表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

93/94

第93章


ーーーー☆☆☆〜


執事シュミットがターシャ達の居る医療施設の正面玄関で皇后様達の乗る四頭立ての馬車を出迎える。



執事シュミット「おいでくださいましたか皇后様。2人とも未だ目を覚まさずにいまして……でもご心配には及びません。体は至って正常な数値でありますのでリラックスされているようです。」


ナディア「そうですか、心配しましたわ。では早速部屋へ案内してください。」



部屋に到着し二人の顔をのぞき込むと、あどけなくすやすやと眠っている二人に人心地ついた気がした。だがジユズッピの罠にはまっただろう事に皇后様は未だ心配を隠せずにいるのだった。



皇后様「シュミット、例の「呪い魔法のダイアリー」持ってきていますよね?ちょっと見せて。」



皇后様の指示でシュミットは鞄の中からダイアリーを取り出すとポケットから鍵を取り出して開封する。皇后様はダイアリーを手に取ると二人のベッドの傍らのベンチに座りページをめくり始めるーーー

どのくらい時が流れただろうか、ケセラとナディアはダイアリーに集中する皇后様とシュミットを残して階下の待合室へと向かった。



ケセラ「一体皇后様はあのダイアリーの中の世界で何を探しているのでしょう。」


ナディア「きっとこれから巻き起こる未来図を垣間見て大作をねっているのでしょう。長くなりそうだから外の空気を吸いに参りましょう。」



二人は秋空の下そろそろ紅葉で色づく市街を眺めながら街路樹の落ち葉を踏みしめて歩き出す。



ケセラ「ターシャとミッチの脳波を察知したのか私には何となく感じられるのですが、彼女たちの表情には今落ち着きが見られますが、これはジユズッピに引き込まれた夢の中の世界でのほんのひと時の安らぎなのではと。きっとこの後彼女達の心境が変化するような事態になるような気がして心配なんです。」


ナディア「シュミットの話によるとターシャは寝言で何度もストレンジャーの名を呼んでいたそうで、何か切羽詰まった表情を浮かべていたそうです。だから貴方の感じた脳波は間違いないのでしょう。彼女達を救うためにも今こそパリピメロン家の秘められたパワーが必要な時なのです。そのためにもこの後古代神殿の壁画や文献に向き合って解明にあたりましょう!」




ーーーー☆☆☆〜


ザマンサは再びオレガド国王に古代神殿での出来事について質問する。



ザマンサ「仮に貴方がた兄弟がこの城から古代神殿への「開かずの扉」を開かなかったとしても、貴方がたはいつしかその奇妙な体験をした世界へと引き込まれる運命だったのではないかと透視魔法から予測できますが如何でしょうか?」


オレガド国王ヘイレン「確かにそうなったところで我々兄弟は必ず元の世界へと戻ってきますよ。だからそんな脅威などちっとも怖くなどありません。兄のジョシュアが元通り我々と平穏に暮らすために私は挑み続ける決意であります。そのためにも貴方も協力してくれますよね?」


ザマンサ「はぁ、勿論ご協力はするつもりですが、私はあちらの世界へ行くのだけはご遠慮させていただけますか……」


オレガド国王ヘイレン「ハハッ、そうですね、無理強いはしませんからご安心を。その世界へ臨む時は我々だけで飛び込んでゆきますよ!貴方とはひとまず古代神殿について謎解きをするとしましょう。」



そしてヘイレンはナディアと「開かずの扉」からではなく表から古代神殿へと向かった。すると同時にナディア達がそこへ到着する。



ザマンサ「ナディア、やはり貴方がたもこの古代神殿がキーであると悟ったのですね。私もこちらの国王の経験談からこの神殿へのルートにはあちらの世界へと続く入り口があるのだろうと考えました。そこでやはりこちらにある古文書や古代文字の謎解きが必要だとこちらに参りました。」


ナディア「そうでしたか、私たちもケセラがターシャ達から透視した様子からそこへ行き着いたのです。さぁ中へ参りましょう。」



国王を出迎えた古代神殿の館長が神殿の中へと案内する。辿り着いた「部外者立入禁止」エリアの中で一行は早速議論するのだったーーー



館長「この度はようこそお越しくださいました。事前に執事から聞かされていた情報から貴方がたのご経験や血筋に繋がる様々な古文書を用意しておきました。古代文字ですので未だかつて解明はされておりませんが如何なさいますか?」


国王ヘイレン「宜しい。我々が今から知恵を絞ってこの古文書と対峙する。君は外して宜しい。」



館長が退席したのを見届けると、唐突にケセラが口火を切る。



ケセラ「私、古文書解読に良い方法に閃きました。ほら、ミッチならスラスラと読める可能性が御座いますので、私がこの古文書を見ながらミッチの脳波へと転送して訳して貰う、というものです。」


ザマンサ「なるほど、だけどそんなに上手くいくかしら。」


国王ヘイレン「中々の名案では御座らんか!それが叶えられたなら一番の近道になるかも知れないぞよ!」


ナディア「その方法なら私にもできそうね。いずれにしても体力勝負となりますから、ケセラと交代しながら試してみましょう。」



ケセラは館長の用意したテーブルに積んである古文書を開き、その内容をミッチの脳波へ転送する。そしてミッチが文字を訳してこちらへ送り返して来るのを皆は祈るような心境で待つのみであったーーー






///to be continued!!!☆☆☆〜〜〜




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