第37章
ターシャとお祖母様は、シャーマンのジュズッピの配下によってとうとう生贄台の上に縛り付けられました。
タイマツに日を着け始めると、やはり呪い魔法の憑依した島民たちが歓声を上げます。
ターシャとお祖母様もいよいよの状況の中でようやく魔法が解けたのか、必死で助けを呼びます。
「助けてヒッポ君ーーーー、ザマンサーーーー!」
しかし彼らもジュズッピの呪い魔法にかけられてしまい、先程幽閉されてしまったので助けようもありません。
そこへザマンサの息子のハンクスが仲間と共に到着しました。
彼らは救出に向かっている道すがらにある秘策を相談していました。
いつものバルでの呑み友の長老がジュズッピに呪い魔法の伝授に関わったお陰で、呪い魔法の弱点についても詳しく知っていました。
それはまさにこの呪い魔法の大きな欠点でもあり、何と、魔法をかけた本人に、呪い魔法が何倍にもなって返ってくるというものでしたーーーー
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ハンクスと仲間たちは長老から得た情報を頼りに、呪い魔法の弱点を突く方法を考えました。
長老によれば、ジュズッピが使用した呪い魔法は自身のエゴと結びついており、その弱点は彼の内面に潜む葛藤にあると言われていました。
ハンクスは仲間たちと協力して、島に散らばる特定の場所でジュズッピの過去や心の闇に触れる手がかりを見つけることに決めました。
彼らが徹底的な捜査を進めながら、ターシャとお祖母様は島の生贄台で時限爆弾のように迫るタイマツに怯えていました。
ハンクスたちがついにジュズッピの心の奥底に迫り、彼の複雑な過去や後悔に触れたとき、呪い魔法の力が弱まり、縛られていたターシャとお祖母様が解放される瞬間が訪れました。
しかしジュズッピが急に目を覚まし、彼らの行動に気付いたことで状況は一変するのです。
次なる試練が待ち受けている中、ハンクスと仲間たちは勇気を振り絞り、ジュズッピとの対決に挑むことを決意しましたーーーー
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「お、お前らっ、許さんぞよ~っ!」
そう言うやジュズッピは仲間たちに彼らを捕まえるよう司令を出しました。
しかしまだ呪い魔法に関しては半人前のジュズッピの魔力は弱く、効果は半日しか持ちませんでしたので、かれらの殆どが素に戻っていたのです。
するとハンクスの呑み友の長老が叫びます。
「皆の者、ワシに続けぇ〜っ!」
あまりの大声に先程までの呪い魔法は何処へやら、目を覚ましたようにハッとした島民たちは、武器を持ってジュズッピに対抗する長老に続きます。
流石に慌てたジュズッピは、再び魔法をかける暇もなく、スタコラと駆け足で軍勢に恐れをなして逃げ出して行きました〜〜〜〜
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ハンクスはヒッポ君とザマンサの幽閉された牢獄へと助けに向かいます!
その間にジュズッピはまたもや軍勢に罠を仕掛けるのでしたーーーー
ジュズッピは逃げる間際、まだ呪い魔法の効いている手下たちに新たな策略を命じました。
彼の邪悪な策略は、魔法の罠を巧妙に用いてハンクスと仲間たちを追い詰めることでした。
密かに島に仕掛けられた呪いの罠が、無防備な島民たちに次々と影響を与え始めました。
ハンクスはヒッポ君とザマンサを解放するために奮闘する中、島の異変に気付いた長老が再び立ち上がり、呪いの罠の解除方法を模索しました。
しかしジュズッピは彼らの動きをうまく予測し、魔法の罠を次第に強化していきます。
島民たちは追い詰められながらも、ハンクスの指導のもと、協力して罠を解く方法を見つけるべく奮闘します。
長老の知恵と仲間たちの結束が試される中、ジュズッピの狡猾な策略に立ち向かう壮絶な戦いが島を覆いますーーーー
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しかしこちらには強い味方がいました。
そうです、既に呪い魔法の解かれた魔法使いのお祖母様が、ついに動き出したのです!
「ターシャや、今から面白いものを見せてあげるよ!」
お祖母様はそう言うや、周りの森の木々や植物に何やら呪文をかけ始めました。
すると天空に青白く大きな魔法陣か浮かび上がると、回転しながら突風が吹きつけ、森の木々に閃光を浴びせ掛けました。
次の瞬間森の木々がまるで生き物のように動けだしたではありませんか。
そしてシャーマンのジュズッピ軍勢目掛けて突進してゆきました。
ターシャはあることに気づきました。
「そうよ、此処は「呪い魔法のダイアリー」の世界の中だったのよね、お祖母様が持っていた……
だからこの世界の中に居るうちは何でもお祖母様の思い通りなのよね。」
すると木々や植物達の暴れようにまたまた慌てたジュズッピはとうとう何処か見えないところまで逃げていってしまいました。
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ハンクスとお祖母様のお陰で皆でバルまで無事に帰還して一晩中祝杯を上げるのでしたーーーー
ハンクスとお祖母様の協力により、ジュズッピの罠や軍勢は次第に打破され、島は平和を取り戻しました。
感謝の気持ちで満ち溢れる中、島民たちは一緒にバルに帰還し、冒険の結末を祝杯で祝いました。
バルではハンクスが仲間たちと一緒に興奮した笑い声や歓声が飛び交う中、お祖母様も賑やかな雰囲気に交じって一緒に楽しんでいました。
「ハンクス、あなたには心から感謝していますわ。そして、私の力を使ってくれてありがとう。」
お祖母様がハンクスに微笑むと、ターシャも感謝の意を示しました。
バルには笑顔溢れ、皆が冒険の経験を語り合い、お祖母様の呪い魔法の力に守られながら平和なひと時を過ごしました。
一晩中祝福の杯が交わされ、絆を深めることができたのでした。
〜〜〜しかし皆はこの店のオーナーが誰であるかをすっかり忘れていたのです。
そうです、皆より先に帰還していた酋長扮するジュズッピが厨房で皆の料理を提供していたのでした。
祝杯に興じる中、ハンクスは不審な様子に気づきました。
皆が笑い声と歓声で満たされるなか、彼はオーナーの不在に気付いて厨房を覗くと、そこにはジュズッピが酋長の姿で料理を提供している姿がありました。
ハンクスが驚きを隠せない表情を浮かべながら、ジュズッピはにやりと笑いながら言いました。
「ふふふ、君たちが冒険に出かける間に、私がこっそり帰還して楽しいサプライズを仕掛けておいたんだよ。」
皆はジュズッピの策略に気づかずに祝杯を上げていたことを知り、ハンクスは厨房で何が起きたのかを問い詰めます。
ジュズッピは照れくさい笑顔で告白しました。
「君たちが帰ってくる前に皆に睡眠薬を使って、私が店を切り盛りしていたのさ。楽しんでもらえたかな?」
ハンクスは驚きとともに、ジュズッピの奇抜なアイディアに笑いをこらえながら、
「それはなかなかのサプライズだったね。でも次からはちゃんと伝えてくれよな!」
と冗談めかして忠告し、皆は仲直りしたのか笑い声に包まれながら、この予期せぬ展開に楽しい夜を過ごすのでしたーーーー
///to be continued!!!☆☆☆




