・言い難いのだが
襲った商隊の男は皆殺しで 盗んだ商品を帝国に売っている」
リーナ
「この依頼は 王国ではどの様に 見ているのですか」
「ストレートに聞いて来るな 内心ではライラックに依頼出したいのだろうが
盗賊討伐での 国選依頼は流石に出せなくて 困っている様だ」
カズト
「エルヴィスさん 王立騎士団が討伐に赴いた時 団長は誰でしたか」
「ヨハン ボルツマン氏ではなくて シリル ダルレ団長時代の
副官だったらしい」
アリス
「要は 盗賊団にコケにされて 逃げ帰ったって事ですわね それと
シリルと副官は 繋がっているでしょう 弱い癖にプライドだけは
高そうで 嫌になりますわ」
カレン
「はぁー 王立騎士団は新しい団長の元で 鍛錬しているのかしら
一度ヨハン ボルツマン団長と 話し合う必要が有りますわね」
アリス
「何故 ヨハン ボルツマンと会う必要が有るのですか」
カレン
「陛下から 新任された話はお聞きしましたけれど 実力は
分かりませんし ライラックは言われれば 何でも引き受けると 思われても
迷惑ですわ リーナは納得しないと受けないですからね」
アリス
「カレンの言い分は解りましたわ わたくしは其処までの考え 出来て
いませんでした カレンにサブリーダー譲りたいですわね」
リーナ
「待って アリスのサブリーダーは変えません カレンが優秀なのは
知っています アリスと優劣を付けられる事では 有りません
そんな事をしたら ライラックは分解してしまいます」
「アリスもカレンもみんなも 大事な友達で仲間 個性が違うから良いの
絶対に優劣を付けては ダメです」
カズト
「リーナ アリス カレン 少し熱く成りすぎだよ でも忌憚なき意見を
言う事は 俺は大賛成だよ」
「リズ 一度王立騎士団に どう決着を付けたいのか聞いた方が良いと思う
このまま 討伐成功して 王立騎士団にメンツ潰された等と 言い掛かりを
言われたら目も当てられないから 至急会いに行って話し合った方が
良いと思う どうだ」
リズ
「解りました 直ぐに王宮に向かい 話し合いをしましょう」
リーナ
「エルヴィス 話し合ってから 決めますね みんな良くよぉー」
慌ただしく出て、王城に向かう
エルヴィス
ーーー確かに王立騎士団は 討伐失敗しているから ライラックの
ーーー言う事は 正しいか 話からすると討伐失敗は 考えていない様だな
王城の南門の衛兵に、緊急な用件で来たと、リズが話をして控室に通してもらう
直ぐに、王族専用の会議室に案内されて、待っていると陛下と
ヨハン ボルツマン団長が入室して来た
臣下の礼をしてから座り、ギルド本部での事を話をした
陛下
「リーナよ話は解ったが どうしたいのだ」
「陛下 ヨハン ボルツマン団長 ライラックが討伐成功した場合
どの様に思われるのかを お聞きしたい」
ヨハン
「はっきり言って 面白く無いと思うな ライラックという冒険者は
今日初めて会って まったく知らないし」
「それは 冒険者自体が嫌いなのか 小娘ばかりのライラックが
生意気に見えて嫌いなのか どちらなのですか?」
他の仲間も、ヨハンを鑑定し始めていた
ーーーヨハンは剣紳で熟練度50 サブスキル無か
「後者だな 大体 いきなり王城に来て 陛下を呼び出す事自体
平民の分際で 身の程知らずで嫌いだよ」
「はぁー もう面倒くさい あんたも剣士なら 実力でわたしを
黙らせなさい 陛下の前で わたし達を此処まで侮辱しといて
わたしからの決闘を 受けないと言うのは無しですよー」
「陛下 決闘の許可は出してくれますよね もちろん真剣での勝負ですから
腕の1本 叩き切っても良いですよね」
リーナ舐められて怒っている、ああなったら誰も止められない
陛下
「腕を切断される可能性が有るのなら 流石に許可出来ない」
「切断してもカズトが 欠損した部位を回復出来ますから 大丈夫ですよ」
「カズトー 腕切断したら回復 よろしくねー」
「あぁー いいぜ 心おきなく戦ってこい」
陛下
「カズトが 回復出来なかった場合は どうするのだ」
リーナは少し考えてから
「もし 出来なかったら わたしは王立近衛騎士団に入ります
これでは ダメですか」
「良いだろう 回復出来なかった場合の 言質は取ったからな」
侍従にフリッツ・ボルツマン に 修練場の用意と審判をする様に指示をし
それと お菓子と紅茶を持って来る様に伝えていた
「ヨハン ボルツマン リーナからの決闘の申し込みを 受けるよな」
