表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

40/94

第40章

 アリステレ王国のアッハ国王はメチル女王が「呪い魔法のダイアリー」を持って消えてからというもの、このダイアリーをかつてアンティークショップオーナーであったジョルノ公爵から手に入れた経緯についての調査結果を日々議論していたのだったーーーー







ー☆ー☆☆ーー


ジョルノ公爵の息子のジェノべの調査結果に聞き入る。




「ダイアリーの元のオーナーがオレガド王国の皇后様であった事を突き止めまして、娘のナディアからお話を聞き出しました。


 実は皇后様は幼少のメチル女王にダイアリーをお渡しになりましたが、それはこちらの宮廷に嫁がれた際に紛失してしまいました。


 それを痛く悲しまれていたのを危惧されたアッハ国王より依頼を受けて当方のアンティークショップで入手したシリアルナンバー「0666」というものを代わりとして献上した次第でした。


 ですがナディアの話によりますと、メチル女王が無くされたのはシリアルナンバー「0667」であるということを聞かされた次第です。


 そして先日ナディアを訪ねたメチル女王が、皇后様の書庫を探しに来られた際に「0999」という新たなるダイアリーを発見し、今2冊のダイアリーをメチル女王が持っているとの説明でした。


以上になります。」








 話を聞き終わった所でアッハ国王が口火を切る。




「で、全部で3冊あるということになるのだな?


 それでメチルは今どこに?」







 すると家出を企てたメチルがふてぶてしくも息子のアーサー、娘のベルリーナと共に帰宅したではないか!






