第19話
魔国軍と共和国軍の全面衝突
共和国軍と途中で別れて、獣道を3日進んだ所で魔国軍を発見し
様子を見ていると
「もう直ぐ進軍しそうね」
「本隊は明日の朝には 到着しますから間に合うでしょう」
「見た感じ 魔国軍 今夜は 進軍しそうも無い」
「俺達は 此処で野営だな」
「では 見張りは わたし アリス アルフ カズト でいいかな」
「敵軍の傍で全員寝るのは 怖い・・・」
皆 頷いてくれた
翌朝、最後の打ち合わせをした時 リーナの手が震えているのに気が付き
カズトは傍に行き、ハグして
「リーナ お前は少し気弱で 優しい女の子 1人ではないぞ」
「わたしは 家族だと 今は 思っています 家族の為なら
頑張れます」
「わたくし達はそんなに頼りないですか 嫌って程訓練して実戦に耐えて来た
あなたの弟子ですよ」
全員にハグされたリーナは
「ごめん こんなに良い家族が居るのだもの 気弱では勝てるものも勝てないね
死ぬ気で戦って 死なないで勝 この意気で行こうー」
皆 何とも言えない笑いをしていた
朝に成り 共和国軍と魔国軍は遂に開戦となり、予定通り魔国軍の前衛が
進んで来て 20メートル位間隔が空いた時、4人掛かりでアースウォールを作り
前衛と中衛を分断してから飛び込む
「アースウォールは10分位で消えるよ それまで此処を持ちこたえれば良いから
目くらましで良いから 弱いファイヤーボールで顔を狙って撃って
卑怯だと思われてもいい 責任はわたしが負う」
「さぁ 全員乱れ撃ち始め~」
アースウォールが消えた時には、前衛に居た魔族兵士は共和国軍が全て倒し、
農民は共和国軍の後方に避難していた
「みんなぁー 農民は解放されたよぉ~」
「リーナ 少し後ろに下がってから攻撃しましょ」
全員距離を取り、ポーションを飲んで、アリスはロッド
アルフは弓矢を手にして
「みんなぁ~ 遠距離攻撃 最大火力で開始」
「ライラックに遅れを取るな 全員進め」
共和国軍も遠距離攻撃を開始、2/3位削いだので
「騎士団長 ライラックが突破口作ります 行くよみんなぁー」
後衛2人が弓矢と魔法で前方を払い、前衛の2人が剣で切り倒す
当然狙いは魔族軍の大将、周りに居た兵士を倒して捕虜にして
戦闘は終結した
「これで ライラックの依頼は達成だもんね アハハ」
全員で久しぶりに笑う
騎士団長は、部下に指示を出してから
「町まで農民の護衛しながら 戻ろう」
ギルド支部に報告してから3日休みにして寛いでいたら、呼び出され
執務室でギルドマスターと騎士団長がいて、
騎士団長
「ライラックの皆には 一度首都に戻って貰いたい」
ギルドマスターより
「今回の依頼は国選依頼だから ギルド本部に報告で完了になる」
「解りましたー 用意が整い次第 首都に向かいます」
翌日 ギルド支部に首都に戻る報告をして、首都に向かう
ギルド本部に、国選依頼達成の報告したら、報償金は共和国からの
支払いとの事で、暫く滞在する事になった
直ぐに湯屋に行き、疲れをほぐして、酒場で食事しながら反省会をし
リーナは立ちあがり、深々と頭を下げて
「今回の依頼は わたしたちには やはり手に余る仕事だと思う 誰か
死ぬ可能性が高かった ごめんなさい」
「リーナの趣旨に賛同したのだから 良いよ 俺達もこの依頼で色々
勉強になったしな」
「わたしは 絆が強く太く なった 気がします」
「わたくしは 今回の戦いで4人の連携が確認出来た事が 良かったですわ」
「ポーション飲みながら 戦ったのは初めての経験ですし」
「でも 勝てましたわ もし誰かが死にそうなら わたくしも カバーに
入る予定で メンバーに注意をしていましたけれど 無駄になって良かったわ」
「いつ頃 報償金貰えるかな 冒険者は仕事して貰うのだからなぁー」
「カズト 国選依頼で払わないって事はないよ ダブン・・・」
「リーナ それ直感?」
「変な予測しないでよ もしドタキャンされたら わたくし切れまくるわ」
「大人しく俺は待っている事にしよう」
翌日ギルド本部から呼び出しが有り、執務室に赴き
デニス・バウムガルトより
「今回の国選依頼の報償金は 1人当たり大白金貨3枚 3000万になる
金額が大きいので 前回と同じに各々のギルド口座の入金になる」
ジム・アーロンが執務室に入って来て
「ライラックの皆さんご苦労様 報償金についてはデニスから話が有ったと
思うが 俺の話は・・・ ライラックが嫌がる話だと思う」
「騎士団長殿 どんな話か聞かせて下さい」
「王宮から 魔国の大使が来るので 国王の警護して貰いたいとの事だ」
「近衛師団の師団長より強いからな・・・」
「謁見式に参列して貰いたい この2つなのだ」
「ジム アーロン殿 国王警護の国選依頼を ギルドに出して下さい
これは別料金になります 冒険者ですから」
「謁見式については 条件は前回と同じです 侍従長に話を通して下されば
招待を謹んで受けます」
「解った 2つとも侍従長に話を通す」
話が終わったので退室し、酒場で食事しながら
「また勝手に依頼受けちゃって ダメだったかな」
「国王警護を国選依頼にして しっかり報償金を決めたから良いですわ」
「警護では 立って いるだけ よね?」
「まぁ 何にも起こらないだろうな それでお金が得られるか」
「それと謁見式も 今度は何もないよね?」
「リーナ あんまり考えるな 俺みたいに楽観的にしてろ」
2人は頷いている
ギルドから正式に国選依頼を出されたので、ライラックは受けてその日を
待っていた
警護の当日、ジム アーロン騎士団長と一緒に登城
「今日は 当然ライラックの武装はそのままだからな」
「あら わたくし達なら素手でも警護出来ますわよ」
「俺は使節団の前で 又御前試合してもいいぜ」
「師団長と再戦も面白いね どの位強くなったのか見たい」
「わたしも 再度 対戦したい」
ジム・アーロンは
「国王様が使節団の前で恥かくから 止めてくれ」
雑談しながら歩いていき、侍従長の執務室にて各騎士団の位置
入室の順を決め
最初に国立騎士団が整列し次に冒険者が続き、近衛騎士団が対面に整列
すると決まり、武装したまま指定された位置に立ち
最後に近衛騎士団が入場して、わたし達の前を通った時近衛騎士達は
解るほどにビビりまくっていた
国王が玉座に座り、使節の方が供を2人連れて来場し
儀礼式典はつつがなく終了
退席途中で突然わたしの前に立ち止まり
「貴方は わたくしを助けてくれた冒険者ですよね?」
「もしかして テレシア レンセンブリンク様ですか?」
「後でお話したいと思いますので 時間を取って下さいね」
「はい」
ーーーまた厄介事になるのかなぁ~
ーーーカズトみたいに 楽観的に考えよう
国王と使節の挨拶が終わり使節団が退室された後、国王から尋ねられた
「君たちは 使節の方と知り合いなのか?」
「はい 神聖国ミズガルズにて テレシア レンセンブリンク様が
襲われていた時 刺客を捕らえて救助しました」
「あい分かった そなた達も下がって宜しい ご苦労」
退室後
「この後 使節の方と逢わなければ ならないので みんなも
付き合ってね」
控室で暫く待って居たら、貴賓室に案内され お辞儀しながら
「お久しぶりです テレシア レンセンブリンク様」
「その節は ありがとうございました 座って下さい」
「神聖国からの帰りの護衛に 貴方たちに依頼しようと思っていたら
もう出国されたと聞いて その時はがっかりしましたわ」
ーーーやっぱり依頼する気だったんだ
「本国に戻り その後貴方を拉致したり 農民を盾にして共和国に
攻め入ったり 非道な事をしていたのは わたくし達だと知った時
もし再会したら 謝罪したいと思っていました」
「本当に ごめんなさい」
床に土下座した、従者は慌てて立ち上がらせ様としたが
「不義理を働いたのは わたくし達です」
と 一括して黙らせた
ーーー魔族にもこうゆう人が居るのか
「あなたの誠意は受け取りました 頭を上げて下さい」
「わたしは許したいと思うけれど みんなはどう」
「リーナが 許すと 言うなら わたしも 許します」
「俺も良いぜ 一番大変だったのはリーナだったからな」
「わたくしは リーナが檻に繋がれて拷問されている姿を 今でも
忘れられません わたくしも貴族出身ですから 土下座までした貴方の誠意は
本心だと解りますので 謝罪を受け入れます」
「受け入れてくれて ありがとうございます」
席について、侍従にお茶の用意を言いつけ