「はい 陛下受けます」
アリス
ーーーリーナのアノ言い方は 舐められてかなり気分を害している時ですわ
カズト
ーーー緊張してエクストラヒール失敗しない様にしないとな
ミシェル
ーーー剣紳なのに鑑定使えてないのね どっちが身の程知らずなのでしょう
お菓子と紅茶を頂きながら
「カズトー 剣貸してくれない 相手は剣紳で力押しして来ると思うから」
「いいよ 俺の剣 まず折れないはずだからな」
リーナは自分の剣を渡して、カズトから剣を受け取り帯刀し、リズの近況を
陛下と話をしていたら
ヨハン
「何故 アイリーン エクルストン殿下が 冒険者としているのか」
リーナはこめかみを押して、呆れた顔をしながら
「ヨハン ボルツマン団長 もう少し宮廷内での事柄に気を回しましょうね」
陛下は笑いを堪えていた
暫くして侍従が来て用意が整ったとの事で修練場に向かった
フリッツ
「ヨハン 本当にリーナと決闘するのか」
「小娘に 力の差を見せつけてやる」
フリッツは呆れた顔をして 審判する為に歩いて行き、其々が位置に着いて
決闘の開始の合図が上がった
リーナは全身から最大の殺気を放って、間合いを一気に詰めて、手始めに
突きを入れた、辛うじて 太いバスターソードで受け流したが、ヨハンは
リーナの重い攻撃に驚いていた
リーナは、得意の360度移動しながら、手数の多い攻撃で翻弄していき
ヨハンは段々受け損なって、小さなケガが多くなり始めていた
陛下
「ヨハンからの攻撃は 簡単にリーナに受け流されているし 逆に攻撃を
捌き切れていない」
「リーナの殺気は今も出ているから 本当に腕の1本切り落とすかもしれんな」
アルフ
「侮られ リーナ 切れて 止まらない カズトの 出番 必須だな」
ヨハン
ーーー剣聖でこれ程早くて 力強い 剣や体捌きの剣士は 見たことが無い
ーーーくそぉ 剣紳の力に 今まで怯まなかった 剣聖は居なかったのに
幾らヨハンが仕掛けても華麗に踊る様に躱されるし、リーナの美しくて早い
力強い攻撃に押され始め、遂にリーナは全力の力で、剣を叩き折り返す剣で
腕を切り落としてしまう
リーナは、直ぐにハイヒールを掛けて、傷口の出血を止めた
フリッツ・ボルツマン
「勝者 リーナ フローリア これにて決闘は終了とする」
「カズトー 傷口は塞いだから 後はお願い」
ヨハンは激痛に耐えながら
「完敗だ・・・」
と言うと気絶してしまった
直ぐにカズトは、エクストラヒールを無詠唱で掛けると、腕が再生されていき
それを見た、陛下・リズ・フリッツは、神秘の世界を見た顔をして驚いていた
フリッツはヨハンをベンチに寝かせると
「リーナ 教えてくれないか 確か剣聖のはずなのに 何故剣紳と力の対決で
勝てるのか」
リーナ
「依頼をしない時 午前中は必ず鍛錬をします その中に武器を使った
模擬戦が有り 剣士どうしでは必ずカズトと手合わせをします」
「剣紳の攻撃は いやって程この身で受けています 最初は力負けして怪我を
していましたよ でも努力していくと 剣紳の強い力に剣士スキル持ちは
全員対応する事が 出来る様になったよー」
「カズトも 最初は剣聖の速さに付いて来れなくて 良く怪我していました」
「剣聖と模擬戦をしていくと 剣聖の速さに付いてこれる様になり
カズトにとっても メリットは有ったの」
「模擬戦は弓聖と大魔法使いも剣紳や剣聖とします 前衛職と後衛職では普通
後衛職は必ず負けますが・・・」
「うちの後衛職は 剣紳の力強さと剣聖の速さに対応出来る様に努力し
遂に剣聖と同等以上の速さを習得したよ 武闘大会でライラックの後衛職が
素早く動いていたのを 見て知っているよね」
「それと 後から合流した仲間4人も鍛錬して わたしと実力の差は
有りませんだから ミシェル カレン セレス サラを舐めて挑むと 痛い目を
見ますからねー」
フリッツ
「そうだったのか 今も全員努力をして鍛えている その差が俺達は
ライラックより弱い理由か」
ーーー努力をしないと 強くは成れない 剣紳のスキルは強力で
ーーー大半の剣士には軽く勝てるから あまり努力はしていない・・・
「陛下 盗賊を討伐しても 王立騎士団はライラックに誹謗中傷はしないと
受け取っても良いですよね?」
陛下
「リーナは 実力でヨハンを 捻じ伏せたのだから 王立騎士団がライラックに
つまらない事を言わせない と 約束する」
ーーーヨハンも 世の中には とてつもなく強い剣士が居ると
