第95章
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女帝ミッチから至近距離に駐留しているヒッポ君達の部隊。設営規模の様子から、どうやらミッチの部隊がビバークする期間は長期にわたる可能性があり、こちらは目の前で気づかれやしないかと戦々恐々としている。そこで部隊長がストレンジャーに指示するや、早速ストレンジャーは女帝ミッチの元へと向かって行った。しかし何故……
ヒッポ君「部隊長、もしやストレンジャーにネゴシエーションを依頼されましたね?アイツ以外と口が上手だから。」
部隊長「いや違うんだよ。ワシもびっくりなんだが……彼が用を足したいと言ったから了解しただけなんだ。まさかミッチのビバークする方へ向かって行くとは、何を気が触れたのかこれでは自殺行為じゃないかと心配でならん。」
ヒッポ「え、そうだってのですか。全く警戒心のないやつですよね。だけどそうこうしているうちに彼らのビバークの設営規模が大きくなっていますよ。これではこちらで監視するのがバレてしまいますよ。」
砂漠での設営はあっという間に広がっていました。どうやら後から来る部隊も合流するのかもしれません。やがて暗くなる前に部隊は完成し、戦時下にも関わらず派手な夜の宴が始まるのでした。周りではキャンプファイヤーがあちこちで焚かれ、真っ暗な砂漠にテント群が浮かび上がります。部隊長もこの規模の設営は見たことがないらしく恐れながら、まだ帰ってこないストレンジャーの事を心配していますーーー
ヒッポ君「きっとストレンジャーの奴、好奇心旺盛だから偵察して直接女帝の玉座までこっそりと忍び込むタイミングを見計らっているのでしょうね。でなければ何かしらの動きがありそうなもんだから。」
ターシャ「ミッチとの交渉事だったら私達親友なんだから私が行ったほうが良かったんじゃないかしら?」
ヒッポ君「それがね、どうもこちらの世界に来てからミッチは人が変わってしまったようで。ジュズッピ閣下と親子と知った途端に不仲になってから性格が変わってしまったようなんだ。こんな大きな親子喧嘩に発展するんだから、余程の事情があったんじゃないかな?」
ターシャ「それにしてもストレンジャーって、ミッチとはあまり直接お話をしていた様子は無かったんだけど大丈夫かなぁ?今頃誰かに捕獲されていたりして……」
その頃ストレンジャーは……
ストレンジャー「やはりお会いできて光栄です!しかもこんな宴に参加させて頂けるなんて。」
女帝ミッチ「何よ、久しぶりにお会いしたんだからこれぐらいの事は当然でしょ!それよりジュズッピの出方を教えなさいよ。」
ストレンジャー「そうですねぇ、確か予定では今頃西の温暖な海岸線に駐留しているのでしょう。地図で申しますと……」
女帝ミッチ「なるほど、アイツらしいわね。きっとその近隣のバルで美味しい海産物を肴に宴を開いていることでしょう。なにしろ海の幸が好きでしたからね。図々しいったら無いわ!」
ストレンジャー「ところでミッチ、もし気を悪くされなかったらで結構ですが、根本的なお話を聞かせていただきたいのですが。」
女帝ミッチ「なによ、かしこまった言い方しちゃって。私達兄弟でしょ。ターシャは知らなかったでしょうけど。」
ストレンジャー「そうだよねお姉ちゃん。でもジュズッピパパは一体何を考えているのかなぁ?お姉ちゃんもなんでそんなにパパの事をいじめるの?」
女帝ミッチ「えっとね、これだけはわかって頂戴。ワタシとしては決してパパの事をいじめているのではなくって、パパがあまりにもママの事を悪く言うもんだから、ママっ子のワタシとしては決して許しがたい状況でありまして、或いはママに代わってお仕置きをしようと考えているのですわ。」
ストレンジャー「そうなんだ。だけどね、パパにもいい所があると思うから、あんまりいじめないでよね。」
女帝ミッチ「そうは行きません。パパは昔からワガママ放題で、ママの連れ子の私の事を酷く嫌って他の国の王家の所へ侍女として放り込むような人なんですからね。貴方だって分かってるでしょ、私がどれだけ苦労したことか。でもね、今思えばターシャに会えて良かった。あの子本当に優しいんだから。」
ストレンジャー「そっか〜、じゃしょうがないね。ならば思いっきりミッチの気がすむまで親子喧嘩するがいいさ!頑張ってねっ。」
そしてストレンジャーは姉である女帝ミッチとの交渉決裂という形で部隊へと引き返すのであった〜〜〜
///to be continued!!!☆☆☆〜〜〜




