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第5章

さぁ今宵は町のコロッセオにおいて王女杯のポロ大会の開催です!






皆鼻息の荒い民衆達は久々のお祭り騒ぎに街中が湧いています!





ではその様子を実況中継でお知らせしましょう!









ー☆ー☆ー☆ー







王女の4頭立ての馬車を筆頭に馬車の車列が長く続いて行く。






 目的地の市街コロッセオでは既に民衆が雪崩込む。人々はビール片手にもはや乱痴気騒ぎ。






 車列は選手入場口に混雑を交わしながら突き進んでゆくーーーー






 王女の乗る4頭立ての馬車に乗るは王女とベルリーナ、そして今宵の主役アーサー貴公子だ。






 車内ではアーサーの興奮と裏腹に何故か緊張感が走る。






「ねぇアーサー、どうなの順調?」






 王女の言葉に沈黙したままのアーサー。





 ベルリーナがその様子を察して話を切り替える。






「お母様、先日はゴメンナサイ。でもね、私には、一つ心残りがあるのよ。」






 その言葉にハッとしたような表情に変わる王女。






「何なの一体?よしなさい、今日はアーサーの花舞台なんだから!」






 

 そんな言葉に動揺するでもなくベルリーナは話を続ける。





「アタシ、見ちゃったのよ、お母様の日記の中身を……」






 いよいよ王女の顔つきはみるみる赤らんでゆく。







「それで…アンタは何を言いたいのよっ!」






 すると意地悪な不敵な笑みを浮かべながらベルリーナが続ける。






「お母様の本性を私は見ちゃったのよ。アタシも最初は驚きを隠せなかったけど、本当の所、ターシャが内容を読まなかったことがせめてもの救いよね、フフッ。」






 その言葉に暫く車内に沈黙の空気が流れる。







「アタシも最初あの文章を見たときは信じられなかったのよ……

 だってお母様がまさか国王のお父様のこと、ターシャの事をあんなふうに思っていたなんて信じたくはなかったんですもの!」







 そのまま全てを語る事無く、王女の4頭立ての馬車がコロッセオに到着するのだった。






 アーサーのチームはこの試合で勝利を勝ち取った。






 アーサーは民衆のヒーローとして手厚く歓迎された。






 アーサーとベルリーナをコロッセオに残した帰りの王女の馬車が城に近づくと、王女は悟ったように涙ぐむ。






 今宵の三日月はまるで王女の胸に突き刺さるようだった〜〜〜






 王女の馬車が城に近づくにつれ、王女の心は複雑な思いに満ちていました。






 ベルリーナの告白によって、彼女は母親の秘密と複雑な感情を直面せざるを得ました。






 城の門が開かれ、馬車が中庭に入ると、王女はゆっくりと馬車から降りました。






 王宮の召使いたちが彼女を出迎えました。






王女はしばらく黙って、自分の心の中で整理をつけようとしました。






 母親の本性を知った子どもたちのことで、王国の未来や家族の関係についても考え込んでいました。







城内に入ると、国王が待っていました。







 国王は王女に微笑みかけ、彼女と共に試合でのアーサーの成功を祝福しました。







 しかし、王女は何かを言わなければならないと感じていました。








「アナタ、私には一つお伝えしないといけない事があります。」







 王女は淡々と話し始めました。






 国王は興味津々の表情で彼女を見つめました。






「ベルリーナは最近、私の日記を読みました。アーサーも。その中には伝えてはならない内容が書かれていました。」






 国王は驚きの表情を浮かべましたが、王女は続けました。






「私がターシャについてどのように思っていたか、それが書かれていました。」






 王女は自分の秘密を国王である夫に告げました。






 国王は言葉に詰まり、ショックを受けているようでしたが、王女は続けました。






「アナタ、私たち家族はこれからも共に努力し、結束を保たなければなりません。

 しかし子どもたちが私達の過去の感情にとらわれず、未来に向かって前進できましょうか、それだけが心配で……」






 国王はしばらく黙り込みましたが、最終的に微笑みを取り戻し、王女を抱きしめました。






 王女の真実を曝け出した勇気と家族への愛情に触れ、国王は納得しました。






そして、王女と国王は共に家族としての結束を再び強化することを心がけようとも考えました。







この真実を知らされたとしたら、ターシャは一体どんな気分になるのだろう……







 しかし真実が王女の心残りとなっていた事に、侍女たちは早速気づき始めたのだったーーーー









ー☆ー☆ー☆ー






 あくる日から宮廷は王女のその日記に書かれた真実について侍女たちの噂は持ち切りとなっていた……







 この時何も知らされていないターシャは宮廷の雰囲気に不思議に思いながらベルリーナに何が起きているのか聞いてみた。






 「ベルリーナ、最近宮廷で何か変な雰囲気が漂っているわ。何が起きているのかしら?」







ベルリーナはためらいながら呟く。







「ターシャ、実は私、あなたにその内話さなければならないと思っていたことがあるのよ。昨日、私は王女があなたのことが書かれた日記の中身を読んでしまったの。」








ターシャはベルリーナの言葉に驚きと不安の表情を浮かべている。







「日記を読んだって……それって、どういうこと? 」








 ベルリーナが続ける。







「日記には、王女があなたと貴方の母親についてどのように思っていたかが書かれていたのよ。それが宮廷で大きな話題になっているの。」






ターシャは戸惑いと心配が入り混じる表情となる。






「それって、どういうこと?私には何も知らせてくれなかったじやない?」






「ターシャ、それはお母様にとってもとつても秘密な事であって……お母様なりにこの事をどう扱うか悩んでいたと思うわ。

 でも、お母様は家族との結束を強化しようとしているのは事実。私はアーサーにこの状況について話してみたのだけど、どうしても気になって…


 本当にごめんね、ターシャには……、未だ言えない…」






ターシャは複雑な感情を抱えつつ答える。






「わかったわ、良いのよベルリーナ。ありがとう、このことはお母様のご決断を尊重し、私たち家族の中では秘密のままで前に進もうと思うわ。」






ベルリーナはいくらか安心した表情に戻る。






「それが一番だわ。私たち全員がこれからも協力し、王国に貢献し続けましょう。

 お母様も家族のことを大切に思っていることは確かだからーーーー」







 この出来事を通じて、ターシャとベルリーナの絆も深まり、宮廷は王女の決断に向かって前進しました。






 未来には新たな調和と希望だけが広がっていました。






 王女の日記に書かれた内容の謎はベルリーナとアーサーが握ったまま、謎は深まってゆくーーーー









ーー☆ーー



 ベルリーナとアーサーは王女の日記に書かれた内容の謎を握り続け、それを守り続けることに決めました。






 王女の秘密を守り、ターシャと宮廷には知らせないことにしたのです。






彼らは王女にとって最も大切な人々であり、彼女の幸せと家族の調和を守るため、その決断を下しました。






 謎は深まり、宮廷内では議論が続いたものの、王女は自分の選択を支持する人々に囲まれていました。







 王国の未来に影響を与えず、王女の幸せを最優先に考えた結果でした。







 彼らは共に未来を切り開いていくことを決心し、一生重い秘密の内容を守り通すと誓いました。









ーー☆ー☆ー☆to be continued///















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