ーーー判っただけでも 良い経験になっただろう
「ありがとう これで心置きなく 討伐しに向かえます」
ライラックは王城から去り、ギルド本部に向かって行った
気が付いたヨハン・ボルツマンは、切り落とされたはずの腕を見てから
周りを見回して
「兄上 リーナ達は下城されたのですか」
「ああ ギルド本部に向かったそうだ」
陛下
「ヨハン 別の件でライラックを調べた事があるのだが リーナは
侮られてコケにされた時 直ぐに対応しないと 仲間も同じ様に危害を
加えられる可能性が有ると 考えているのだよ」
「エルヴィス ドランスフィールドからの 報告書にも書かれていたし
アイリーン エクルストン からの話にも有った」
「だから ヨハン ボルツマン ライラックに対して敬意を持って接しよ
これは 王命で有る」
「謹んで 拝命致します」
ヨハンはフリッツに連れられて修練場を後にし
陛下
ーーーリーナは 王宮と問題が起こらない様に 考えているのかな
ーーーそれにしても 強い 討伐達成して無事に戻って貰いたいものだ
ギルドにて、エルヴィスと再度打合せを始めた
疲れた顔をして、リーナはアリスを見る
アリス
ーーーあれだけ 陛下やボルツマン兄弟と交渉していたから 無理はないわ
「エルヴィスさん わたくしがリーナの代わりに話をしますわね」
「王立騎士団の 団長ヨハン ボルツマンは 陛下の前でライラックを軽蔑して
侮っていました 当然リーナは憤慨し決闘を申し込み ヨハンの剣ごと腕を
切り落として 勝利しました」
さらっと言うアリスに、エルヴィスは青い顔をして
「切り落とした腕はどうしたのだ?」
「腕は再生しましたから 痛みも無いし動きも前と同じで 後遺症は無いですわ」
「そうかヨハンは 陛下の前でリーナを侮って 痛い思いをしただけか」
「それと陛下より 盗賊討伐を完了しても 王立騎士団には余計な口出しは
させないとの 言質を頂きましたわ」
「エルヴィスさん シリル ダルレ盗賊団の依頼を受けますわよ」
「ライラックが受けてくれるのは とても助かる」
「エルヴィスさん 人数が150名位居るとなると 捕縛は不可能だと
思いますが どうしますか?」
「王都から遠いし 首領だけ連れて来るのも無理だなー 全員抹殺許可を
王宮から貰ってくる 少し待ってて貰えるか」
リーナ達は了承してから、酒場に行き夕飯を食べて直ぐに就寝した
翌日午前中は何時もの鍛錬してから、ギルド本部に行き、エルヴィスに
面会して結果を聞いた
エルヴィス
「王宮は 首領を含む盗賊団全員の 粛清を許可された
ギルドカードや 身分証明になる様な物を 出来たら回収して欲しいそうだ」
リーナ
「わかりましたー 討伐依頼を9人ライラックで受けますので 昨日受けた
討伐手続きに情報を追加して下さい この討伐依頼以外は 依頼した町での
受け取りにしてね」
受付嬢が来て、修正手続きをして、依頼書を3枚寄越してくれた
「2枚は 野盗で人数は少ないね これなら捕縛してギルド支部に
持ち込める エルヴィス依頼したギルド支部に 野盗を乗せる荷車の用意
お願いしますー」
「判った手配しとく 最初の討伐は盗賊団か」
「はい 被害が大きいからねー 明日の早朝に旅立ちしますね」
「朗報を待っているぞ 気を付けて行ってこい」
元気よく《はい》と言い、会議室を出て行く
ヴォロスには14日で着き、夕方についたので酒場のテーブル席に座り
様子を窺った
テーブルに料理と飲み物が並べられてから、食べ始めていると段々
冒険者や旅人が入って来て
何時もの様に聞き耳を立てていると
旅人A
「今この町に マッドタートル商会の商隊が 逗留しているだろう」
旅人B
「行先は帝国だったな この先に盗賊団が跋扈しているから
襲われるのでないか」
旅人A
「冒険者を何人か護衛に雇ったらしいが 王立騎士団が逃げ帰った相手に
勝てる訳ないだろうに」
旅人B
「何か裏が有るのかな 普通だったら帝国方面に 商隊を出さないだろう」
旅人A
「不思議だよなぁー 噂だとマッドタートル商会は 襲われた事が無いらしい
もしかしたら 盗賊団に 通行料を払っているのかもしれないな」
旅人B
「冒険者は 商隊の形を整えるだけって事なら 解るよ」
「それと 商隊の女子供を奴隷として 帝国に売り飛ばしているらしい」
旅人A
「俺達みたいのは まぁ 見るからに 金を持っていなさそうだから
絶対に盗賊団に 襲われる訳ないもんなー」