「あ〜ら皆様お揃いで。ご無沙汰しておりまっす。」





 あっけに取られたアッハ国王が固まる。





「あらまあ、そんなお顔なさらないで下さいな。


 ちょっとお友達のザマンサの所に遊びに行ってただけですから。


 所で神妙そうに、一体何のお話かしら?」








ーー☆☆☆☆ーー





 メチル女王が手にしていたダイアリーを3冊テーブルに置くや、皆にダイアリーの説明を始めるのだったーーーー





アッハ国王は興奮しながら言います。





「まさか3冊ものダイアリーがあったとは驚きだな。


 ではメチルよ、そのダイアリーたちにはどんな秘密が隠されているのか教えてくれ。」





 メチル女王は微笑みながら答えます。





「もちろんですわ。まず初めに、『呪い魔法のダイアリー』には、国を襲う危機に対抗するための古代の呪文が記されていました。


 しかし、それを手に入れた時点で私は皇后様の過去を知り、新たなるダイアリー『0999』を見つけたのです。


 これは未来を予知する力を持つと言われていました。」









アーサーが興味津々で口を挟みます。






「それではお母様、その未来のダイアリーには何か書かれているの?」






メチル女王は神秘的な微笑を浮かべながら続けます。






「なんと、『0999』にはアッハ国王の偉大なる此処アリステレ王国を守るための鍵となる内容が隠されていたのです。


 しかしそれがどのようなものかは、最終的にこのダイアリーを開ける選ばれし者にのみ分かる仕組みになっていましたわ。」  






ベルリーナが興奮して言います。




「それはもしかして、素晴らしい冒険の始まりだったりしますわね!」






アッハ国王は深くうなずきます。






「では、我が国を守るため、そして冒険の旅に出るべき時がいずれ来るようだな。


 その時はみんなでこのダイアリーたちを手にし、未来を切り開く旅に出ようではないか!」







一同が固く結ばれた瞬間、新たなる冒険が始まることを感じさせるのでしたーーーー 









ー☆☆☆ーーー



 しかしメチル女王はこの時大事な事を隠していました。




 もちろんその事はアーサーもベルリーナも知っていましたが、メチル女王に口止めされた様子で二人とも知らん顔していました。




 しかしもう一人でアッハ国王お気に入りの娘ターシャがこの場にいないことを聞き出します。





「お前達の家出を心配するターシャはお前達の後を追いかけて行ったが、連絡を取るでもなく、未だに戻っては来ないのだ。一体どんな様子なのだろうか……」






 するといつもならば我慢強い悪役令嬢ベルリーナが、めずらしくも口火を切るのでしたーーーー







「もうアタシ我慢できません、お母様ゴメンナサイ!お父様、ターシャは今、お友達たちとこの中におります。」






 ベルリーナはそう叫ぶと、一つのダイアリーを指さしました。






 何とそれこそが真の呪い魔法のダイアリー「0666」だったのですーーーー






 アッハ国王は青ざめたまま、






「ターシャがここにいるというのか…」






 とだけ呟くと、不安な表情でその呪い魔法のダイアリーを手に取り、めくり始めました。







ダイアリーのページには、ターシャと仲間たちが未知の冒険に身を投じ、神秘的な力と共に新たなる脅威に立ち向かっている様子が描かれていました。







 アッハ国王は驚きと同時に、娘が大切な使命に参加していることに誇りを感じずにはいられませんでした。







ベルリーナは悔しさと期待が入り混じった表情で言います。







「ターシャ、お願い。アタシたちも助けてくれるのよね?」







アーサーも興奮しながら頷きます。







「きっとお父さんが助けに行くから、心配することはないよ。」






メチル女王は安心げに微笑みながら、






「あら、もちろんですわね。これからは一緒に未来を切り開く仲間として、共に難関に立ち向かいましょう。」






アッハ国王は改めてダイアリーに目を通し、






「我が家族が共に冒険する日が来るとはな。では、我が王国と家族の未来のため、冒険に身を投じようではないか!」






 そう言いながら一同は新たなる冒険の舞台に向かって動き出そうとしていましたーーーー







ーーー☆ー☆☆☆


アッハ国王がメチル女王を問いただします。





「それで、何故お前達はターシャを迎えにこのダイアリーの中へ行かないのだ?」





 すると息子のアーサーがアッハ国王にこのダイアリーに入る魔法や呪文が何故か判らない事を告げるのでしたーーーー





アーサーは躊躇しながら説明します。





「お父さん、このダイアリーに入る魔法や呪文は、おそらく古代の秘密に守られているのでしょう。


 私たちはターシャがどこにいるのか知っていても、この魔法のダイアリーへの入り口を見つけることができないんです。」







アッハ国王は深く考え込みますが、すぐに決意を固めて言います。






「ならば、このダイアリーの中の世界に辿り着く方法を見つけるためには、王国の賢者たちや魔法使いたちに協力を仰ぐべきだろう。」







メチル女王は賛成の意を示し、






「そうですわ。古代の秘密は私たちだけでは到底解明できないでしょう。


 アッハ国王陛下、貴方の権限で賢者や魔法使いの助けを借り、ダイアリーの魔法に挑戦しましょう。」






 一同は王国内で知識と力を持つ者たちを呼び寄せ、ダイアリーの秘密を解き明かすための冒険を始めることに決定しました。






 未知の魔法や呪文の中に、ターシャを救い出す手がかりが隠されていることを信じ、一丸となって王国の未来のために奮闘するのでした。







 するとジョルノ公爵の息子のジェノべが何かしら思いついたように口火を切ります。







「もしかしたら、他のダイアリーの内容に何かしらのヒントが隠されてはいないでしょうか?」







 その言葉に皆は触発され、早速夜が更けるまで、一同はダイアリーを熟読し調査にあたりました。







 しかし一向に決め手となる文面は見つかりませんでした。





そこで再びジェノべが提案します。





ジェノべ: 「皆、もしかしたら他のダイアリーに何かしらの手がかりがあるのかもしれません。


 それぞれが違った情報を持っているのかもしれませんよ。」






アッハ国王:「なるほど、それは考えてみるべきだ。」






その後、ジョルノ公爵の息子であるジェノべは、皆でダイアリーを分析しましたが、新しい情報は得られませんでした。






 そこで、ジョルノは皇后様の娘ナディアに何か手がかりがないか尋ねることを決定しました。






ジョルノ: 「皆、ナディアに聞き込みに行ってみましょう。


 もしかしたら、皇后様がダイアリーに関しての、何かしらのメッセージを残しているのかもしれませんから!」






 一同は意気揚々と隣国オレガド王国に向かうことになり、ジョルノの指導のもと、新たなる希望が見え始めた様子でしたーーーー








///to be continued!!!☆☆☆




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