「改めて わたくしはレンセンブリンク王家の第3皇女
テレシア レンセンブリンクと申します」
ーーー驚いた まさか王族の殿下だとは
「わたしは リーナ フローリア ライラックのリーダーです」
「わたくしは アリス ホーネット サブリーダーをしています」
「アルフヒルド ルトストレーム です」
「俺は カズト アースウッド 宜しく」
暫く歓談した後
「ライラックの皆さま わたくしと友誼を結んで頂けませんか」
わたしは仲間を見回したら、頷いてくれた。
「もし友達になるなら わたし達はみんな呼び捨てなの だから テレシアって
呼んでいい?」
「宜しいですわよ テレシアで わたくしも リーナで良いかしら」
「うん 宜しくねー」
「俺は カズトでいい」
「わたしは アルフ で」
「わたくしは アリス 良いお友達関係になりたいですわ」
今後魔国との関係にどう関わるかまだ分からなかった
護衛の報償金を受け取って、1日あたり3つ位の依頼を受けて
走り回って稼いでいき
数日後謁見式の日取りが決まったと連絡が有り、冒険者正装をして
王宮に向かう
騎士団長が出迎えてくれ、謁見の間に入ると前回より遥かに多い人が
参列していた。
近衛騎士団と国立騎士団が両側に整列し、凄い数の貴族が参列して居て
流石にわたし達は怖気づいた
エスコートしてくれた侍従が
「国王陛下の前に進んで下さい 大丈夫ですので」
おずおずと進んで礼の姿勢を取り
「頭を上げよ 我が国の危機を2度も救ってくれた冒険者ライラック
感謝する」
「功労が有った場合 普通は叙勲か爵位を授けるのだが 其方らは
前回 冒険者だからと言い 辞退されているので困っているのだよ」
「魔国との戦争を終わらせ 攫われた農民を救出し 魔国の大将を捕らえる
等 功績が余りにも大きい」
「御前会議で決めたのは 我が王家と冒険者ライラックとの友情の証として
王家の友人 と言う紀章を送る事にした 受け取って貰えるか?」
仲間の顔を見たら頷いていて
「謹んで拝領致します」
全員で礼をした、国王自ら1人1人に紀章を胸につけて頂き、再度礼をし
「その紀章を付けて入国した時は 国賓待遇になる また我が国に来てくれ」
侍従長が謁見式の終了を告げ、わたし達は下城した
湯屋に行き汗を流し、宿を取ってから食事始め
「やっと終わったねー お疲れ様」
「いいですわ 思う存分 ハメ外しましょうよ」
「暫くは 共和国に 来る事は 無いよね」
「魔族の脅威も無くなった リーナの心配事は無くなり 俺たちの仕事は
終わったー アリスの言う通り 食べて飲んで ハメ外そう」
「うん わたしもそう思う 王国に帰る前の 食事会 わたしが此処の
料金払うわよぉー」
「リーナの 奢り 嬉しい」
食べすぎ飲みすぎで、湯屋の宿に這って行き2日寝て
流石に3日目には湯屋の宿を出て、ギルド本部に行き共和国を
離れる話をした
「何なのですか わたしの奢りだと思ってあんなに 飲んでー」
「俺 リーナの奢り つい嬉しくなってな リーナに会うまで
貧乏でろくに食べられなくてなぁー」
「わたくしも まさか飲み過ぎて記憶を失うとは 初めてですわ」
「リーナの 心配が 無くなったので 無意識に 気を緩めていた
まさか わたし あんなに 飲めるとは 思わなかった」
「まぁ 良いですけれどね でも財布が軽くなった」
《アハハ》
「国境まで行くのは 時間が少し足らないから 最初の町に泊まろうか」
皆 賛成してくれた
町の繁華街をのんびり歩いていると、ギルド支部の前に10人くらいの
人だかりが出来ていて、ギルマスが吊るし上げられていて
「リーナ あの人ここのギルマスよね?」
「どうしたんだろう 町の人はあまりギルドに来る事ないのに・・・」
ギルマスの傍に行き
「どうしたのですか」
「まだ冒険者が首都から戻って来ないので 依頼が溜まって魔物の被害が
甚大なのだ」
小声で
「アリス 今の話聞いたら リーナは手助けするよな?」
「しますわね リーナですから」
「わたしも そう思います まぁ リーナ らしいですが・・・」
暫くリーナとギルマスが話をして
「みんなー ここの依頼を受けて町の人 助けても良いかな?」
3人は頷いて苦笑しギルドに入り、掲示板を見ると
「こんなに依頼が溜まっているのですか Sランク3 Aランク5
Bランク6 溜まり過ぎですわ」
「ギルドマスター SランクからBランクの依頼は 普通本部に依頼
しないの」
「依頼したのだが 今は受けられないと言われて 断られた」
「ギルドマスター 此処にそもそも 冒険者は居るの」
「今 このギルド支部で活動している 冒険者はFランク2 Eランク3
Dランク1 しか居ない」
「あぁー 此れは 無理だ 行けば みんな死ぬ」
「リーナでなくても 俺も人助け考えるレベルだな」
「リーナ 今日はもう夕方ですので 宿を取りましょう」
「そうだね ギルドマスター明日また此処に来ますね」
「そうか ライラックに期待してるぞ」
宿を取り個室で食事しながら、リーナは言い難そうに
「ごめん 町の人どうしても助けたいのだけれど 良いかな?」
《良いよ》
明日の打ち合わせをしてから、眠りについた
翌日ギルド支部に行きギルマスの執務室で
「ギルドマスター 今一番被害の多い順に討伐したいのだけれど
どれですか?」
「やはりSランク3つが被害が大きいので これ等から討伐して
貰いたいのだが・・・」
「みんなー Sランクからするとなると 1日1つかな どう思う」
「Sランク だと 無理すると わたし達でも 死ぬかな」
「他の冒険者は居ないのですから リーナの言う通りですわね」
「俺は 移動に1日駆けて行き野宿し 翌日討伐するのが良いかと
思うぞ 強化走りの疲れは取った方が安全だろ」
「解った 依頼受けたら今日はその準備 出発は明日で良いかな」
皆 頷いた
「ギルマス Sランクの依頼どんな魔物なの?」
「サイクロプスとブロンズパペットとマンイーターの3匹です」
「サイクロプスから討伐しますか 人型だから良いのかと思うが・・・」
「どれも厄介な魔物ですわね ポーションを多めにし 予備の武器も
持参しましょう」
「Sランク魔物だと 俺の武器が一番壊れそうだな リーナと違い
力任せの部分があるし」
「わたしは 属性矢 限界まで 持って行きます」
「では Sランクのサイクロプス討伐クエストを受けますので
受注処理お願いします」
「助かる ライラックに期待してるぞ」
パーティとして受け 明日出発し到着後は野営し
「アリス サイクロプスについて 何か知って居る事は有る?」
「一つ眼の巨人の別名が有る通り 巨大な人型で腕力が非常に強い」
「弱点は目かな 俺では飛び上がっても剣じゃ 届かないな」
「わたしは飛び上がれば 届くかもしれないけれど 恐らく
叩き落されるね」
「矢や 魔法攻撃 の 攻撃 ですか・・・ 属性矢は 目にしか
効果 無さそう」
「腕でカバーされてしまいますわね 多分 動きを止めないと
いけませんね」
「アルフとアリスが遠距離攻撃で わたしとカズトが足狙いの
攻撃かな」
「でも 片足 潰すのは 大きくて 太いから 手間掛かりそう」
翌日、サイクロプス討伐始めたが、予想以上に苦労し
「リーナ こいつの足刃が通らなすぎ 正確に1ヶ所攻撃にしよ」
「解ったー 左足にするよぉー」
かなり時間は掛かったが、左足のアキレス腱を切り倒し
動きが鈍くなったところで、何とか討伐が終了
魔石と魔物素材を回収してから野宿し、翌日報償金を受け取り酒場で
食事しながら
「近寄れば こん棒振り回すし 魔法撃てばガードするしで
確かにSランクの魔物ですね」
「わたしの 属性矢 最後に 目に 命中したから 良かった」
「俺達 結構打合せしたのに 実際は結構違うよな」
「臨機応変に対応するのには 色々な魔物を多数討伐するしか
経験は積めないのかも 知れませんわね」
「アリスの言う通りかも 熟練度では無く経験か・・・」
残りのSランク討伐依頼を終わらせた後
「わたくし 戦っていたけれど 何だかしっくりこないですわね~」
「わたしも 撃つ タイミングが 合わなかった」
「俺も 攻撃しようとした位置が リーナと被っていたな」
「わたしも カズトにぶつかりかけた」
「前に少し話が出ていた経験の差ですか」
「Aランク5とBランク6の依頼だけはしようね 終わったら
王国に帰ろう」
皆 頷いてくれて結局全て終わるのに1ヶ月位掛かり 帰国した。