2人は《はは そうだな》と言い、酒を飲んで笑っていた
料理を、モリモリ食べながら、リーナは早口で
「驚いたね こんな所で泥亀の話が出て来るにゃ 痛い 噛んだー」
「お前なぁー 学習してくれ」
あきれ返ってカズトが言うと、皆は笑っていた
「リーナは置いといて アリス カレン ライラックはどう動いた方が
良いかな」
カレン
「当然 泥亀の後を付いて行けば 盗賊団と遭遇しますわよね」
アリス
「確かにカレンの言う通りですが 何となくモヤモヤしていますの」
セレス
「わたしが盗賊の首領だったら ライラックが討伐に来る事は予想されていますね
ライラックとリズに シリル ダルレは 地位を剥奪された事で
恨んでいるでしょう」
「わたし思うに 最終的に泥亀は ライラックを引っ掛ける エサだと思います」
「俺達が ネブタ商会の立場か ならその引っ掛ける竿を ものの見事に
へし折ってやらないか」
「みんなー カズトの言った事を わたしはしたいと思うけど
みんなは どうかなぁー」
アリス
「リーナ これ以上は此処で話すのは不味いわ 場所を変えましょう」
別の酒場の個室を取り、問題はどうやるかで、意見を言い合っていた
サラ
「相手を 知しへんと不味いね シリルに吊り上げられたら 恥ずかしいからね」
カレン
「わたくしは シリルの古巣にも関係者が居ると確信しています 普通に考えても
撤退するなんて考えられない事ですわ」
ミシェル
「ヨハン ボルツマン団長が 絡んで居るって事は無いですよね?」
アルフ
「リーナに 面と向かって 侮るだけの 気力が 有るのだから
関係ないと思う」
「でも 元シリルの部下 だった者が 関わって いないと 撤退は 出来ない」
リーナ
「それと旅人の話で 泥亀が奴隷取引の話と 盗賊団の奴隷取引の話 臭いよね」
アリス
「おそらく シリルの盗品と女子供を 泥亀が買っているわ リズ 奴隷売買の
疑いが有る時は 王宮は調査してくれるのでしょうか?」
リズ
「疑わしい情報でも ホーネット伯爵に連絡する事は 必要だと思いますわ
メールバードを ライラツクとわたくしの連名にして 伯爵に送りましょう」
リーナ
「伯爵に恥をかかせない様に 本当はもう少し情報が欲しいよねー」
カズト
「確かに目立たない様にして聞き込みとすると 農民警護団装備の出番だな
リーナ 何時からするか 決めてくれ」
「明日の早朝から聞き込みをします だから沢山食べて英気をやしなってねー」
全員がっつり食べて、さっさと寝床で横になる
翌日 ヴォロスの周りの村に赴いて、農民が4人も居るから 警戒されないで
溶け込み、作柄を聞きながら、盗賊団の事も聞いて行った
エアフルトでも同じ様に聞き込みして、町に戻り酒場の個室で
「みんなー 村人から聞いてどう思ったー」
カズト
「困った どれも噂話しの域を 出ないんだよなー」
みんなもそう感じていて
リーナ
「確固たる証拠は無いけど 王都に一報入れとく必要が有りそう」
アリス
「わたくしの実家経由で連絡しましょう リーナ 首領は捕縛でないと
だめですわ だから 王立近衛師団に捕えた罪人を 王都に運んでもらい
詳しく調べて貰わないといけませんわ」
「リズが言った様に 予想を報告するのは 良いとは言えないけど 伝えよう
メールバードは ホーネット伯爵宛てに送ろう みんな 良いよね」
次に問題に成りそうな事を、話し合いを始め
アリス
「討伐しても泥亀も捕縛出来ないと 新たに盗賊団が発生しますわ」
「みんなー 盗賊団と泥亀を一網打尽にするのに どうしたら良いか
勘を働かせてみて」
全員考え込んでから
カレン
「わたし達が討伐に向かっている事は 予想でなく実際に知っていると思う
泥亀は エアフルトに逗留したままになると思います」
「ヴェルスかテトヴォに居る 後から来る商隊を襲った時 助ける為に
ライラックが出て行くと 挟み撃ちを仕掛けて来ると思います」
カズト
「そうすると 奇襲をする盗賊の隠れ家をまず探さないと どの程度の人数か
知らないとな」
「それと 剣紳クラスの気配を 皆で感じ取って見て欲しい 首領は剣紳だから
剣術とは気配は違うからな」
リーナ
「隠れ家探しは全員でするよー 盗賊が商隊を襲う時は2手に分かれて
戦う事になるね」
「明日 ライラック正装で ギルドでメールバードを送ってから
農民警護団装備に着替えて 隠れ家探しって事で行くねー」
暫く食べながら意見交換をして、明日に備えて大部屋で大人しく就寝した




